Clematis terrnifloraセンニンソウ
2009年8月26日、近所の公園でスケッチしたセンニンソウ。薮の中から他の植物にまとわりつくように生えていて、長さは不明。ともあれ、2メートル近くはある感じ。茎から90度ずつずれる配置で葉を出します。葉っぱは、茎の先端では3つの小葉を持つ羽状複葉。葉柄の付け根からは花柄がのびます。羽状複葉の先では葉柄がうねうねとねじれて、これで他の植物にからまります。あまりそうは思えませんが一応、蔓植物ですね。
花は良い香りがして、”花びら”は4枚。雌しべはスケッチしたものでは5本、雄しべは23本。雄しべは雌しべの付け根に、やや螺旋様に配置されていました。少なくとも見た目はそういう印象を受ける配置です。受精したんでしょう、ふくらみつつある雌しべをスケッチしたものが左端にあります。先端は羽毛状の毛があり、スケッチの日時は10月5日。
当日は何なのか分からないままとにかくスケッチ。最初に本を読むな、人に聞くな。まずは目の前の実物を直に調べろという、アガシさんの授業方針を少しまねたやり方です。まあそんなに貫徹はしていないんですが。ともあれ、
:萼と花弁の区別がつかないこと
:雄しべが螺旋状に配置されるように見えること
こういう特徴は目につくわけで、なんだかCore eudicots のようには見えないなあと思っていたら、実際にCore eudicots ではありませんでした。
センニンソウはキンポウゲの仲間。キンポウゲはCore eudicots つまり”真正双子葉植物の中核群”の姉妹グループで、一部の派生形質を共有していません。またセンニンソウの”花びら”は実際には萼片であって、花弁ではないそうです。解剖学的な証拠等はいずれ検討/補完の予定。
難しい話はともかくとして、香りがいいだけでなく、茎をかじったらなんか爽快感もありました。茎が非常に頑丈なので、採集するさいに切歯で噛み切ったからそんなことが分かったわけですけども、似たような味はナガミヒナゲシでも感じたことがあります。キンポウゲの仲間の特徴なのでしょうか。ちなみに葉っぱを噛むと強烈な刺激があります。
センニンソウの属名はClematis、つまりクレマチス。ようするにクレマチスと同属です。