猪鹿課長メモ


牙神幻十郎の「中角(ちゅうかくorちゅうつの)」と呼ばれるテクニックについて

(記述:猪鹿課長)






◎前書き(私事9割)

令和元年5月4日に開催された侍大戦2019の『サムライスピリッツ零』(以下「無印」と記載)部門で、優勝することができた。

その際に、「中角」というテクニックを使用しており、
その有用性を見たサムライ勢から、「中角って何?」「どうやんの?」と大会後に質問された。

なるほど、考えて見れば、そもそも、中角が公開されていた動画は、『闘劇’04』のDVDしか存在せず、
当時からのプレイヤーでも一握りしか全貌を知らないロステクとなっていたようだ。

『サムライスピリッツ零SP』(以下「SP」)の方が、結果を残していた自分だが、大規模全国大会である『闘劇』に参加し、
全国に目を向けるきっかけができ、本当に多くの友人と出会えた無印については、一言では言い表せないほどの想いがある。
現行台を見ることが、ほとんどなくなって行く中、知識として残したい、とずっとどこかで考えていた。

長年のサムスピ仲間であるO津氏と話していた際、サムスピに限らず、時代の変化により失われていく、
こういった知識についての想いが一致し、原稿を作成し、掲載を依頼した次第である。

頃合いよく、無印を含む過去作品が収録されるという『サムライショウダウン ネオジオコレクション』の発売が決定された。
ネット環境でも猛威を奮うであろう、徳川慶寅の技である、悪名高い「中撫子」への反確に成り得る技だ。
決して失われていく技ではなく、これからも役立てることができるのではないだろうか。無印の寅とかタヒんだらええねん。




◎第一部 〜そもそも中角って何?〜


牙神幻十郎の代名詞的な必殺技である「三連殺」基本的な説明は割愛。
1段目に「牙」、2段目に「角」、3段目に「燐」という名称がついている。

零シリーズの三連殺だが、

・安定して繋がるが、威力が低い小角
・連続技としては繋がらないが、威力が高い中角・大角


という性能となっている。
おそらく、「繋がらないが、相手のガード方向への読み合いに勝った時には大ダメージが入る。」と言う設計意図があると思われる。


「中角」とは、2段目である「角」を中で出して、普段は繋がらない中角を連続技として繋げる為についた名称となる。

読み方は統一されておらず「ちゅうつの」「ちゅうかく」どちらでもいい。地方によるのかもしれない。「なかかく」とは読まない。
ちなみに、無印のみのテクニックとなる。強過ぎる為SPでは修正され存在しなくなった。(※1)


○何が強いの?


1. 威力が跳ね上がる。

無印とSPにおいて、三連殺の攻撃力は、変化していないと思われるので
『ぽんしゃぶ弐号』に掲載されている、SPの三連殺の攻撃力を引用する。

名称
推定攻撃力
三連殺 牙(小中大共通)
2
三連殺 角・小 3
三連殺 角・中 22
三連殺 角・大 22
三連殺 燐(小中大共通) 20+0

角のみ小と中及び大では7倍以上の差がある。
剣気システムの関係上、単純な加算で正確な攻撃値にはならないが、角を小で繋げた場合と中で繋げた場合は以下のようになる。

推定攻撃力
角を小にした三連殺
2+3+20+0=25
角を中にした三連殺 2+22+20+0=44

前者に対し、後者は、単純比較で1.76倍のダメージとなる。
通常時ですら、体力ゲージの3割近くを奪う、大斬りに匹敵する威力である。



2. 牙の先端当てでも繋がる。


1.の威力もさることながら、こちらも強烈な要素。
小牙はかの中撫子と同じ発生11Fではあるが、上記の通り単体での攻撃力は低く、有利Fも取れない為、
普段なら、小角が繋がらない間合いで入れても、ほぼ意味はない。
しかし、中角が使える場合は、話が全く変わってくる。
小牙が入る≒三連殺が全て入る、となる、つまり反確の世界が変わるのである。
反確だけでなく、桜華連携の〆においても大活躍する。

1と2を統合すると、ぶっちゃけ壊れ技。言うなれば「発生11Fのダウンする大斬りを持っているようなもの」ということになる。




○どうやるの?

