私は若い時から陶磁器に興味があって、 主として陶器のぐい呑みを収集しておりました。 作者の人となりがかもしだす人間味あふれる土物が大好きです。 ぐい呑みの延長線での染付磁器との出会いが、 染付磁器のコレクションに発展したわけであるが、私の視点の根底には、 良きにせよ悪しきにせよ土物への感性が流れているように思う。 したがって、このぐい呑コレクションは私の原点と言うことになる。 |
ハヤカの原点 | アンティーク ⇒ |
この盃は堂々たる風格があって、酒盃という小さいものにもかかわらず、雄大さを感じさせてくれる。 私のぐい呑コレクションを代表する酒盃です。 25年ほど前、陶磁器に興味は持っていましたが、ぐい呑みにはこだわっていませんでした。 笠間焼を見学に行ったとき、この渋い青磁の盃が気に入って手に入れてから、簿給の私が良いものを集められるのはこれだと思いつきました。 私のぐい呑みコレクションはこの青磁の盃から始まりました。 | |||||
青磁盃 |
径8.7cm 高4.4cm 笠間焼 | 渡辺六郎 作 |
備前焼はいくつか持っています。 これがお気に入りです。 力強い作りと景色が好きです。 岡山県の津山に出張した時に、岡山市で手に入れました。 | |||||
備前ぐい呑 |
径6.0cm 高5.0cm 備前焼 | 多久 守 作 |
なんとも華麗なぐい呑です。 伝統の沈金、蒔絵を思わせる焼き物です。 金彩ではなくて窯変で金色を出しているのです。 私の好きな「地味派手」の世界、華やかでありながら、古典を感じさせる逸品です。 真衛門窯は幕末まで窯元でしたが明治以降代々有田で大物の絵付けをしてきたようです。 当代が真右衛門窯を再興したとのことです。 | |||||
窯変ぐい呑 | 径6.3cm 高4.7cm 有田焼 | 馬場真右衛門 作 |
家族旅行で佐渡に行った時に求めました。 小振りで、簡素な模様ながら、なんとも落ち着いた品格に魅了されて手に入れました。 佐渡にこんな素晴らしい焼き物があるんだと感動しながら でもそれは自分の無知の証明でした。 家に帰って、説明書きを読んでわかりました。 作者は「三浦宝山」の子で、芸大の教授をされた方でした。 「後記」: その後、人間国宝になりました。 | |||||
酒 盃 | 径 5.5cm 高4.4cm 小平焼 | 三浦小平二 作 |
私の九谷焼きのイメージにぴったりのものです。 見込み絵の格調、内側縁絵の精緻さ、外側の赤、小さいけど重厚な趣がある。 手に入れて良かったと思うもののひとつです。 これは,近隣の鹿嶋市に「全国陶器祭り」というのがやってきた時に手に入れたものです。 壺など大物は人間国宝の作品まで並べていたが、これらは物も素晴らしいが値段も素晴らしい、手も足も出ない。 ところが、盃、ぐい呑、の類は大したものを置いてない。 「もっと良いものは無いんかい」と啖呵をきってしまったら、「売れんと思って出してないのがある」といって、3個ほど出してきたものの一つ、思わず飛びついた。 作者は「九谷の三吉」と言われる一人とのこと。 | |||||
酒 盃 | 径 6.5cm 高3.2cm 九谷焼 | 三ツ井為吉 作 |
典型的な萩焼きです。 いい顔してますでしょう。 会社勤めの頃、山口出張があって、萩焼きの良いものを見つけるぞと意気込んでいったのですが、仕事で時間がなくなってしまって山口空港で求めました。 イメージ通りのものがあって幸運でした。 | |||||
萩ぐい呑 | 径 6.0cm 高5.0cm 萩焼 | 納富鳥雲 作 |
初めて益子に行った時求めました。 昭和50年頃です。 焼物に興味を持ち始めて、陶磁全集を揃えたりしてました。 濱田先生のことや、民芸運動の事を知ったのもこの頃です。 そんななかで私の中に出来あがっていた「益子」のイメージにピッタリの作品でした。 ほのかに緑がかった淡黄のマットに鉄釉の茶が滲んでいて、簡素で何か懐かしいような雰囲気ながら、大変お洒落な作品だと思います。 この猪口には、ずいぶん呑ませてもらいました。 | |||||
ぐい呑 |
径5.5cm 高5.5cm 益子焼 | 松原直之 作 |
これは、昭和60年頃手に入れたものです。 上記の作品を手に入れて間もなく、転勤で関西に五年ほど暮らして、また戻って、陶芸にはまっていた時に、仲間と益子に行った時に買ったものです。 土物ばかり見てきて、ちょっと色のあるものも欲しいなと思っていましたら、これが目について買ってきた。 家に帰って、説明書きを見ていて、「えっ、直之」。 たしかと思って確認したら、同じ作者だった。 好みというか感性というものは、持って生まれたにしても創ってきたにしても、10年経っても変わらないんだなあーとつくづく感じた。 うれしくもあり、悲しくもあり、複雑な思いだった。 | |||||
赤絵ぐい呑 | 径7.5cm 高5.0cm 益子焼 | 松原直之 作 |
書き落としの線を最小限使って椿を描いています。 蕊の先端部と花弁の根元に淡く黄がさしてあって、なんとも優しく椿を見せてくれます。 雪の中にひっそりと咲く寒椿の風情です。 写真は絵を見せてしまったので、器形が分からなくなってしまいましたが、スッと広がった姿も清々しい。 | |||||
