カツオノエボシ

Physalia physalis utriculus

Order Siphonophora(管水母目)

 2005年5月19日に鎌倉の由比が浜に漂着していたカツオノエボシをひろってきて撮影したもの。ブルーと瑠璃、グリーンとワインレッドの色が印象的で、とても美しい動物です。

 しかし!!

 このクラゲは別名デンキクラゲと呼ばれる強烈な毒を持つクラゲです。海岸で見つけてきれいだなと思っても、うかつにさわらないように。北村は買い物のビニール袋ごしにつかんで袋にいれて持ち帰りました。撮影中も100円ショップで購入した使い捨てのゴム手袋をはめて扱い、手袋を次々に使い捨てて直接ゴミ袋へ。撮影に使ったケースは(効果があるか分かりませんが)熱湯をかけました。

 刺された時の対応策ですが、沖縄県嘉手納町役場のHPから引用すると、海水(真水ではいけない)で触手を洗い流して、氷や冷水で冷やし、医療機関で治療を受けましょう、とのこと。酢はハブクラゲなどには有効ですが、カツオノエボシには刺胞の発射を促すので使わないようにとのことです。

 1:海水で洗って触手をとりのぞく

 2:真水を使ってとりのぞかない(触手から刺胞が発射される)

 3:酢は使わない(ハブクラゲなどには有効)

 4:氷や冷水で冷やし医療機関へ

 

 別アングルから撮影したところ。カツオノエボシはクダクラゲの仲間で、小さなクラゲ(個虫)が集まった群体生物です。一番目立つ大きな袋は群体を波間に浮かべる機能を持った浮き袋で、中身は空気です。撮影した時点ではまだ生きていて、浮き袋をうに〜〜〜と動かしていました。どうやって動かしているのかは知りませんが、奇妙な感じ。現在はアルコール漬け。

 

 垂れ下がっているのはさまざまな役割を果たす個虫たち。獲物を捕まえるものや、生殖の役割を果たすものが写っているはずなのですが、どれがどれなのかは良く分かりませんね^^;)

 参考:「新日本動物図鑑」(上)北隆館 

 

 刺胞動物へ戻る→

   

 Tree of Life 身近で見る生命の樹 トップへ→  

 系統コンテンツのトップへ→