Lycophyta

リコフィタ

Lycophytes

リコフィテス

あるいは

Lycopodiophyta リコポディオフィタ

Lycopsida リコプシダ

ヒカゲノカズラ類

 

 

 リコフィテス/ヒカゲノカズラ類とは?:

 ヒカゲノカズラ、イワヒバ、ミズニラなどからなるグループです。葉脈が1本のみ通る尖った葉を持つことが特徴。現在、残るのはいずれも小さな植物ですが、石炭紀には巨大な樹木になる種類が現れ、大森林を形成しおおいに栄えました。イギリスなどの産業革命を支えた石炭は彼らの遺骸に由来するものです。

 

 ヒカゲノカズラ類の共有派生形質:

:概して葉は小さく、尖っているか、あるいはブレード状(ミズニラは例外的に長い葉を持ちます)

:葉には葉脈が1本のみ通り、分岐しない(ごくまれに分岐の例があるといいます)

:茎の維管束には葉隙がない

 

 ヒカゲノカズラ類が持つ葉は小葉(Microphylls:ミクロフィルス あるいはLycophyll:リコフィル)と呼ばれるものです。概して小さく、形は尖っており、葉脈は1本しか通りません。外見的には針葉樹の葉によく似ています。マンネンスギとかイワヒバのように、名前に針葉樹の呼称が入ったものがいるのはそのためです。さらに、マンネンスギなどが持つ、胞子嚢が穂のように集合した構造はまるで松ぼっくりのようにも見えますし、石炭紀に栄えた種類には、ほとんど種子と呼べそうな構造を持つものまでいました。針葉樹はヒカゲノカズラ類から進化したと主張する人が以前いましたが、それはこういった外見的な類似が根拠でした。もっともこれはまるで支持されなかった説です。針葉樹の葉は大葉であり、ヒカゲノカズラ類の葉は小葉。解剖学的にも化石記録からもまるで別ものであることが分かっています。

 

 主なヒカゲノカズラ類: 

 トウゲシバ

 ヒカゲノカズラ

 マンネンスギ

 クラマゴケ

 コンテリクラマゴケ

 イワヒバ

 イヌカタヒバ

 ミズニラ

  

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