秘宝館番外編 〜ボンボン餓狼 vs 謎の軍団〜
このコンテンツはコミックボンボンで掲載された漫画版「餓狼伝説2」で
何故か単行本に掲載されていない幻のエピソードを紹介するものです。
餓狼はサムライと何も関係ないんじゃ?と思われる方もいると思いますが、実は関係があるのです。
ボンボン餓狼自体かなりはっちゃけた・・・というよりはブッ飛んだ内容なのは皆さんもご存知だと思いますが、
ボンボン餓狼ってナニ???という方は、 ボンボン餓狼を広めた偉大なる先人、墓標さんを激読してくれ!!
墓標さんはボンボン餓狼だけじゃなくて、NEOGEO関連のコンテンツが非常に読み応えがあります。
龍虎&餓狼なんかのコンテンツからは、
「ああ、ここの管理人さんは本当に龍虎&餓狼が好きなんだな」というエネルギーがヒシヒシと感じます。
ウチのサムスピも、皆さんがそう思えるように日々努力している・・・つもりなんですが(泣)。
本編は「餓狼伝説2」の13話と14話の間の話。
記憶喪失から蘇ったテリーがローレンスを倒し、熊本からドイツに旅立つ時に起きたエピソード。
物語は熊本の山中。
におう・・におうぞ・・強いやつのにおいだ!!
という謎の人物のモノローグから始まります。
山田十兵衛の案内のもと、山道を行くテリー、ダック、舞、丈。
どうやら十兵衛がテリー達のために空港までの道案内をしている模様。
どんどん山の中に入って行くが、十兵衛曰くこの道が空港までの近道だと言う。
そんな山道で
いきなりポン刀持った男に襲いかかられる。
掛け声が「きゃほほーい」である。どう見てもキチ○イ、キチ○イに刃物。
しかしこのポン刀を持った男、なんか覇王丸っぽく見える。気のせいだろうか???
その斬撃をなんとかかわすテリー。その瞬間!!
「しゃああーっ!!」
「おあっ!」
問答無用で地面から忍者が生えてきた。
おかしい。どうもこの忍者は服部半蔵のような格好をしている。
確かに服部半蔵はうつせみ地斬という技があるので地面から生えてきてもおかしくはない・・・のだが、
餓狼伝説の舞台は現代である。服部半蔵が存在しているワケがない。
そもそも半蔵は「しゃああーっ!!」などと言う物騒な声を発したりはしないだろう。
半蔵らしき人物の一撃を紙一重で回避する丈&舞。
しかし、謎の人物達の強襲はそれだけにとどまらなかった。
「にゃほーっ!!」
「へ?」
今度は煙の中からガルフォードらしき人物が斬りかかって来た。
はて、なぜガルフォードがこんな場所に???
そもそもガルフォード・・・もとい普通の人物は奇襲の際に「にゃほーっ!!」などという奇声は発さない。
画像のスミが見づらくなっているが、間違いなく「にゃほーっ!!」である。
ダックが思わず「へ?」と呆けてしまうのも当然と言えよう。
呆けながらも、ガルフォードの一撃をなんとか避けるダック。
テリー「くっ て・・・てめえら」
テリー「クラウザーの新手かーっ!?」
暗黒の帝王ヴォルフガング・クラウザーも恐ろしい刺客を放ったものである。
さて覇王丸、半蔵、ガルフォード(便宜上そう呼称します、やむなく)の三人はそんなテリーの言葉などあっさりスルー、
攻撃の手を休める気配は皆無。
いきなり必殺の遠立ち大斬り・斬鉄閃!
斬鉄閃のくせに片手で撃ってる。もっと腰を入れて思いっきり撃てと言うに!!!
とてもSNK格闘ゲーでもっとも有名な通常技(注:私見)とは思えない。
そんな小斬りみたいな斬鉄閃でもテリーの腕を少し斬り裂く。
当然ながらテリーも普通の人間、まともに刀で斬られればダメージは深刻なのは間違いない。
戦車を拳一つで破壊するテリーを普通の人間と言えるかどうかは甚だ疑問ではあるが。
ダメージを負ったことによりテリーの覚悟も決まったようだ。
テリー「・・・そうかい そうかい 問答無用かい」
テリー「ようしやっちゃえ丈!舞! 泣かしたれやーっ!!」
いきなり泣かしたれやーっ!!と来た。凄くチンピラ臭い。
少なくとも子供が読む漫画の主人公とは思えない発言だろう。
舞「おお!」
丈「ふりかかる火の粉 はらってくれよう」
舞は扇子を構え、丈はマントを脱ぎ捨てる。二人とも戦闘準備は万全のようだ。
ちなみに十兵衛のじいさんは草むらに腰を下ろし、「ほっほっほっ」と笑っている。
とにかくテリー&丈&舞 vs 覇王丸&半蔵&ガルフォードのバトルの火蓋が切って落とされた!!!
