顔は男の命




 本日はリーダーの命令により、小金稼ぎの一日。

ある程度強いモンスター達を狙えば修行にもなるね!とのリーダーのお言葉つき。
そしてメンバーはリーダーのナオ、ルック、サスケ、フッチ、チャコ、コウユウと年の
近い少年達を集めたものだった。  フッチとサスケは毎回斬りこみ隊長故に
最初に攻撃をしかける。そして敵(とサスケとフッチ・・?)に追い討ちをかけるべく、
ルックが魔法攻撃をおこなう。本日もその手際で戦闘が始まったのだが・・・。

「わわっ!!!!」

フッチが足元の石につまずいておもいっきりずっこけてしまった。

ナオ:「あ!!危ない!!」

コウユウ:「げげ!ありゃあ顔に直撃するぞ!!」

チャコ:「ドジ!!」

ナオ:「フッチはそんな天然さがかわいいんだよ〜」

チャコ:「んなこといってる場合か!?」

サスケ:「フッチ!!」

 ギャラリーと化してた、ナオ、チャコ、コウユウ、そしてフッチのもっとも
近くにいるサスケが口々に叫んだ。ルックの放った風の刃の一つがまっすぐ
フッチに向かって飛んでいく。

 普段ならルックの追いうち魔法に慣れてしまったサスケとフッチはある程度
タイミング良くよけられるようになり、軽傷で収まるまでに至っていたのだが・・・・・。
(最初は結構ひどい怪我をしたこともあるらしい・・・)

「!!!」

フッチは目をつぶった。あたる!!確実に!・・そう思ったとき。

「くっ!!!!」

ルックが珍しく危機迫るといった表情になり、ロッドをふりかざして強く念じる。

その瞬間フッチに向かっていた風の刃の勢いが弱まり、少しづつ向きが
変わっていったかと思うと、サスケの方に軌道を変えたのであった。
それに気づいたサスケは、

「なにいいいいい!!!!!!????」

サスケとモンスターの方にむかって飛んでいった複数の風の刃は、
見事目的物に激しい音をたてて命中した。

 ドドドドドドドドドドーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!

 
「・・・・・ふう・・・危なかった・・・」

ルックは人知れず、胸を撫で下ろす。フッチは一瞬何が起きたかわからず、
ポカンとしている。

チャコ:「サスケよ・・・あわれな・・・・」

コウユウ:「生きてるのか・・・?」

ナオ:「すごい・・・魔法を気合で軌道修正させるなんて・・愛の力ってヤツ?」

チャコ:「わっ!ムヤミなこというなよ!ほこさきがこっちにむくぞ!!」



「・・・・・・あっ・・!!サ・・・・サスケーーーーーー!!大丈夫!!?」

正気に戻ったフッチが急いでサスケを抱き起こす。気を失っているようだ。

「サスケ!!サスケ!しっかりして・・・」

「ご愁傷様・・・」

技を放った張本人はとんでもない言葉を冷静につぶやく。

「そんな落ち着いてる場合じゃないよ!サスケ〜!!」

 
 ・・・・・しばしの沈黙の後。

「・・・・・誰がご愁傷さまだーーーーーーーーーーーーー!!!」

いきなりサスケが飛び起きて、ルックにくってかかった。

「あれ・・・生きてたの・・?」

「あたりまえだ!!!!っていうか、フッチの顔にあてなかったのはよかったとして、
なんで全部オレにあてるんだよ!!死にかけただろ!!」

「君なら死なないだろうし・・・そこまで気がまわらなかったよ・・・
それに君の大好きなフッチが無事だったんだからいいだろ?
僕が刃の方向をかえなかったとしても、庇おうとしたくせに。」

「はん!!墓穴をほったな!!おまえこそ日頃は何にも関心ありませんって
顔してるくせに、今のあせりようったらなかったぜ!!
おまえこそかなりのフッチへの惚れ様じゃねえか!」

ルックとサスケの間に火花がちる。
他の者たちはもう立ち入ることはできない空間ができてしまった。
間にはさまれているフッチもおろおろしている。

「・・・落ち着いてよう・・もとはと言えば、僕がこけたのが悪かったんだし〜。」

「・・・そうだね、君が悪い。」

「フッチは悪くねえよ!コイツの攻撃自体がヘンなんだよ!!
なんで仲間を巻き込む必要があるんだ!!」

「・・・サスケも落ち着いてよぉ、それに僕は男なんだから、
顔くらい傷残ったって平気だよ〜」


その瞬間。言い争っていたはずのルックとサスケ(そしてナオも)の心が一つになり、
ぐりっとフッチの方向に首をまわす。

 
「「「とんでもない!!!!!!!」」」



「君ね・・・。君から顔をとったら何が残ると思ってるの?」

「おまえの顔に傷があうはずねえだろ!!!」

「せっかくの可愛い顔がもったいないから傷なんかダメ〜!!」

今度はフッチにむかって説教大会がはじまってしまった・・。フッチは驚きながらも、

「ご・・・・ごめんなさい・・・」 素直に謝ってみたりする。

チャコとコウユウもつぶやく。

「顔は男の命だってよ・・・」

「傷は男の勲章じゃねえのか?」

「どうも価値観の相違らしい・・・」

「今のってナオの意見があいつらの本音だよな・・・」

「金、集めなくていいのかなあ・・・」

「さあ・・・」

そして、いつ収集つくのかわからないこの騒ぎを、
見物人二人は大人しく眺めていたのだった・・。











内容がないです・・・。
まあフッチもてもてだわ(・_*)\ペチ

もうそろそろフッチを一人称とした
ちょっと男前の話でもかこうかしら・・・。