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古九谷と呼んで良いのか、初期色絵と呼ぶべきかという微妙なお皿である。 陽刻の古九谷であることは間違いないところであるのですが 所謂、色絵の古九谷とはやや趣が異なり 大変シンプルな野菊と秋草が描かれているだけ、裏は無地であります。 付け高台であることから、古九谷でも時代の下がったものですが 見込み面はフラットで、上絵付けを見込んだものでありましょう。 文句なしの古九谷と言えば、祥瑞文や南京風なりの絵付けがあるところですが 余白をもたせたシンプルな草花文だけで、和風といいますか 日本風の絵付けであることから、古九谷というよりは初期色絵と呼ぶのが ふさわしいのではないかと思うのであります。 まあいずれにしても日本の磁器の発展の推移を覗わせる 興味深い作品でありましょう。 2012/1/1 |
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