半蔵「りゃああーっ!!飛翔正拳づき!!」
丈に殴りかかる半蔵。しかし、なんともシブイ技のチョイスである。
武器を使わずジャンプ大パンチ。丈程度の相手に刀は不要と言うことだろうか?
しかし、どうでもいいからそのザクみたいな肩のトゲトゲを何とかしろ半蔵。
丈もやられているばかりではない。「垂直蹴り!!」と叫びながら半蔵のアゴに蹴りを叩き込む。
少し離れた場所で戦う舞とガルフォード。
舞「せええーっ!翔扇打ーっ 飛蝶脚!」
連続攻撃を仕掛ける舞。ガルフォードも負けずと反撃。
ガル「ランサーキーック!!」
またまた渋いチョイス。
真サムの時にあまりの出の速さから、恐怖の昇り中段として大活躍したジャンプ大蹴り、ランサーキック。
対となる下段のしゃがみ大斬りもあってガルフォードの崩し技として猛威を振るいました。
・・・絵的にジャンプ中蹴りのような気がしないでもないが、深くは考えないようにする。
そして、その頃ダックは・・・
新たに登場した謎の人物に襲われていた。
なんだか大変な事になっている。
そしてこの人の外見はどう見ても、誰もが認めるサムスピのヒロインのナコル・・・
でも、問答無用で殴った。
しかもアパカである。バコオッと言う効果音のかわりにJET!と入っていてもおかしくないアパカっぷり。
殴られる方も実に車田的なやられ方。このまま頭からドシャァ!!!と落ちて「バ、バカな」と言えば完璧だった。
ダック・キング。酷い男だ。
ヤバイ。何か色々とヤバイ。なんとなく。
そもそもなんでこんな小さくなっているのか。左のコマを見るとどう見ても子供である。
リムルル以下である。一部のナコルルファンが憤慨・・・もとい狂喜乱舞しそうなナコルルの登場。
こんなナコルルに容赦なくアパカを食らわせたダックは末代まで祟られそうだ。誰かに。
ダック・キング。酷い男だ。
ダック「なんだいずいぶんかわいらしいお譲ちゃんじゃねーか。
こんな娘つかうなんてクラウザーのとこは人手不足なんかね」
考え方によっては最凶の刺客のような気もする。
暗黒の帝王ヴォルフガング・クラウザー。恐ろしい漢だ。
そんなダックへのナコルルの回答は
また一部の人が狂喜乱舞しそうになる攻撃だった。しかも丸文字である。
ダック・キング。羨ましい男だ。
また場面は変わって、テリーvs覇王丸。
テリー「うりゃああーっ JUMP手刀」
凄く気合を入れてジャンプ小パンチっぽい技を出していた。
確かに餓狼SPあたりのジャンプ弱攻撃は強かった。なにせ、発生から着地まで判定が出っぱなしである。
高い打点で当ててのくらい投げさえ気をつければ、キャラによっては飛び込みたい放題だった。
そんな技に対して覇王丸、
覇王丸「地天刀斬!!」
初サムではCPUナコルルをピヨリ→ピヨリに持っていき、
真サムではキャンセルがかかるので弧月斬&天覇封神斬に繋いで大ダメージ、
斬サムでは羅刹で使うと派生技で飛燕が出せるので趣味の技、
天サムでは全く役に立たないダメ技、
伝家の宝刀しゃがみ大斬り!!!でも対空に使えた試しは無いぞ!!
