Q1 : 鳥は恐竜の子孫なの?
A1 : そうです。鳥はある種の小さな肉食恐竜の子孫です。
Q1:Bird is Dinosaur's descendant ?
A1: Bird is one Dinosaur's descendant. And, Birds and Non-avian dinosaurs belongs same lineage. So, Bird is Dinosaur. And, Dinosaur( include Bird ) is Reptila.
生物の血縁関係を推定する方法には幾つかの手段があります。恐竜など、化石でしか知られていない生物の系統を推定するのが分岐学です。分岐学の原理は基本的には極めて単純で、
1:生物の特徴は子孫に遺伝する
2:幾つかの生物に”同じ特徴”が見られる
3:それは同じ祖先から遺伝したものでありうる
4:それらの生物は同じ祖先の子孫である
というものです。
このような手段に基づいて推定すると鳥がある種の肉食恐竜から進化したことは明らかです。
シルエット:左から ヒプシロフォドン カウディプテリクス ディノニクス 始祖鳥 ハト
数字はそれぞれの枝を束ねる特徴(共有派生形質)を示す
1:腰の骨の大腿骨が関節する場所に穴が開いている かかとの関節が水平 距骨が大きい
2:3本指 側面を向いた肩の関節 距骨の前にある突起が極めて高い
3:後方を向いた恥骨 くぼみのある方形骨 後眼窩骨の上に向いた突起
4:風きり羽 対向する足の親指
このホームではCladistics の訳語に分岐分類学ではなく、分岐学を当てます。「生物系統学」 三中信宏 1997 東京大学出版会を参考にしてください。
以上の図は恐竜の系統関係(家系図のようなもの)をあらわしています。ダーウィンはこれを”生命の樹”と呼びました。さて、以上の図のシルエットは左から、
ヒプシロフォドン
カウディプテリクス
ディノニクス
始祖鳥
ハト
です。数字がふられていますが、これは以上の恐竜たちが”祖先から受け継いだ特徴”を示しています。例えば1はすべての恐竜に共通して見られる特徴で、逆にいうと、すべての恐竜の共通の御先祖様で生じた特徴です。ワニなどにはこうした特徴は見られません。逆にいうとワニは恐竜ではないのです。
一方、2はヒプシロフォドンには見られません。これはカウディプテリクス、ディノニクス、始祖鳥、ハトに共通して見られる特徴です。逆にいうと2はカウディ、ディノ、始祖鳥、ハトの共通の御先祖様で生じた特徴であり、以上の3種類の動物はヒプシロフォドンよりも血縁が近いことをあらわしています。
このように共通の特徴で束ねていくと明らかに鳥は”ある種の肉食恐竜”の子孫であることが明白です。
蛇足ですが、鳥が恐竜であることはこのような根拠に基づいた”極めて堅い仮説”です。それ意外の仮説、例えば”鳥は未知の小型爬虫類の子孫である”というような”やわで検証に耐えられない仮説”とはわけが違います。両者を混同しないようにしましょう。
(鳥の系統仮説について定説がない、と恥ずかしいことを書いているサイトやメディアが多いので注意しましょう。そんなこと言ってるとまともな研究者に笑われますよ)