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洋犬を連れた阿蘭陀人が見込中央に描かれたお皿です。 この時期のお皿として書籍などでも良く取り上げられるものです。 縁周りに陽刻を施し、染付の絵柄は見込中央部に径の1/3程の小円内に描かれております。 このお皿の様式は宝暦寛政期に多く見られます。 以前18世紀後半の古伊万里について記した際に述べましたが、「天明の青」の呉須が出る直前に 従来の古伊万里の呉須が貴重になった時期に染付を少なく、陽刻を多用した製品が多く見られました。 このお皿の陽刻、型物ではありますが単なる笹文様でなく 「竹林賢人」が陽刻されており、 輪花の鍔の部分にも陽刻を回した手のかかったものです。 器形はこの時期に多く見られる深皿のタイプで、裏は無地、あまり見かけない銘があります。 2019.11.1 | ||||||
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【 この皿の思い出 】 このお皿、染付にハマって蕎麦猪口を集め始めた頃、20年以上前になるでしょうか。 当時、遠方の仕事先の町にあった骨董屋さんで出会ったことがありました。 月一の仕事先でしたので毎月楽しみにして通って、お猪口を求めておりましたが、 ある時このお皿があって一目惚れ、いかほどで譲ってもらえるか尋ねたのですが、 女店主さんニコニコしながら教えてくれませんでした。 ご自分でもお気に入りだったのか、後期猪口の傷でもかまわず買い漁る私には無理と思ったのか 定かではないのですが、強く印象に残ったお皿でした。 その後、更に染付の深みにハマってお皿を集めるようになりましたが、あれ以来全く出会いませんでした。 ここに来て立て続けてヤフーに出てきましたので手に入れました。 数年後、その客先の仕事も終わり骨董屋さんにもご無沙汰になりましたが、 当時を思い出して懐かしさが一杯です。 |
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