・・・なのだが、上のコマのルビを見ると「ちてんじんざん」と書いてある。
この技は「ちてんとうざん」のハズである。手元の斬紅郎無双剣のムックにもそう書いてあった。
肝心なところで技の名前を間違えてくれるのがボンボンらしい。同じボンボンから出ている龍虎の拳なんか
リョウのフルネームをリョウ=ナガサキと書き、ロバートがユリを「マリちゃん」と呼んでいた。
それに比べれば些細な事である。ゲーメストでは如月影二が「ワシも舞うダス」とか言ってたし。
さて、飛び込みを覇王丸に切り帰されたテリー、戦法を変えたのか覇王丸と間合いを取るようになる。
覇王丸「逃げる気かい?」
テリー「いや・・・おまえのふところにとびこむ・・・間合いをはかっただけだーっ!!」
夢想転生みたいな謎の動きで一気に間合いをつめて蹴りを放つテリー!!
顔面を襲った蹴りを紙一重で避ける覇王丸。
テリー「にっ にがしゃあ・・・しねぇーっ」
そのまま返す脚で覇王丸に蹴りを叩き込む!
でも、蹴りを喰らった覇王丸がちょっとマヌケだった。
覇王丸「ぷ・・・ふぅ・・・」
テリー「あ・・らあ すげえうごきな おまえ あさかったかい?」
覇王丸「くっくっ フェイントとはそっちもすげえ・・・」
テリー「でしょ・・・」
ナニやら不敵な会話を交わす二人。どうやらテリーの蹴りもスレスレのところで覇王丸に外されたようだ。
それにしても覇王丸が「フェイント」とか言うと凄い違和感である。
しかし、一撃をくらった覇王丸は笑みを浮かべ・・・
覇王丸「こりゃそうとう気をいれていかんといかんなぁ・・」
覇王丸が気を入れる。
何たる偶然か、運命か。我々は知っている。
気を入れた覇王丸がどのような強さなのか知っている!!!
ガルフォード、そんな斬り方じゃダメだ。気を入れんかい。
気をしっかり入れれば小枝でも大木でもなぎたおせるんじゃい!!
しかし、そんな覇王丸に対してテリーも笑みを浮かべる。
テリー「・・・みたいだわね。」
どうやらテリーも本気で行くようだが、何故か女言葉だった。
二人の戦いは続く!!!
連続してテリーに斬りかかる覇王丸。
それらを全て紙一重で避け続けるテリー。ただ避けるのではなく、要所要所で反撃をを加えている。
テリー「へ・・へへ・・なんか 変だな 白刃の前に身をさらしてんだよな なのになんだこの感じ・・・
闘(や)れば闘(や)るほど心がやすらぐこの感じ・・ なんか わすれてた・・
このなつかしいような気持・・・・ この闘いは・・父さんと修行(やってた)ころ
あの闘(にお)いがする!!」
拳と剣を交えながら独白するテリー。
それにしても随分とオリジナリティ溢れる読み方をする漢字が多い。
「闘る」=やる
「修行ころ」=やってたころ
「闘い」=におい
「闘る」あたりはギリギリOKのような気もするが、残り2つは流石に無理があると思う。
日常で使ったりしたら奇異の目で見られる事は間違いない。
これを読んで小学校の漢字テストで間違った子供がいない事を切に願う。
また場所は変わって同じ熊本の山中でも、テリー達とは別の場所。
みるからに怪しい仮面の軍団&チン・シンザンが迷子になっていた。
チン「ぐふぅぅ〜っ
おいおまえたちほんとにブラッドのやつはテリーを追って日本に来てるんだろアルね?
せっかくヤツをだしぬきわたちがトップに立てたというのに
ここでブラッドがテリーを倒しでもしたらまた立場が逆転しちゃうアルよ 」
部下にぼやくチン。なぜ「ぐふぅぅ〜っ」なのかは謎である。
どうやら既にテリーに倒されたローレンス・ブラッドを追って来たようだ。
しかし、いくら中国人だからってむりやりアルアル言うと実に胡散臭い。
そんなチンもただならぬ気配に緊張する。
チン「これは闘気アル!すさまじい闘気がいくつも!?」
互角の戦いを続ける半蔵vs丈、ガルフォードvs舞。
ナコルルになすがままのダック。でも、たぶん本望。
そんなテリー達の戦いを崖の上から発見するチン。
どうやらテリー戦っている相手をどうやらチンは知らないようだ。
と言うことはこの3人はクラウザーとは何も関係ないのだろうか???
