夜は一緒に
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「キヨちゃん、来たよー」
「おう、入れよ」

今日も枕持参で暁がオレの部屋に入ってきた。

最近のオレ達は、できるだけ毎晩を一緒に過ごすようにしている。
それは、前に比べて日中一緒に過ごす時間がめっきり減ったから、
せめて夜だけは一緒に・・と二人でだした結論なのだ。
(とはいってもクラスは一緒だから全く別々というわけではないけどな)

「オレ、まだ風呂入ってねえからいってくる。・・・一緒に入るか?」

「僕はいいや。もう入ってきた。ねえキヨちゃん宿題やった?」
「それもまだ。」

風呂の提案はあっさりと却下された。

「じゃあ僕、先に宿題やってるね」
「おう」

暁は机に向かい、真面目に教科書を開いている。何やら寂しさを
感じたものの、オレは大人しく風呂場に向かった。


そしてしばらくして、オレが風呂上がりのほてった気分を味わい
ながら部屋に戻ってみると・・・・・・暁が机に突っ伏して眠っていた。

「またか・・・」

宿題のノートを覗き込んでみると、まだ途中で止まっているようだ。
ま、宿題なんて明日学校でやりゃあいいだろ。オレはそのまま暁を
抱き上げた。

うーん、重くなったかもなー・・肉付き結構いいもんな、こいつ。
でもオレに比べりゃまだまだ小さいし、華奢なのは言うまでもなく。
相変わらずのスマイルですやすやと寝息をたてている。

このパターンは実はいつものこと。極限まで疲れているのに本人の
鈍さからそれに気付かないのか、スイッチが切れたかのように
いきなり眠りにつきやがる。

そのまま暁をベットまで運び、ついでにオレも寝転がった。
暁の寝顔はホント幸せそうだ。・・・ついちょっかいを出したくなる。
抱き締めて頬ずりしてもやっぱり起きないし。いい感触だー

疲れてるのはオレも同じなので、そのまま眠ってしまうのも
いつものこと。

・・・そして朝起こしに来た母ちゃんにからかわれるのも
もういつものこと・・・・・・慣れたな。




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