ミズクラゲ

Aurelia aurita

 2005年7月16日、鎌倉の由比が浜に打ち上げられていたミズクラゲを洗って撮影。大きさは17センチくらい。写真は口側から撮影したもので、四角い口、溝を持つ4本の腕、4つの馬蹄型の生殖腺、そして中央から分岐しながらのびる放射管が見えます。

 下の写真は放射管の拡大。放射管とはクラゲの胃からのびる消化循環系のひとつのタイプです。画面左にあるのは腕と丸い生殖腺でそれらから放射状に広がり分岐する放射管が分かります。生殖腺の上の放射管には一部砂がつまっていますね。これは多分胃から入り込んだものです。

 まあ、みてくれからして分かるんですが、以上の特徴からこの動物はミズクラゲであると考えました(あるいはこの動物をミズクラゲであるとする根拠を具体的に説明するとこういう説明になります)。

 このミズクラゲは比較的原型を保っていたもので、浜に打ち上げられた他の大部分のものはある程度溶けて小さく丸い饅頭みたいになっていました。ちなみにこのクラゲも持ち帰るまでの間にかなり溶けてしまいました。どうも自己分解(自己消化)してしまっているらしい。ちなみに自己分解とは単純にいうと死んだ生物の組織が自分の酵素によって崩壊することで詳しくは岩波 生物学辞典 第4版を参考のこと。

 参考:「新日本動物図鑑」(上)北隆館 

 

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