このまま謎の軍団と共にテリーを一網打尽にする事を提案する仮面兵士。
だが、
と謎の言葉を発して崖の上から静観を決め込むチン。
おそらく「ブラッドではないのなっ」と言いたかったのだろうが、とんだ誤植である。
そしてテリーvs覇王丸。
お互いに一歩も引かず互角の戦いが続く。
空中で謎の交差とかしていたが、覇王丸があまりにやる気がなさそうに見えた。
お互いに決定打に欠ける状況が続く。
覇王丸「へへ・・ まいったな このままじゃ白黒つきそうもねぇや
とっておきを出すとすっかい!」
テリー「むう・・」
覇王丸の気配が変わる。
それらの気を感じ取ったか、その場にいた者たちは一時戦いの手を止める。
個人的に、そろそろこのナコルルに愛着がわき始めた。ヤバイ。
まるでドラゴンボールのように場にエネルギーが収束してゆく。
周囲からは気配を感じ取ったのか、鳥がいっせいに飛び立ったりした。
崖の上からのぞいているチンも
チン「や・・やだ きもちわり 汗がひっこんでとりハダがたってきたアル〜っ」
となんとも微妙なコメントを残した。
そして覇王丸&テリー、双方が同時に行動を開始する!!!
覇王丸「くふお〜っ 奥技 旋風烈斬!!」
テリー「パワーウエーブ!!」
激突する二人の必殺技!!
お約束だが、やはりこのようなシチュエーションは少年漫画的に燃える。
テリーの必殺技は「パワーウェイブ」だったような気もするが、これこそがボンボンたる所以だろうか。
ついでに言うならばパワーウェイブというよりはギースのレイジングストームみたいも見える。
旋風烈斬vsパワーウェイブもお互い技を相殺しあって完全に互角!
それを見た覇王丸、笑みを浮かべながら
覇王丸「やめた!やめたぜぇ!十兵衛のとっつあんよ
いくらあんたのたのみでももうこれ以上はできねえよ」
刀を納める覇王丸。
テリー「やっぱりこれはじいさんの策略かい?」
テリーも構えを解いて十兵衛を見る。どうやらテリーは前から謎の軍団が十兵衛の差し金と気がついていたようだ。
なぜわかった?と問いかける十兵衛に対して
テリー「ああ・・こいつらの技には何のよごれもねぇ きよくすみきったまともなもんだ」
と覇王丸を評する。
どう見ても清く、澄み切ったまともなものには見えないのだが。
そして十兵衛は謎の軍団の事を語り始める。
その昔、この日本がまだ戦国の世にあったころ・・
魔界からよみがえり世界を闇に変えようとした妖術使いがおった・・
しかしそのものは数名の勇者にうち倒され、この世に平和がもたらされたという
この者たちはその勇者の末裔じゃ
かれらはそのすぐれた剣豪と忍びの力と技を現在にうけつぎ伝えている
真の武闘家として・・
衝撃の事実!!!
こいつら謎の軍団はサムスピキャラの子孫でした。
てっきりワーヒーのブラウン博士あたりがタイムマシンで連れて来たと思ったのだが、子孫ときた。
色々なことにつっこみどころ満載な事態となったが、とりあえず剣豪の言葉の使い方間違ってるぞとっつあん。
妖術使いって?スパルタンXの4階のボス? いきなり問答無用で奇声をあげて襲い掛かるのが真の武闘家?
でも1番気になるのは左のOH!MYコンブの最終回。
リトルグルメを試して撃沈した同世代の方々、挙手。キュウリにハチミツでメロン味は無いだろっっ!!!!
十兵衛「いまの戦いのように心を無に・・まよいのないきよい心でいどむのじゃ
さすれば結果はおのずとついてくる」
ありがたい言葉でまとめた十兵衛。そんな言葉を聞いたテリーの返事は
テリー「・・・・ん!」
どう見ても聞き流してるようにしか見えなかった。馬の耳に念仏。
そんなテリーを生暖かい目で見守る一同。
・・・やっぱこのナコルルは「あり」だってば!!!
