恋愛談義





「フリックさ―ん!!どこ〜!!どこにいるの!?
・・・あっ!ナナミちゃん!!フリックさんみなかった!?」
 
 元気な恋する乙女、二ナが向こうからやってくるナナミとメグを捕まえ、激しく問い詰めた。

「え〜っと、特にみなかったなあ。ねえ、メグちゃん?」

「え?みてないよ。それよりからくり丸みなかった?さっきから探してんだけど〜!
新しい装備とりつけようと思ったのに〜!!」
 
「ちょっと!!「それより」って何よ〜!!
フリックさんの魅力がわからないなんて所詮はお子様ね!!」

「なんですってええ〜!?」

2人の険悪なム〜ドに挟まれたナナミはあわてて仲裁にはいろうとしたが、
2人の気の強さに押されて何も言い出せなかった。

「なんであのバンダナ男がカッコいいわけ!?
美男子っていうのは私の叔父みたいなことをいうのよ!」
 
解放軍に参加したものならば、メグのこの発言に納得するものは、ほぼいないであろう。
彼女はそれほど叔父に心酔しているのである。

「なんたる暴言を!!あなたの美的感覚が間違っているのよ!!」

「2人共落ち着いてよ〜」

ナナミは完全に迫力負けしてしまっている。

「・・・それにフリックって人、もう恋人がいるんじゃないの?噂で聞いたことあるわよ?」

「それは私も知っているわ!!でも彼女はもういない人!
フリックさんが彼女を忘れるまで私は待つつもりなんだから!」
 
二ナの健気な発言をメグの一言が打ち砕く。

「違うわよ。あのクマ男。あれとできてるんじゃないの?」

「・・・・はああっ!?」

「あっ!やっぱりメグちゃんもそう思ってた?私もあの2人なんかあやしいって思ってたんだ!」

 ナナミも共通の話題をみつけ、やっと会話にはいりこんでくる。

「・・・私のライバルはあのクマさんなわけ?それじゃあもう勝ったも同然じゃない!!
どうみても私の方がかわいいじゃない!」
 
 二ナが勝利に酔いしれている時(後にフリックの方が女役をしているのかもしれないと
気づくわけだが)、またメグが口をはさむ。

「フリックさんとクマ男だけじゃないわよ。マチルダ騎士団あたり
も妖しいもんだわ。」

そこへ正気(?)に戻った二ナが口をはさむ。

「私、実は先日みちゃったんだけど〜。フッチ君とサスケ君が屋上で
一緒に昼寝してるとこ!!」

「え?それは別にいいじゃない?」

ナナミが首をかしげた。

「それがね、フッチ君が膝枕してあげてたのよ!!」

「うっそ〜!!それはみたかったわ〜!あの二人いつのまに友達以上の関係に!?
でも、フッチ君ってあの保護者の無口な人、ハンフリ〜さんっだけ?
あれと禁断な愛におちてるんだと思ってたんだけど!」

「え〜!!それも萌える関係ね!!年が離れすぎだけど、
それがまた犯罪はいってていい感じ!!」

「そういや知ってる?私、解放軍に参加してたんだけど、
そんときのリーダーと付き人がまたね・・・」

ケンカ状態だったのも忘れ、いつのまにか3人は恋愛談義に花を咲かせている。
それを片隅から見ていたナオは、


「女の妄想ってすごい・・・。」


女の子は恋の話が好きらしいという事は知っていたが、
まさかこれほどのものとは・・・と驚きと恐怖と好奇心のおりまざった複雑な心境で、
彼もまた、彼女達の噂話に聞き入ってしまったのだった。











なんだか女の子ばっかり
かいてしまいました。
華やかだ事・・・。

パンピーの友達にboy’s系の漫画
みせたら意外にはまってたのを
思い出します。普通の女の子でも
少年愛とかって意外と
憧れてるもんなんですねえ。