やり方自体は1段目の牙ヒット時に2段目の角を中で最速で出すだけ。
1段目の牙は小中大どれでもよい。3段目の燐も普通に繋げればよい。
ずらし押し等の特殊入力は不要。
自分は落ち着いていれば、ほぼミスらないので恐らく猶予2F以上はあると思われる。
コンボカウンターを参照する以外にも、幻十郎のボイスで判断できる。
牙が「ひとつ!」角が「ふたつ!」と叫ぶが、中角成功時はこれが合成され「ひとふたつ!」と聞こえる。
練習すれば、できるようになる人は、多いのではないだろうか。




○デメリットは?

1.入力が遅れて、中角が繋がらずガードされると、隙がデカい。


読んで字のごとく。これが一番の壁。
相手の目の前で、長く硬直するので、大斬りクラスの反撃を受ける。一応3段目の燐で足掻くことは可能。
また、大角になってしまった場合も繋がらない。運がよければ、めくりを食らってくれるが……。画面端付近のみ大角でも繋がる。



2.小牙が先端過ぎると入力に成功していてもスカる。

特に外道で起こる現象。外道は、食らい時の判定が大きく後ろに引く為なのか、妙に繋がりにくい。
スカった場合は、燐すら出せないので、悪足掻きも無理。
近距離での連続技は、気にしなくていいが、
外道の遠立B(引っかき)や3C(長い舌)をガードした際に、小牙から入れようとするとひどい目に合う。
その他のキャラも、身を乗り出した状態や、伸ばした手足に小牙を当てた場合、スカることがある。
外道ほど顕著ではないが注意。対処法は経験を積んで慣れるしかない。



3.爆発抜けされた際に爆風が当たらない場合がある。

こちらも、小牙先端ヒット時の話。
小牙ヒット時に爆発された際、中角を出していた場合、幻十郎に爆風が当たらず、
剣気MAX無敵状態の相手の前で硬直して、悪足掻きもできない、という酷い状態に。
身内読みの側面が強いものの、相手を追い詰めている場合は、気をつける必要がある。
以前に、闘劇’04覇者である、ウチヤマ氏にやられて、水邪の怒り爆発MAX2AB→武器飛ばし技(天昇・水柱波)という、
鬼のような反撃を食らいました。当然負けました。
中角と直接の関係はないが、3段目の燐にも、爆発抜けされる地点・瞬間がある。
こちらはSPでも変わらない為、今でも、元住T.O.氏に偶にやられます。



4.単純にしんどい

半分冗談、つまり半分本気。「三連全部中角にしよう!」とか絶対身が持たない。
ある程度の妥協は必要。






◎第二部 〜実用編〜

具体的な使い方を紹介。 可能性は無限大である。


--- [初級編] ------------------------------------------------------------

予約入力が使える為簡単。予約入力については、当サイトのココ参照。



◯立ちC2段目→中牙→中角→燐

立ちC2段目からの中牙は中段始動で最速なら繋がり、遅れてもめくれる強力連携。
5C→236+B→236+B連打で中角が出せる。



◯中牙or大牙→中角→燐

初段のめくりヒット狙い。236+BorAB→236+B連打でOK。
ガードされていた場合はサヨナラ!
また、ミナには、中or大シニマブイの嘆きに確定する。ミナが反対側に飛んでいくのをダッシュで追いかけ、
矢が飛んでくるタイミングで前転して、キャンセルで中or大牙を出す、あとは同じ。





--- [中級編] ------------------------------------------------------------

ここから予約入力は使えなくなる。要練習。


◯近Bor近2B→小牙→中角→燐

近B、近2Bはキャンセルポイントが長めの為落ち着いて入力できる、そこそこ大きい隙の反確に。



◯近2AB→小牙→中角→燐


近2ABから小牙は、キャンセルではないが有利Fが長いので繋がる。小牙に予約入力が使えるので比較的楽。
投げを避けた時等、大きい隙の反確に。



◯(桜華跳ね上げ)→遠2B→小牙→中角→燐

桜華連携の〆に。
大ダメージの上ダウンを奪えるので、再度桜華連携のチャンス。相手にとっては、素晴らしい悪夢以外の何物でもない。
遠2Bから予約入力で小牙を出して、そのまま中角へ。





