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花苑コレクション、柿右衛門の締めとして手に入れておりました鹿紅葉文。 10月の声を聞いて満を持しての展示となりました。 関東地方本年初の台風直撃を受けて、秋本番かと思いきや 相も変わらずのピッカリ天気。紅葉の気配もないのですが。 鹿紅葉文は染付蒐集始まって以来の憧れの品で、これまでに縷々目にしてきたが 本作品の鹿および紅葉の配置は絶妙であると思っております。 やや鉄分のある淡い緑味のかかった釉薬で良質の呉須の発色も美しく、 親馬鹿なんたらであろうとも、スリスリしたいくらいカワユイお皿です。 縁周りには鉄釉が廻してあり上手の柿右衛門の意匠となっております。 裏は古式の花唐草が廻され、高台に二重圏線、高台の内外に圏線があります。 柿右衛門にしては珍しく高台の畳付のところに砂が付いていますが これは、釉調と併せて考えるに、古作、即ち柿右衛門の初期の作と みて良いのかと思っております。 銘は二重枠の渦福 2012/10/1 |
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