Eridanus

エリダヌス座

2014年11月30日 0:59  南中を過ぎて西の地平線に沈みゆくエリダヌス座

画面はほぼ南西を向いており、右側が西に当たります。エリダヌス座は辞書を引けば、Padus川のギリシャ名、Padusはイタリアの最も大きな川で、現在のポー川(Po)のことだとあります。つまり川に見立てられた星座です。エリダヌス座には光度0.6等の明るい星アケルナルがありますが、これは星座の南の端にあります。このため、アケルナルは北緯30度30分よりも南でないと見る事ができません。つまり、北海道、本州、四国、九州では見る事ができない星です。このため、これらの地域から見る限り、この星座に目立つ星はありません。オリオン座リゲルの脇にあるβ(ベータ)星クルサが2.9等、 そこから西に離れた場所にあるγ(ガンマ)星ザウラクが3.2等、その少し西(画面右)にあるδ(デルタ)星ラナが3.52等でやや目立つぐらい。他はほとんどが4等星、5等星で、都市部の明るい夜空では星座の形はよく分かりません。オリオン座の西側、おうし座の南にある、暗くて星の少ない領域に見えます。しかし、空がきれいで暗い場所であれば、うねうねと川のように星が連なる様子を見ることができます。

文字を抜いた画像は以下

 

 

 

Eridanus エリダヌス

エリダヌス座

所有格の場合はエリダニ(Eridani)

主な星は以下の通り

Achernar アケルナル α(アルファ)星 0.6等(あるいは0.45等)アラビア語で”川の果て”の意味という。川に見立てられた星の連なりの南端にある星

Cursa クルサ β(ベータ)星 2.9等(あるいは2.78等) 川の起点になる星で、オリオン座リゲルの脇、北東にある

Zaurak ザウラク γ(ガンマ)星 3.2等(2.97等)

Rana ラナ δ(デルタ)星 3.52等 ラテン語でカエルの意味

ε Eridani イプシロン・エリダニ 固有名は無い 3.7等 地球に近い恒星のひとつで、距離は10.8光年(あるいは10.49光年)。数え方にもよるが、太陽と地球から数えて10番目に近い星。肉眼で見える恒星として数えた場合なら、アルファ・ケンタウリとシリウスに続く三番目に近い星。地球から見た場合はザウラクとラナの西隣に見える暗い星だが、エリダヌス座の中では比較的目立つ方。

Azha アザ η(イータ)星 4.0等

Acamal アカマル θ(イータ)星 3.1等(あるいは3.89等) 川の南にある星。以上の画像では写っておらず、北の地域から見るのは難しい。

Beid ベード ο(オミクロン)1 光度4.1等 γ(ガンマ)星ザウラクの北東にある。次のケードと対になっている。

Keid ケード ο(オミクロン)2 光度4.5等星(あるいは4.04等) ベードと共にギリシャ語のο(オミクロン)が当てられている星。ベードがオミクロン1、ケードがオミクロン2。ケードはエリダヌス座40番星でもある。三重星で、黄色い主星と、伴星である白色矮星と赤色矮星の対より成る。この白色矮星は比較的小さな望遠鏡で見ることができるもののひとつ。

Theemin テーミン υ(ウプシロン)星 ウプシロン1とウプシロン2があり、それぞれ4.5等と3.8等 

*光度に関しては参考にした「星の事典」と[Guidebook to the Constellations]とでかなり違っているものがあったので、その場合は併記してある。()内が[Guidebook to the Constellations]のもの

 

 

参考:

「星の事典」鈴木駿太郎 恒星社

[Guidebook to the Constellations ] Patrick Moore's Practical Astronomy Series 2012

[Astrophysics is Easy!]

[The Hundred Greatest Stars]

 

 

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