V474 Monocerotis

いっかくじゅう座V474星

6.0~6.36等

0.1352day 3時間14分

 

 2019年1月22日 20:27〜24:33のいっかくじゅう座V474星 スケッチ左下のグラフは変光周期と変光幅を示します。

 いっかくじゅう座V474星は、たて座δ星型の変光星。この型の変光星は非常に短い時間で変光するので、時間だけ考えれば観察しやすい。しかし変光幅が大きくありません。たて座δ星でわずか0.15等。カシオペア座β星だと0.04等しか変わってくれない。慣れない人が識別できる変光幅は0.2等という話を聞いたことがあるので、これはちょっと厳しい。でも、いっかくじゅう座V474星は0.36等変わる。これなら分かるだろう。それに周期は3時間15分程度。一晩の観察で変光の全周期を観察できるのはなかなか魅力的。そう思って2019年1月22日の夜に観察したのが以上。

 いっかくじゅう座V474星の座標は赤経5時間56分。赤緯-9度23分。オリオン座との境界線近く、しかも、いっかくじゅう座の星域が突き出た部分にある。おかげで、えっ? こんなところにいっかくじゅう座の星があるの? と面食らいます。スケッチ左の明るい星はオリオン座の向かって左足に当たるオリオン座κ星サイフ(Saiph)。そこから2・8度ほど左(方位でいうと東)にやや明るい星がある。これが、いっかくじゅう座2番星(2Mon)。そのすぐ下(方位でいうと北)にあるのが、いっかくじゅう座V474星です。ちなみにこの星は、いっかくじゅう座1番星でもあります。

 さて、変光幅0.36等。素人目でも比較的観測しやすかろうと思って見たものの、実際にはなかなか分かりづらい。ともあれ、スケッチ中央やや下にあるウの星とエの星と比べれば良い感じであることが分かりました。V474星はこの二星の光度の間を上下にゆれている。ただし、エの星よりやや暗く見える場合もあります。

 スケッチ左上の書き込みは、22日20:27から24:33(要するに23日の0:33)までの光度変化をメモしたもの。スケッチ左下はその記録をグラフにしたもの。グラフの横線はウの星とカの星の光度。縦線は時間で30分。同じ時刻に二つの点があるのは、エと同じ光度に見えたり、しかしエよりやや明るく見える時があったり、あるいは反対に暗く見えたりするなどしたから。要するに判断のブレをそのまま複数の点で示しています。こうするとグラフがよりきれいに解釈しやすい。見ると、確かに3時間程度で光度が振幅しています。

 

参考:

[Burnham's Celectial Handbook]

 

 

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