メナガグソクムシ

Aega antillensis

有扇類(Flabellifera:亜目)

採集:2003.01.26

採集した場所:スーパーで買ったアンコウの口の中

撮影:上の日付けから1週間以内

 

 2003年の1月、近所のスーパーで小さなアンコウが売っていたので、それを買いました。そのアンコウの口の中を見ると、寄生性の甲殻類ナガクビムシがついていたのですが、さらに口の奥にこいつがいました。

ナイフでこじ開けたアンコウの口の中↑、左側にメナガグソクムシが見えます。

 

 当初、北村は魚の口の中などに寄生する等脚類、タイノエとかの仲間かと思ったら違いました。広島大学 瀬戸内圏フィールド科学教育研究センターの山内さんによると、この動物はグソクムシの一種、メナガグソクムシだろうとのことでした。

 メナガグソクムシは”魚体に付着して吸血、満腹すれば海底に落ち、消化を待つ”のだそうです。でもそんなメナガグソクムシがなんでアンコウの口の中にいたのでしょう。網でとられた時、一緒になってしまって口の中に入ってしまったのかもしれません。これは北村の勝手な想像ですけどね^^)。

 ともあれ、メナガグソクムシはユニークな顔をしています。

 前から見るとこんな感じ。複眼がつながっています。

 

 でもって腹側から見ると以下のような姿です。なんとも小さな脚ですねえ。これで本当に自由生活なんてできるんでしょうか?。脚先にある爪はかなり鋭いです。撮影している時にグソクムシをひっくり返していたら指に刺さりました。魚にしがみつくにはうってつけなのかもしれません。山内さんのお話ですと、この個体は雌だそうです。

腹側はこちら、右側が頭。左がお尻。

 参考:「動物系統分類学」

 *広島大学 瀬戸内圏フィールド科学教育研究センター、山内さんの名前の掲載は本人の承諾を得ています。

 

 Isopoda:等脚類に戻る→