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塗りの菓子器 と 三田青磁の茶入


菓子器は、根来塗りと称されていたが定かではない。
黒漆下地に朱の漆がかかっているとなんでも根来になってしまうので怖い。

二段になっていて、それぞれ底部は竹編みのようである。
日本のものじゃないような感じもしないことはない。

手に入れたときはもっとキチャナかったのだが、磨いて光らせた。
骨董の汚れは除いてはいけないとの意見もあるが、ものによりけりと思っている。
土物(陶器)の場合は景色とか風合いを大切にするからそこそこにするが、
磁器とか塗りの場合は汚れは汚れでしかない、徹底的に綺麗にする。

光らせても、新物の光りと時代を経た物の光りは違う。
骨董の沈んだ輝きは長い年月によってしか現れることはない。

茶入れは三田青磁、大変味のある優品と思っている。「詳細画像」


菓子器詳細画像、下にあります。

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骨董を磨くことの真意は、その物の本来あるべき姿を取り戻すことにあり。

その用の器が、大事に使用され、丁寧に手入れされ、大切に保管されていたら、かくありなん。

許されるのはここまでである。

用の器の場合は、疵があろうと剥がれがあろうと、使用できる状態まで磨いてやれば、生き返る。この類のものは生きた姿で鑑賞したいと思っている。

とは言え、美しく枯れたものはあえて手を懸ける必要はない。時が与えたもうた、ありのままの姿を愛でるのも鑑賞である。


塗り物を磨くのには、絹布が良いと教えられた。絹は衣擦れがたつように、比較的繊維が硬いようであり、磨いた時のかかりが良い。

もちろん、塗りは塗りでも金蒔絵などは、対象外であるのは当然です。ご注意。

あまり強くこすらないで、汚れやクモリを取るぐらいのつもりで気長にやってください。

つまみは鳥が二羽、向かい合っております。
結構リアルに作ってあります。


胴の部分と中段枠部は木製のようである。 底部は編目が見えるので木薄か竹