ハルキゲニアはかなり奇妙な姿をした動物で、実際のところ身体のどちらが頭であるのか、それさえもしばしば議論になります。大きさは２センチ程度の小さなもので、およそ５億年前の中国のチャンジャンやカナダのバージェス頁岩のなかから見つかります。
上のイラストは中国チャンジャンから見つかった種類、H.fortis です。バージェスのH.sparsa とは背中のスパイクの形や大きさが違います。頭に透明な板のようなものがありますが、これは一部の研究者があったのではないか？ と推定している構造ですが、じっさいのところはよく分かりません。
ハルキゲニアはある化石の状況から考えると死肉に群がる動物のようです。今の海底でいうとある種の巻貝や等脚類のような生活を行っていたのでしょうか？ 背中のスパイクは防御のためといわれています。長くてひょろ長い脚で海底をフラフラ歩いていたのでしょう。
カギムシと同じく比較的節足動物に近い生き物ですが、脚の状態は節足とは言えそうにないものでした。