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本作品は先月お話しした中期末の新様式清朝風意匠の作品です。 宝暦期末から寛政期にかけて多く造られた有刺輪花皿と呼ばれる典型的な器形のお皿です。 有刺の意味がハッキリと分かる見事な 「刺」であります。 六弁の輪花皿ですが独特の区割りで外周部は6区分けで唐人物、祥瑞、花木が描かれ、 内は4く分割で雲鶴と魚文が描かれております。見込み中央部には雨竜があります。 一見、清朝風意匠に見えますが、これは雲鶴と魚文が典型的な青華文様であるためで、 じっくりと眺めていると和のテイストも感じられて来るのです。 やはり伊万里の職人さんも清朝風意匠を取り込んでアレンジを重ねて行くうちに 和の感性が滲み出てしまうんだろうなと思うのであります。 2021. 11. 1 |
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