染付 白抜太湖石文八角皿
19C前半 径21.0cm*高2.9cm

「白抜きの太湖石文様」 第 2弾

前回の太湖石は、頭が平らで面白くなーいと言いましたが、頭の高いのを見つけました。
それはそれで良いのですが、この皿は寛政頃の作で典型的後期の塗り埋め白抜きタイプのお皿である。
呉須も天明以降のくすんだ発色のもので、私のイメージとは違う。まだ100点ではない。

手も落ちて、描いている本人も「太湖石」の意識はないようである。良く見ると一筆書きのように「とぐろ」をまいている。
これじゃ、いにさん命名の「バケラッタ」そのものである。
本当に「太湖石なのー?」と疑惑が湧きそうなので、今回は検証を試みることにする。・・・・・そんな大げさなものではないかー

裏 面


前回 「白抜太湖石文輪花皿」参照はこちら
<太湖石>
 
   
左の皿は同時期のやや具象的な絵である。構成は同じく菊と牡丹?
の花を配し中央に太湖石を置いている。

この太湖石は古伊万里様式の雰囲気を留めており、そう言われれば
そうだなと同意してもらえる範囲のものであろうと思う。

構成を含めこれを白抜きに図案化したものが「バケラッタ白抜き太湖石文」
であろうと解釈している。

右の中国の庭園での使用例、奇岩ぶりをご参考に。
[参考画像] 無断借用 : あっちこっち