戻る

 スタンド使いとは、簡単に言えば「超能力者」である。人間が物質面ではなく幽質(※1)面においてステップアップした存在である。心の中から特別なパワー、特殊な能力を1つ(複数持つ者もいるが)発現した存在である。
 まずスタンド使いになる方法を数えてみましょう。

(1)先天性
(2)『矢』で致命傷を負う
(3)『矢』で傷付けられる
(4)練磨
(5)ウルトラ・フィール
(6)ホワイトスネイク
(7)『悪魔の手のひら』を通過
(8)『聖人の遺体』を持つ


である。『矢』と『悪魔の手のひら』、『聖人の遺体』のようなレアアイテム/レアプレスに遭遇する確率は天文学的にない。先天性は論外、生まれつきのものだからである。可能性があるとすれば(4)の練磨である。
 練磨とは何か。ある1つの職技芸技を究めた時にまれにスタンド能力が開花することがある。料理のスタンド―パール・ジャム。エステのスタンド―シンデレラ。風水のスタンド―ドラゴンズ・ドリーム等、本体サポート型のスタンドによく見られる。もし、我々がスタンド使いになりたいのならば、自分の才能や職の腕前をとことん磨けばスタンド使いになれる…かも?

(※1) スタンド、幽霊、魂など精神体に属する物。ちなみに古語において「霊」と書いて「モノ」と読んでいた。つまり古代では物質と幽質の堺は曖昧であった。
(1)先天性

 スタンド獲得法の中で最も才能と素質がいる。スタンドが発動する年齢は個人によるが、だいたいは幼年期にすでにスタンドを発現させている。
 また、元々高い素質を持ってはいたがスタンドが発現するほどではなかった者が、生命の危機などにより徹底的に追いつめられて発現してしまう場合がある。

 スタンド使いの肉親がスタンド使いである確率は高い。しかし考慮しなくてはならない事項がある。『矢』によってスタンド使いになった者と血の繋がりがある者は、ウルトラ・フィール(※後記する)の影響で後天的にスタンドを獲得することがある。つまり、あるスタンド使いに関して、肉親の中に『矢』でスタンド使いになった者がいるならば彼(もしくは彼女)は先天性スタンド使いであるとは断定できない。
(2)『矢』で致命傷を負う

 正に乾坤一擲/イチかバチかの博打である。スタンドの才能を持つ者を指し示さない『矢』しか持たなかった形兆は、人を射る時には「南無八幡大菩薩。願わくばあの扇の真ん中射させてたばせ給え」と祈った那須与一の心境であったであろう。形兆の悲劇とはここに集約される。何の恨みも罪もない者たちを射殺し続けた形兆は死と血と罪にまみれ、それはついに形兆自身を因果応報の罰に陥れた。
 瀕死だった康一がクレイジー・Dによって治療されたとたんにスタンド使いに目覚めた。「『矢』で致命傷を負ってもスタンド使いになれば生存できる」というのがルールであるが、逆説的に「『矢』で致命傷を負っても生存すればスタンド使いになれる」のではないかと推測する。
(3)『矢』で傷つけられる

 これは承太郎が徐倫に送ったロケットの中に入っていた「『矢』の欠片」(※2)についてである。この欠片は凄いッ!徐倫→エルメェス→グェスから再び徐倫、最終的に承太郎と共にSPW財団の保護下に戻ったのだろうが、全員がスタンド使いになっているのだ。もちろん承太郎は元々スタンド使いだったので除くが、100%の確率で能力を引き出している…しかも胸を貫かれるのではなく指先を切る程度で可能なのだ。3人とも精神力が強かったのかもしれないのだが、それでもこの確率は凄い。もしかして、『矢』の持つ個性なのかもしれない。

(※2)ディアヴォロが発掘した『矢』は6本。1.形兆から音石に渡った物 2.吉良の親父が持っていた物 3.ポルポが持っていた物 4.ポルナレフが持っていた物 5.DIOからプッチに渡った物 6.そして6本目は、『矢』の模様を比べることでわかるがこの徐倫に渡された「欠片」である。
(4)練磨

 上記したように、一途にある事柄を究めようとした結果にスタンド能力に目覚めることがある。純粋に能力が開花した事例であり、先天性スタンド使い同様に珍しい現象である。
(5)ウルトラ・フィール

 ウルトラ・フィールとは血縁関係がある者どうしに起きる特別な感覚(※3)。スタンド能力とは明らかに違う能力であり、「家族の絆」とでも言うべきもの。例として、エンヤ婆とJ・ガイルの間に起きた聖痕を起こす現象。漠然とながらお互いの生死や居場所を知るトリッシュとディアヴォロの間の感覚等等。

 ある人が『矢』によってスタンドを得ると、血縁関係のある者もスタンドを引きずり出されることがある。もしも冷酷な性格の持ち主がこのことを知ったら、自分の家族に向かって『矢』を突き立てるかもしれない…。これが一番に安全かつ早いスタンド獲得方法かもしれない。

(※3)血縁関係のあるスタンド使いは五五夜を参照のこと
(6)ホワイトスネイク

 DISCを頭に差し込むだけというお手軽さではあるが、本体とスタンドの素質が合わないと獲得することはできない。 
(7)『悪魔の手のひら』を通過

 アメリカのアリゾナのどこかに存在する砂漠を漂流する神秘の場所。この地を踏んだ者の中には、心から1つだけ特別な能力を引き出される場合がある。ただし、この場所を見つけるのも困難なら、下手すると抜け出せずに死ぬこともある。
(8)『聖人の遺体』を持つ

 最も謎なアイテム。バラバラになった各身体の部位を持つと何とスタンドを持つことができる。『悪魔の手のひら』を通過してもスタンドを得られなかったジョニィだが、『遺体』の左腕を持つことでスタンド能力を得た。

『聖人の遺体』は両眼球、両耳、両腕、両脚、頭部、心臓、脊髄、胴体に分かれているらしい。最大12人が『聖人の奇跡』の恩恵を受けてスタンド使いになれることになる。