--- [上級編] ------------------------------------------------------------

咄嗟に出来たら大したもの。俺でもミスります。


◯小牙→中角→燐

早い話が生。先に記載した通り発生11Fなので色々な反確に使える。
無印で悪名高き半蔵の3Cにギリだが間に合う。
他、得物が長いキャラ(弾かれ時の硬直が長い)の中斬りガードした時など。
反確以外にも桜華が地上で通常ヒットした時にも。
ぶっぱなしても強い。俺にはぶっぱセンスがない為使いませんが。
昔、文具売り場氏〜別名:ちりちりの人〜と呼ばれていた、そっちのセンスの塊の人がいました。
(※2:彼が使っていた桜華連携が、非常に強力だった為「文具ハメ」と呼ばれていた。こちらも風化しかかっていたため、後述する)。


◯立A→小牙→中角→燐


幻十郎のAは遠近立屈問わず発生7F。特に遠立ちAはリーチも有り、縦にも強い優れた技。ここからキャンセルで小牙に繋がる。
但しキャンセルはかなり早め。これも猶予2Fくらい?
推定猶予2Fを2回繰り返すので、かなり難しいが、出来るようになると発生7FのAから3割奪えるようになる。動画に残したかった…
入力失敗で、中角が出なかった場合は、小牙ヒット後の距離を判断して、小角を出すくらいの猶予はある。隙を生じぬ二段構え。




--- [超級編] ------------------------------------------------------------

最盛期の筆者が、目指して完成しきれなかった最終形。闘劇終了後に、何回かできたことはありました。今は無理。


○(中撫子ガード後に)遠立A→小牙→中角→燐


中撫子はガード時−9Fの為、遠立Aが猶予2Fで間に合う。
推定猶予2Fを3回続けるのは至難の技。
中撫子だけ見るならまだしも、ダッシュ投げと飛び込みにも警戒が必要なので、神経が磨り減る。
遠立Aは長いものの中撫子ガード後に届かないこともあるので、距離も管理が必要なのも問題となる点。
しかし、これが出来るようになると、中撫子以外にも、多くのキャラの中斬りを、
遠立Aの間合いでガードした際に、中角が叩き込めるようになる。
小か中か判断するのは難しいので、元々ほぼ中斬りしか振らない、覇王丸・羅刹丸・雲飛辺りがターゲット。






◎ ※2 おまけ・文具ハメについて

本文中で触れた、文具売り場氏による「文具ハメ」。こちらもレシピを残す。



◯(桜華跳ね上げ)→遠立A→遠2B→小牙→中角→燐

桜華斬を相手にガードさせ、跳ね上げた後、遠立Aで相手を固めて、遠2B(下段)と、落ちて来る桜華斬(中段)で挟む。
遠立Aはヒット・ガード・スカどれであっても、すぐに遠2Bを出す。落ちて来る桜華より遠2Bの方が一瞬先になる。

>遠2Bがヒットした場合→そのまま桜華も当たるのでキャンセルで小牙→中角。
>遠2Bがガードされた場合→弾かれるが桜華は当たるので弾かれキャンセルで小牙→中角。
>遠2Bの前の遠立Aが弾かれた場合→「相手の」弾き硬直に落ちてきた桜華が確定する為硬直が解けた後に小牙→中角。

単純ながら恐ろしいまでに詰められた連携。
無印はこれと、暴れ潰し用である以下の連続技のみでいいくらい。



◯(桜華跳ね上げ)→小牙(ヒット確認)→中角→燐

こちらは、小牙の後に、落ちてきた桜華斬がヒットするので、中角は、小牙をヒット確認してからでも繋がる。
この連携はSPでも使用可能。中角を使っているがこれをあまり中角とは呼ばない。






◎ もひとつおまけ

個人的なランクは中角極めた場合寅に微不利、雲飛に五分。
あと全員適当に有利で三強の一人だと思う。
あ、分身忍者は無理。このゲームの一番の闇は分身。






◎ 更におまけ ※1


実はSPでも中角は存在する。

条件は、「自分2P時に相手左端で、牙を近距離で当ててから中角を最速で出す。」

条件が限定され過ぎており実質使い物にならないので忘れてよい。





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