Tulipa pulchella

Var . Albocoerulea

 

 2007年の秋に購入。ブルーチューリップという名前で売られていたものです。チューリップの品種に関してはさっぱりわからないのですが、Tulipa pulchella と呼ばれている種類であるらしい。そうだとするとトルコ原産の極早咲きの種類ということになります。Albocoerulea という変種名(?)などとともに検索をかけると色々な情報がひっかかってきますが、文献を直に当たっていないので確かなことは把握していません。ちなみに球根についてきた説明書みたいなものを見るとT.Alba Courulea Oculata(まま)と表記されています。

 北村がいるところは神奈川の中央ですが、2007年の晩秋に球根を植えて、2008年1月の上旬には芽を出し、3月になって暖かくなってから急に細長い葉が成長を始めました。花が咲いたのは3月の25日頃。

 とても小さなチューリップで、いわゆる原種系と言われているものです。花が大きく開くと直径はだいたい5センチ。花びら/がく片のそれぞれの長さは3.5センチぐらい。植物全体の高さは10センチ、広がった葉の差し渡しの長さ26センチ。チューリップの花は花びら3枚、がく片3枚のはずですが、あれ? どれが花びら? うわっ、オレ、花の解剖学全然知らない(2008年4月現在)。

 ともあれ、上の3枚(たぶん花びら)が広くて白っぽい。一方で下の3枚(がく片?)は細めで中央が緑がかっています。これは裏に茎の延長のような感じで緑の脈が入っているから。花びらもがく片も、そのいずれも先端がほんの少し赤みがかっています。特にがく片であろう下の3枚の方が色が強くて、ほぼピンクと赤紫の中間です。さらに花びら/がく片それぞれの外縁はかすかにピンク色がかかっています。太陽にあたっている時の方がピンクが強いようにも思えましたが、ただの眼の錯覚かもしれません。いずれにせよ、とてもきれいな花です。

 スケッチしている1時間あまりの間に、アングルがまったく変わってしまうほど茎のまがりや花の向き、葉の具合が変わりました。どうも太陽を追いかけているっぽい。

 夜間や雨の時には花が閉じます。花の匂いはユリっぽいかな? と思いましたが、チューリップって実際にユリ科だったんですねえ。もっとも、この似たような匂いが系統を反映した共有派生形質かどうかは知りません。ちなみにユリに似ているとはいうものの、ヤマユリほど匂いが強いわけではなく、もっと淡い香りがします。

 

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