M107 (NGC 6171)

へびつかい座の左大腿にある球状星団 メシエ107

 

 

2017年6月3日 1:00  へびつかい座の球状星団M107

 

へびつかい座の球状星団M107。これがさっぱり分からない。画面上下に長く連なった小さな円は 25倍の視野と、へびつかい座ζ(ゼータ)星からM107までの道のりを示します。しかしこれが25倍では見えない。25倍視野の上、タ、ト、テを割り当てた星の近くにあるはずだけどもさっぱり分からない。そういえば先日5月30日の夜は50倍でも分からなかったよな、今晩は天の川が見えるけども、ああやっぱり50倍でも分からない...と思ったらなんかあるっぽい。それを示したものが画面左上。大きな円の連なりが50倍の視野を示し、トの星とナの星の間にあるのがそれ。

M107がなぜこうまで見えにくいのか今ひとつよく分かりません。手持ちの資料では光度7.8等。これはへびつかい座の反対側にある球状星団M9と同じ。高度も大体同じなので、こっちが地平線に近くて見えにくいとかそういうことはないはず。

ところがM9はすぐ分かるのにM107はさっぱり分からない。スキャンする都合上、以上のスケッチではM107を強く描いていますが、実際にはなにかあるような、ないようなという感じです。たまたま市街地の光にかきけされていたのか、あるいは、なにかこう周囲がもやもやした感じなので周辺の微星にまぎれてしまっていたのか、なんとも不明。

以下は2017年6月5日、市街の街灯りに照らされる夜空を考慮して、より実際に見た場合に近いM107のスケッチ。および、比較対象として描いたM9とNGC6356。

2017年6月5日1:00 M107(上)と同時刻のM9、NGC6356(共に下)

 夜空は星明かり、さらに市街地であれば街灯りに照らされているので、真っ暗闇には見えません。なにかしらこう、ぼんやりと灰色です。それを考慮して灰色のボードに描いた2017年6月5日のM107(上)。そして、M9NGC6356のスケッチ。

 当日5日は月齢10.3の月が出ており、月の入りは1:57。月はおとめ座にあり、スケッチした時は西の地平に傾いていますが、まだ空が明るく照らされている状態。それでもM9、NGC6356はよく分かりますが、M107は本当にかすかでよく分かりません。M107は、大きさはM9に負けていないか、あるいはそれよりむしろ大きく感じますが、この明るさの違いはなんでしょう。

なお、円は50倍の視野を示しています。

  

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