| |||||
このお皿を見て「おやっ」っとお気付きかと思いますが、見込み図が偏芯しております。 この時代印刷はありません。ミスプリントということはないでしょうから意匠としてずらしたものでしょう。 斬新さを狙った職人さんの試行であったのでしょう。 最初は職人さんの遊び心かなとも思ったのですが、商業生産品でまとまった数を生産するのですから 思いつきで出来るものでもなく、 当然窯元との協議承認のもと作られたものでしょうから、 ヒットしたかどうかは分かりませんが当時の戦略商品だったと言うことが出来ます。 それから白抜きの意匠についても注目したいと思います。 白抜きといえば天明期以降の清朝様式の白抜きが思い起こされます。 私もこの時期に白抜き意匠があるのかと調べてみましたら、白抜きの作品は古くから 作られていることが分かりました。 天明期のものとは呉須が違いますので明らかであります。 裏は「太明成化年製」で環状唐草は線描塗込みです。 図録で様式的に近い「蓬莱山」のお皿と同ページに掲載しておりますが、詳細に比較する と やや時代は下がると思われます。 2013/9/1 | |||||
(参考図) 裏唐草 | |||||
バックナンバー |