十兵衛はついでに崖の上の掃除を頼むと言う。
どうやらチン&仮面兵士の事はバレバレだったようだ。
指摘されたチン、逆ギレして
チン「やっちまえ!みな殺しアルーッ!!」
テリー達に襲い掛かる兵士。しかし、いくらなんでも相手が悪すぎた。
見開き2ページであっさり皆殺しにされる兵士。
テリーなんかは当然素手で攻撃してるが、覇王丸なんか刀で兵士をモロ斬り伏せてる。
子供向け漫画なのに相変わらずのバイオレンスっぷりだ。
チン「のへら〜っ なんておつおいかたがたアルか〜っ」
一部、幸せそうな兵士もいた。
しかしこの仮面兵士、強さにずいぶん偏りがあると思う。
ローレンス率いる仮面兵士は2回前に丈、舞、ダックをボコボコにしていたのだが
今回は見開き2ページで同じ面子に瞬殺されるばかりか、幼女ナコルルのパンチでKOされる有様。
もっと兵士の質を均等にしておいたほうが良いと思いますクラウザーさん。
形勢不利とみるや、いきなり飛行船で撤退を始めるチン。
ダックが「なんて用意のいい野郎だーっ!」と叫ぶが、用意がいいとか悪いとかそんな問題ではないと思う。
当然ながらテリーさんがそんな事を見逃すはずもなく・・・。
テリー「ばかやろう・・・・てめえひとりだけにげようなんざ
させねーよ!!」
容赦なく撃ち落した。
なんか手からビームを撃ったような気がするのだが、気のせいだろうか。
前回バーンナックルで戦車を吹っ飛ばしたテリーだから、ビームなんかは朝メシ前なのだろう。
それを見た覇王丸が「いやあ・・おみごと!」とか言っているが、
微妙に顔が引きつって見えるのはやはり気のせいなのだろう。
最後は夢の対決のお約束、ガッチリ握手を交わしてキメ!!!
十兵衛「ほっほっ さぁ行け!テリー 舞 丈 ダック」
「決戦じゃ!!」
そしてテリーはアンディを救うため、ドイツに旅立つ!!
〜来月号も死闘!9月14日発売10月号に続く〜
・・・以上で夢の対決は終了です。
最初から最後まで、ひたすらいつものボンガロ風味でした。
さて、ここで疑問に思うのはやはり何故このエピソードがお蔵入りになってしまったのかという事である。
よく考えるとサムスピはSNK作品では珍しくどの作品ともリンクされていない。かなり独立した立場にいる作品である。
特にこの作品のように、餓狼や龍虎のキャラ達と共にサムスピキャラが戦うという場面は実はほぼ皆無と言ってよい。
1番最初に餓狼×サムスピのコラボが成立したのはおそらく1995年2月に出たクイズキングオブファイターズ。
通称クイキン。開発はザウルスで、純正SNK作品とは言い難い。
次にSNK純正の製品でコラボが成立したのは2000年07月26日に出たKOF2000ぐらいである。
そして皮肉にもこのKOF2000がSNK純正格闘作品の最終作となった。
細かいところを出すとサムライスピリッツ武士道烈伝のネオジオCDのおまけ、SNKギャルズファイターズ、
激突カードファイターズ、頂上決戦最強ファイターズ、CvsSなどが挙げられるが、どれも「ネオジオ作品」では無い。
SNK倒産後はSVCカオス、CvsS2、ネオジオバトルコロシアムとしょっちゅうコラボする事になった。
実はKOF97の時にゲーメストとの連動企画でKOF97に出る1チームを読者投票で決めるという企画があった。
結果としては餓狼から山崎、ビリー、マリーが当選。この3人が「KOF97スペシャルチーム」としてゲームに登場。
この投票のときの項目に「サムスピキャラは世界観が異なるので除外します」みたいな事が書かれていた記憶がある。
それで確か、サムスピキャラでは黒子だけが投票対象となっていた。
(ちなみにこの投票、個人的見解ではあるがどう考えても出来レースである。)
これらの事を考えると、SNK側としては何かのこだわりがあって
サムライとKOF&餓狼&龍虎のコラボを意図的に回避していたと思われる。
純正SNK最終作のKOF2000で最後だから、という事でやっとKOFにサムライキャラが出られたのでは無いだろうか。
なんだかんだで餓狼vsサムライをちゃんとした雑誌で書いたこの作品が何かの手違いで掲載されてしまって
単行本の段階でやっと気がついたSNKからストップがかかった・・・というのがこの作品の個人的な推測。
まぁ当然ながら正確な事は誰にも分からず真相は闇の中、である。
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