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ハヤカの電気工作
お遊び PCオーディオ

おやおや、変なオジサン ・ハヤカまた変なことを始めましたですね〜、訳わかりませんね〜。
(興味のない方には、面白くないと思います。適当にどうぞ)


実は私、子供(小5)の時に鉱石ラジオから始まった正統派ラジオ少年でありました。
当時のラジオ少年達はやがて無線派とオーディオ派に分化して進化してゆくのが相場で、私は後者。
中学では6CA7PPのステレオ真空管アンプなど作ってクラシックからポップスまでガンガン鳴らしてました。
部品調達は秋葉原、昭和30年代後半から茨城の田舎の少年が秋葉原の部品街をうろついていたんですから相当なもんでしたでしょ。
秋葉原といっても現在の秋葉原とはまったく別の世界。間口1間ほどのパーツ屋と呼ばれる電気部品屋さんがびっしり並んでた頃の話。

そんなハヤカがネットで音楽を聴くことを覚えて、昔の虫がチョッと疼いたのでありました。




3000円のPCスピーカー
ネットで音楽を聴くことを覚えたとき、PCのスピーカーでの音はあまりにもあまりにもで、シーシー鳴るだけ。

これではあんまりだと言うことで、3000円くらいのPC用アンプ内臓スピーカーを買ってきた。鳴らしてみると、今度は少しマシだがニーニーと鳴るだけ。中を開けてみたらスピーカーがオモチャ、まあそれはそうだろうけどね。

これで一応聴いてみて良さそうだったらCD買ってきて、システムで聴くというパターンでした。そのうちこのパターンだとPCスピーカーとあまり変わらないし、つなぐのも面倒なので使わなくなって転がしておりました。

そうこうしているうち、ある日知人宅で使わなくなって放り出されていた、ブックシェルフのスピーカーを発見、「要らんなら貰ってくぞ」と引き取ってきた。
これなら少しはマシな音が出るんじゃないかなー。




ブックシェルフスピーカ
スピーカーの線だけつなぎ替えて聴こうと思っていたんだが、落第スピーカーと並べておくのも面白くないので、アンプ部だけ取り出してやろうと思いついた。

アンプ部は1つの基盤で電源から増幅部までオールインワン、簡単に取り出せた。さあ何に納めようか、見廻すと手ごろなプラボックスがあった。
ボリュウム、電源スイッチも基盤取付けなので、少し加工が要ったが簡単簡単。スピーカー端子だけはホームセンターで買ってきた。

さて問題は「音」である。なかなか良い、ミニサイズとは言え流石オーディオスピーカーである、これなら聴ける。


しばらくこれで聴いていたのだが、アンプパワーの絶対量不足で音を出し切れていない。基盤のICサイズからみてせいぜい3〜5Wであろう。音は良くなったが音楽の躍動感が感じられない。だんだん「面白くな〜い」状態になってしまった。


もっとパワーが欲しい。・・もっと力を!・・なんかあったなー
パワーの出るアンプに取替よう。

だがまてよ、このスケルトンアンプ面白いよなー。
置くならこのスタイルがいいなー。

よし!、ミニコンポでも何でもいい、パワーアンプのスクラップを見つけて出力部分を利用してスケルトンアンプを作ろう。

こうなると元ラジオ少年の血が騒ぐ。昔は思い込んだらじっとしてられなかったけど、ジイになったようで「見つかればやろうかい」くらいの思いでいられる。

アンテナ張って待つことにした。


見つけましたよ、知り合いの電気屋さんで処分引取り品のコンポ、メインアンプ部だけ貰ってきた。
1990年ごろのコンポはバブルコンポといって、高性能のしっかりしたものが多い。
このアンプのメインアンプ出力部が使えれば、パワー、性能ともに申し分ないのだが。


 このまま確認のため鳴らしてみようと思ったら、入力端子がない。専用のコネクターで連結してコンポを構成するシステムで、単独使用は考慮されてないのだ。しょうがない分解して確認するしかない。