椿文盃 |
径8.2cm 高3.4cm 笠間焼 | 小野洋 作 |
私の町の先輩で、知り合いの弟さんの作品です。 当時益子の中堅作家でした。 共販センターで個展を開いていた時に求めたものです。 淡い黄色で、ふんわり優しい姿、お酒もまろやか、酔いごこちもふんわり。 | |||||
粉引きぐい呑 | 径6.8cm 高4.5cm 益子焼 | 香取甫 作 |
これ有田焼なんです。 手捻りでまるで紙のように薄い造りで、驚きます。 軽くて腕が疲れないもんで、クイクイお酒がすすみます。(嘘) 絵が大好きです。 「渋さと華やかさ」相反するものだけど絶妙のバランスでとてもお洒落だと思います。 これも福岡に出張した時に、福岡のデパートで見つけました。 | |||||
手捻り梅花文ぐい呑 | 径4.5cm 高5.5cm 有田焼 | 中島文山 作 |
作者は、ハヤカが陶芸にハマッていた時の先生です。 茨城県在住の陶芸作家です。 この辰砂釉が先生の技です。 辰砂釉は、還元炎で焼成すれば赤に発色し、酸化炎で焼成すれば緑に発色します。 一つの作品で、赤と緑に染め分けるのが特徴です。 炎をコントロールしてこの発色を作っているのです。 まさに”炎の芸術です。” 先生は、これを 「孔雀釉」と称していました。 | |||||
辰砂釉ぐい呑 |
径5.3cm 高7.5cm 瓢箪窯 | 吉田一酔 作 |
この方は、師匠の友人です。 個展を開かれたときに、見学に行ってわけてもらいました。 窯名のとおり、草灰の釉薬を使っているそうです。 ベージュがかった乳白色が、器形にマッチして柔らかい作品になっています。 後日、お宅にもお邪魔して作業を見せてもらったりしました。 その時に、同じ釉薬の長首瓶を譲っていただきましたが、これが素晴らしい、小物以外の部のベストです。 | |||||
ぐい呑 | 径7.7cm 高4.3cm 草土舎 | 棯崎富士夫 作 |
ハヤカの四十歳頃の作品です。 師匠の作品とド素人の自分の作品を、厚顔無恥にも並べてしまったが、これも陶器ならではのこと。 造形や施釉や焼成といった技については比べようもないが、粘土を捻っている時点での情熱やら思い入れは、誰でも同じだと思うし、それなりに作品に出るからである。 釉薬は織部釉に上薬をかけたので焼成時に溶け合っておもしろい発色になった。 手捻りなのだが形にとらわれすぎて、手捻りの味が無くなってしまった。稚拙な自己満足品である。 でも、それなりに酒は美味いのだ。 | |||||
ぐい呑 | 径 6.5cm 高5.2cm 早花苑 | ヒロ ハヤカ 作 |
初期の頃、何回目かの時買ったもの。 素朴でさりげなくて、気に入っている。 民芸風というものだな。 | |||||
ぐい呑 | 径 5.1cm 高4.8cm 益子焼 | 中村文昌 作 |
現川焼は、長崎の古窯であったが陶器だったので、伊万里の磁器に押されて途絶えたとされるが。 臥牛窯によって営々と受け継がれてきたようである。 この作者が当代、第13代目である。 長崎県無形文化財。 良く焼きしまった薄手の、凛とした様が美しい。 | |||||
ぐい呑 |
径5.5cm 高7.0cm 現川焼 | 十三代 臥牛窯 |
ネットオークションで手にいれた。 器形と絵柄に惚れた。 渋草焼については、知らなかった。 飛騨高山藩で興された官窯であったが維新後衰退、のちに有志により設立された芳国社によって再興された。 渋草焼の代表的な作風かと思っていたが、そうではないようだ。 | |||||
青龍絵杯 | 径4.5cm 高4.0cm 渋草焼 | 作 芳国社 |
形、絵柄ともに可愛らしい。 土物ばかり集まってしまって、磁器の酒杯も欲しいなと思い始めた頃見つけた。 高価なものではないが、お気に入りである。 | |||||
八橋枝垂桜杯 | 径 5.1cm 高6.8cm 有田焼 | 作 |
長女の高校修学旅行の土産である。 それなりにオヤジの好みを理解しているようである。 渋くて可愛い作品である。 | |||||
ぐい呑 |
径6.5cm 高2.3cm 清水焼 | 平安雅美 作 |
次女の高校修学旅行の土産である。 こちらもそれなりに理解はしているようだ。 もっとも、娘の土産となれば、どんなもんでも愛しく思えるだろうけどね。 好々爺の翁じゃなくて、チョット偏屈そうなところが、お父さんに似ていると言うことである。 | |||||
翁鶴図杯 | 径5.0cm 高6.5cm 清水焼 | 平安幸之助 作 |
私の買った清水焼。 外の瑠璃と、見込みの精緻な柄が気に入った。 熱燗がうまい。 | |||||
瑠璃釉七宝繋宝文盃 | 径 6.0cm 高2.7cm 清水焼 | 助田正山 作 |
九谷焼 | 有田焼 | 九谷焼 | ||
相馬焼 | 唐津焼 | 韓国 | ||
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