藍柿 雲中鳳凰に雨降文輪花皿
延宝年: 径18.5cm  高3.9cm
延宝盛期の藍柿のお皿です。
2018.7月の「藍柿 雲鶴松樹文変形長皿」と様式的には同系のものです。
淡い呉須の丁寧な筆致で描かれた見込み外周、10弁の輪花縁周りに口紅を施した、       
延宝盛期らしい完成度の高い美しいお皿です。
雲中鳳凰に雨降文、このような意匠の取り合わせは、あまり見かけないようですが、
藍柿を堪能出来る秀作であると思います。       
器形は凛とした端正なもので、裏は盛期の手をかけた唐草をまわしております。
銘は「宣嘉年製」

2019.6.1

 
参考  雨降文蕎麦猪口
【追記 言いたい放題】
雨降文良いですね〜、美しいですね〜
間もなく梅雨です。実際の雨は困りますが、雨降文は大好きです。
雨をこの様に表現したセンスが素晴らしい。
先月と同様これもまた図案化の感性のなせる業と言える。
江戸時代の絵画における雨の表現と言えば、江戸後期の広重の浮世絵に
見られるリアルな雨を思い浮かべるが、雨降文は食器等の製品に適応する
ための図案であって所謂、プロダクトデザインなのです。
延宝・元禄時代ですよ、400年も前にこうした業を確立していた古伊万里の
職人さん達には驚かされます。

【追記の追記】
驟雨、いわゆる大雨の時の雨は遠目に見ると
実際にこんな風に降ってるんですねー

 




バックナンバー