 上カバーを外してみた。大きな電源トランスとこれまた大型の出力用OPアンプ、この構成だと40〜50w×2程度のパワーがあるだろう。メーカーと型式は分かるので、仕様や回路図があるかどうかネットで探してみた。メーカーサイト、国内サイトにはなかった、外国のサイトにあった。日本製品のサービスマニュアルを売ってるんですねー。
technics SA-CH950 、買って読んだわけではない、サンプル写真を保存して拡大して読んだ。55w×2(6Ω) 40Hz〜30KHzという立派なものでした。


完全にバラしたのが上図。目標のスケルトンアンプに必要なものは電源トランスとメインアンプ基盤だけ。その構成で音を出すのだ。

メインアンプ基盤

プリント側

 メインアンプの心臓部、OPアンプと呼ばれるIC素子に関係する回路を解析する。使われているOPアンプを検索して仕様書を探したが見つからない。当時はメーカー独自のOEM製品を使って非公開にしているケースがあるのでそれかもしれない。下図は近似の他社製品の接続概要図であるが、基本的には同じようなものであろう。要は入力回路があって出力回路あって、DC電圧が供給されれば動作するのである。
基盤の表裏を照合して素子を書き込んで行くと回路が読める。PCはこの作業には大変便利である。拡大は出来るし、左右反転で表裏を合わせることもできる。調査の結果ほんの少し手を加えれば動作することが分かった。
 

まず入力回路、プリアンプ部と基板同志の固定コネクタで接続しているので入力端子がない。
丁度リアスピーカー用のピン端子があるのでこれを利用。リアアンプからの基盤プリント回路を削り取って縁を切り
入力ラインを作る。出力回路側はスピーカー端子まで完全に確保されていて手を付ける必要はない。
次に電源部であるが電源トランスからこの基盤に送られている電圧は、AC28V×2、AC12V×2、AC5V、
8芯ワイヤーリボンで接続している。メインアンプ部で使用している電圧はDC±28Vだけ。
したがってAC28V×2があればよい。今回の計画ではアンプ部と電源部をセパレートにする予定なので
3芯コード1ラインで分離できるのはありがたい。小さい割りにやたらと重い電源トランスを分離できなければ、
PCサイドアンプとしての意味がない。3芯コードをハンダ付け、トランス基盤のコネクターだけを利用して脱着式を確保。
電源ON ・OFF用のリレーは使用しないのでジャンパー線でスルーする。これでメインアンプのパワー部を活かせるはずである。


メインアンプ基盤と電源トランスだけで音出し試験。・・・・・鳴ったー OK!

さて、音は出たので仕上げに入る。目標はスケルトンアンプであるから透明ケースを調達しなければならない。
近くの100円ショップに行って物色。当初は基盤が納まるケースを探して、CDケースや台所用品のプラスチックケースを
見ていたが、基盤長さが26cmあるのでここまでのサイズのものはない。長さがあれば幅がない、幅があれば長さが足りない。
まさに 「帯に短し襷に長し」 である。そのうち出会ったのがクリアーペントレーと云う しろもの。トレーだから深さがない
うーーん、納めるのは諦めてカバーにすれば良いかーと、しかしこれが正解。100円ケースだとヘナヘナのものばかりだし
角も丸く、底窄まりでイメージ的に様にならないのだが、これは硬質でシャープな成型で良い感じである。


入力端子、出力端子の上部が固定されてないのでグタグタ。

上部カバーの切り欠き残材が良い感じのアングル材でこれを利用

下部のベーストレーと上部カバーが揃わなければ面白くない。

OPアンプ放熱板との干渉部を切り欠く。

上カバー取付用のスタッドボルトを取付

上カバー取付けて完成

完成したスケルトンアンプと電源トランス。 トランスはMO用ミニコンテナに納めた、この大きさで5kg弱もある。



使用状況、なかなか良い感じでしょ。仕事の息抜き、HP更新作業の合間にそのまま聴けるのが良いねー。
スケルトンでのネイキッドな感じが元ラジオ少年としては堪りませんなー。
自作アンプ風PCオーディオの完成です。

