小國神社

遠江国一之宮
御弓始祭



 遠州と三河は隣同士で戦国の昔から深いつながりがあり
毎年一月に行なわれる御弓始祭の金的神事も三河と同様の作法で行われています
ボクにとっても今年の弓始め射会です

 ここ遠州森町といえば幕末の侠客、森の石松の出た所で
「食いねえ、食いねえ寿司食いねえ」の浪曲で有名なあの石松です

 近くの曹洞宗の古刹、大洞院には石松の墓があり
行って見たら墓石が削られて変形しています
石松の博打打ちにあやかって、勝負運が付くと、墓石を削って持って帰る者が多く
現在の墓石は3代目だそうです

 聞くところ、遠州は博打の好きな所だったようで、一時期、弓でも賭け弓が盛んで、
三河からも出かけていった、と古い弓引きから聞くこともあります
それも今は昔の話です。



森町の地射手(氏子)の方々が奉仕しています
直会は豪華で
お神酒はお宮で仕込んだ濁酒(どぶろく)
これが口に含むとチョッとピリッとくる酸味と甘みが絶妙で
つい盃を重ねて弓引く前から盛り上がっちゃいました
安土も矢代振りも古式を残しています
金的は全員 蹲射
中央の女性が金的中者 
褒美の授受も一の盃、二の盃、三の盃と文字通り三々九度で
古伝の作法を守っています
濁酒に弱い方には少々きついかも知れません
後から神官が目を丸くして心配していました
  下左は河合治郎先生。
幕末の吉田藩 日置流印西派弓術指南役  奥村閑水(大日本武徳会、最初の範士)の教えを
祖父の河合久三郎治明師が嫡伝し
その日置流印西派の伝系を継承し守っています
森町の天宮神社の神官でもあり、ここ小國神社の御弓始式の作法も河合先生の指導によります

下右は一緒に行った日置流雪荷派、同門の森下さん
森下さんにとって河合先生は中学生の時の恩師でもあります
この打出の小槌は競射の優秀な者への褒美
ボクが腕で勝ち取ったものです
まぐれだけど本当です

これを毎朝振ると金銀がザクザクと言うわけです
今年のボクの運勢はこれで決まり!!
・・といきたいものです

平成19年1月17日撮影



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