こだわりの展示室
「微塵唐草へのこだわり」





最初に出会ったみじん唐草。

よくあるベロ藍の印判のなます皿ですが、

びっしり埋め尽くされた”みじん”と、薄造りで硬質の照りが気に入って手に入れました。

まだ、手書きも印判もわからない頃でした。

でも、今でもこれはこれで完成されたデザインで、綺麗だと思います。





印判微塵唐草尺皿




それ以降、こだわりとまでは行かないけど、お店に行っても注目するようになって、いつのまにかシリーズになりました。

みじん唐草のコーナーを作って、まとめて飾っています。

こうして眺めていると、個々には大したものでなくても、楽しみなものです。

これだけのうちにも、年代的に幅があるようで、萩唐草の名残のあるものから、典型的なみじん唐草まであります。





中でのお気に入りは、この”のぞき”です、”酢猪口”とも言うんですね。

模様のバランス、呉須の色、形、薄くて軽い造り、総体の雰囲気がとても良い。

角豆皿あたりが、典型的なみじん唐草でしょうか。

明治に入って以降も、手書きみじんはあるようだが、”うろこ”みたいになってしまって、職人さんの心意気など  ”みじん”も感じられない。・・・・・・・

ヒュ――
いつまでも 終わらないくそ暑い夏に、さぶーいおやじギャグを一発。 (サービス、サービス)
(イリマセン アツクルシイワ)


2000.9.10

「微塵唐草へのこだわり」その2
2001/10/25


























詳細画像
 始めの頃よく通っていた近隣の骨董やさんから、電話があった。

「近くで蔵出しがあって、いくつか面白いものが入ったから来てみなよ」。 でもこの辺の蔵出しでは、ほとんど天保以降のものしかないだろうなとは思ったけど、せっかくのお誘いなので、仕事おっぽらかして早速参上。

やっぱり。
後期から明治ものばかり。最近は中期から前に集約することにしているので、後期物で散財したくない。

おやじさんは、尺2寸の蛸唐草と尺強のこの線描皿をしきりに勧める。
「ウーン」、うなるしかない。せっかく声をかけてくれたのに手ぶらで帰るわけにも行かないし、「ウーン」。

蛸はもう少し時代のある尺五以上をいずれ手に入れたいと思っているし、線描はそれなりに面白いけど資料としてもう少し小物でいいしなー。
「ウーン 線描ネー 」・・・・・・ ン! 縁が微塵唐草だ!
なんとなく琴線にふれるものがあると思っていたら、このせいか。

気がつけば微塵大好きハヤカ狸、「しょうがないなー、つきあいつきあい」と値切り倒してGET。
それでもヤフオク相場より高くついたなー。

久々にお店でお皿を買った。楽しかった。

店主と買手、人と人とのふれあいの中での取引。
やはりこれが骨董取引の王道かな−。