アンプ性能はGoodである、ノイズが全くないのに驚いた。ハム音もホワイトノイズも感じない。余計な回路が
全くないのが良いんだろうか、オリジナルの状況が分からないのでなんとも言えないが、これは特筆できる。
音はバスドラからシンバルまで完璧に出る。デスクトップで至近距離で聴くのであるからパワー余力は充分にある。
パワー余力こそが再現性の基本と考えているので、この構成は結果的に成功である。

ユーチューブでPV系の曲聴いていればCD買わなくてもいいねー。

アンプの性能 パワーがここまで上がると今度はスピーカーの能力がもの足りなくなる。
・・・・こ、これはイカン、このサイクルにハマって1部屋半分オーディオ機器で埋めているのだ。

はいはい、ここではこれだけ聴ければ充分です。

・・・・タダだし・・・・

初稿 「おわり」


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追  稿

つづき


ヤッパリ終われなかったアホジイ


と言うことで大人しく聴いていたんですが・・・・・・・

オモシロクナイ・・・オモシロクナイ・・・オモシロクナイ・・・オモシロクナイ
オモシロクナ〜イ !

だんだんフラストレーションが溜まってくる。
これは精神衛生上良くない、なんとかしなくては。
結局 Yahoo!に走ることとなった。

ブックシェルフSPで探してみると、面白そうなものがあった。
BOSEの「125」というスピーカなのだが、私のイメージにあるBOSEの業務用ブラックボックスタイプとは違って
木目調の小洒落たものである。調べてみると West Boroughシリーズといってインテリア性を高めた商品らしい。

技術的には業務用小型スピーカーで培われたテクニックを注ぎ込んだ優品。
特に注目したのはアコースティック・ウェーブガイドテクノロジーという技術を使っていること。
以前デモで聴いたことのある 「Wave Music System」 で使われた技術で、コンパクトなそのサイズからは
想像もできない音域音量に驚かされた技術なのだ。

これは良いぞーと 最終日参入、結構人気があるらしく、2004年物で新品価格のほぼ60%まで行って落とした。

うーん・・・???どうだろう???やっぱりアホだったかなーーー。
まあ、しょうがないかー、欲しかったんだから。


おお! Very good ! ほぼ思ったとおりの音が出る。
このシステムと音源からして音的にはこれで完成として良いだろう、一応、ノンストレスで聴いていられる。

ここから先は、好みの問題であり、私はこれ以上の特別な能書きを垂れるほどの高級な耳は持ち合わせていない。



これですべてOKかというと、もう一つだけ気に入らない所がある。



このヒートシンクが面白くない。

ベース板に薄いアルミプレートをカシメ止めしたもので、
ヘナヘナでいかにも貧弱である。元々の製品の時には、スッポリと
メッシュのカバーで覆われていて目に触れることはないのだが。
ネイキッドで使用するとモロ見えで面白くない。
それに大きい、収納の時に嵩張って収まりが悪い。

(完成後分かったことだが放熱効率はこちらの方が格段に良かった)


しっかりしたアルミ成型のヒートシンクに取り替えよう。
またまた Yahoo!のお世話になる。

探してみるがなかなか丁度よいサイズがない。
組み合わせ、加工して何とかするかー。
購入品 加工
既存のヒートシンクを取り外す。 新しいヒートシンクを取り付ける。以前のものとの比較。


アンプの改良完成。 これで55W×2の Power ですから、ニンマリですなー。

スッキリ まとまった。・・・が以前のワイルドさがなくなってしまったかな?


ということで PCオーディオ計画は目出度く完了しました。

アホジイのPC music Life はゴキゲンさんです (^・^)。

「おわり」


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