初期伊万里 吹墨双鷺文皿
初期(寛永): 径20.4cm  高3.1cm

初期伊万里を代表する吹き墨の作品です。
初期の吹き墨作品には幾つかの類例が見られますが、鷺文はその一つであります。
鷺文に特に拘ったわけではないのですが、吹き墨作品は古伊万里に目覚めた当初からの憧れでありました。
憧れは憧れでしかないのが世の常ですが、たまたまのご縁とタイミングによってコレクションに加えることが出来ました。
特別展示室、区切りの200点目にこのお皿を展示出来てこの上ない喜びであります。

吹き墨の鷺文には色々なパターンが見られます。一羽の鷺のもの、鷺と葦を描いたものなど目にしますが
このお皿は 「つがい」 でしょうか、二羽の鷺が睦まじく飛翔しております。
 器形は典型的な1/3 高台で、縁を鍔状にした上手の初期伊万里らしい中皿。
うっすら青味がかった透明釉、力強く好ましい高台であります。

2020/6/1
 
 

霞ヶ浦の鷺

飛翔
【特別展示室 200号を迎えて】

特別展示室のバックナンバーも今回でNo200 となった。索引の枠も200で区切りとするつもりで20点10回の構成にした。
年月の過ぎるのはまさに光陰矢の如しである。当HPも足掛け20余年 「思えば遠くに来たもんだ」 の心境である。
古伊万里の歴史を辿ることをコンセプトに蒐集をしてまいりましたが 「図録 染付の美」 も各時代の作品についてそれなりに
網羅出来たものと自負しております。
古伊万里への興味と探究心はいささかも衰えてはおりませんが、自分なりの到達点として一応の区切りとしたいと
思っております。図録においては蒐集予定未達の作品もありますし、詳細展示のされてない作品もありますので
当分の間 HPはこれまで通り継続してまいります。またノー天気気まぐれ爺のことですから我慢出来なくて手を出す
ものもあるでしょうし。大体においてバカヤが仕事以外に20数年も情熱をもって継続出来たものなどありませんから、
止めたら腑抜け爺になるのは目に見えてます。しかしながら後期高齢者まであと数年、老後の備えも考えなくちゃと
思うこの頃・・・・
(あほか!遅いちゅうんじゃ!)

     




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