ススキハダカ

Myctophum nitidulum

Family Myctophidae(ハダカイワシ科)

Order Mictophiformes(ハダカイワシ目)

Superorder Scopelomorpha

 

 体長7cmぐらいの魚で、昼間は中層にひそんでいますが、夜は海面にまで上昇します。これは中層などにひそむ深海魚や深海生物でしばしば見られる行動(日周鉛直運動)ですね。海面にいるプランクトンを捕食したり、あるいは豊富な餌をあさるために上昇する深海生物自体を追って深海から海面にまでやってくる生き物は意外と多くいます。

 ススキハダカのようなハダカイワシの仲間は鱗が脱落しやすいのが特徴です。そういうわけで”ハダカ”イワシと呼ばれます。ちなみに、系統上、イワシよりもスズキに近い魚で、イワシではありません。

 身体には発光器官が並んでいます。特に腹側に並んだ発光器官の役割は重要です。これらの発光器には日中、海面から届く淡い光でできた自分の影を目立たなくさせる役割があります。自分の影を自分の発光器官の光りでかき消すのですね。いってみれば光りを使った擬態です(<こういう話を聞くと「光学迷彩じゃ〜〜〜!!」と喜ぶ人もいるらしい・・・、というか北村自身が実はそうだったりして・・・・・^^;)。

 なお、こうした擬態能力を持った深海生物は数多くいて、代表的なものにホタルイカなどがいます。

 

 

 中層に戻る→