2006年12月23日(土)
高橋克彦の「火怨」(全2冊)を読み終わりました。この作品、吉川英治文学賞受賞作品なのですが、読み終えた感想は「素晴らしい!」の一言。主人公が8世紀の蝦夷のリーダー阿弖流為という、学校の日本史などでもあまり扱われないマイナーな人物のため、最初はとっつきにくいかもしれませんが、そんなことは吹き飛ばすくらいの迫力のある作品ですので、是非読んでみてもらいたいですねー。泣ける作品です。オススメします!
次回はジョン・ディクスン・カーの「剣の八」の予定。
2006年12月11日(月)
F・W・クロフツの「シグニット号の死」を読み終わりました。今回の作品は、フレンチ首席警部が登場し、自殺と思われる事件の謎に挑みます。フレンチは、いわゆる天才型の探偵ではなく、この作品もその地道な捜査活動を描いています。特に、謎解きがあるといったわけでもなく、フレンチの捜査も空振りに終わることもしばしばあるため、天才的な名探偵の活躍を見たいという方や、謎解きものを読みたいといった方向けの作品ではないかも。オススメ度はまあまあといったところ。
次回は高橋克彦の「火怨」の予定。
2006年11月29日(水)
内田康夫の「贄門島」(全2冊)を読み終わりました。今回の作品は、テレビの2時間ドラマでお馴染みの浅見光彦が活躍するシリーズものなのですが、他のシリーズ作品と違い、舞台となる美瀬島は架空の島。千葉の房総湾に浮かぶ小島で、怪しげな噂がある。というと、ちょっと伝奇的な作品なのかとも思えてきますですが、そんなことはなく社会的な問題を扱った作品となっています。もともと、このシリーズは謎解きという要素よりも、ストーリーそのものを楽しむものだと思いますが、今回の作品も結構読みやすく、なかなか読み応えがあります。なかなかオススメ。
次回はF・W・クロフツの「シグニット号の死」の予定。
2006年11月15日(水)
横溝正史の「病院坂の首縊りの家」(全2冊)を読み終わりました。今回の作品は金田一耕助の最後の事件となっていまして、その結末は読んでからのお楽しみということで。今回の事件は昭和28年に発生しますが、それから20年経った昭和48年の事件へとつながっていくという構成になっています。そういう意味でも、なかなかの分量なのですが、読み応えがあります。金田一耕助最後の事件にふさわしい作品だと思います。結構オススメです。
次回は内田康夫の「贄門島」の予定。
2006年11月4日(土)
横溝正史の「悪霊島」(全2冊)を読み終わりました。今回の作品もお馴染みの金田一耕助が登場しますが、この作品は横溝正史の最後の長編作品とのこと。ミステリの作者の中には、初期の作品に比べて、後期の作品がイマイチという印象の方もいるのですが、横溝正史は違います!今回の作品もよくできていると思います。まあ、いわゆる謎解き的な要素は少ないのですが、ストーリーがしっかりしていますし、分量の割には読みやすかったです。ただ、登場人物が多いので、最初はこんがらかってしまうかもしれないかなとも思います。なかなかオススメ。
次回は横溝正史の「病院坂の首縊りの家」の予定。
2006年10月21日(土)
横溝正史の「夜の黒豹」を読み終わりました。今回の作品もお馴染みの金田一耕助が登場し、奇怪な連続殺人の謎に挑みます。今回の作品で使われているトリックはなかなかのものだと思いますし、物語のテンポもいい感じです。ミステリのトリックの場合、そのトリックを使う必然性というのが重要だと思うのですが、今回の作品のトリックは、そういう意味でもよくできていると思います。なかなかオススメ。
次回は横溝正史の「悪霊島」の予定。
2006年10月15日(日)
横溝正史の「白と黒」を読み終わりました。今回の作品もお馴染みの金田一耕助が登場し、怪文書が横行する団地内で発生した連続殺人事件に挑みます。今回の事件については、いくつもの人間関係が複雑に絡み合っているのですが、割と読みやすく、よくできた作品だと思います。ただ、タイトルの「白と黒」という意味については、どれだけの人が読んで分かるのか?とは思います。なかなかオススメ。
次回は横溝正史の「夜の黒豹」の予定。
2006年10月4日(水)
横溝正史の「悪魔の降誕祭」を読み終わりました。今回の作品は、表題作を含む2つの中編と1つの短編が収録されていまして、どの作品もお馴染みの金田一耕助が登場します。特に、表題作では金田一の事務所で殺人事件が発生します。どの作品もなかなか面白く、読みやすい作品が多いです。なかなかオススメ。
次回は横溝正史の「白と黒」の予定。
2006年9月25日(月)
横溝正史の「扉の影の女」を読み終わりました。今回の作品も、お馴染みの名探偵金田一耕助が登場します。金田一シリーズの中では、中期から後期にかけての作品になるのですが、初期の作品と比べると、ちょっと作風も変わってきたかなという感じの作品。一つは、この作品、金田一の人物像を描いたシーンが割りと多いです(特に食事のシーンとか)。そして、この作品の大きな特徴としては、いわゆる謎解きものとは言えない点ですかね。ちょっとネタバレにつながるので、この辺にしておきますが、読んでみれば、分かると思います!オススメ度はまあまあ。
次回は横溝正史の「悪魔の降誕祭」の予定。
2006年9月22日(土)
横溝正史の「壺中美人」を読み終わりました。今回の作品は、表題作の他に1つの短編(文庫の表紙には、中編とありますが…。)が収録されています。どちらの作品にもお馴染みの金田一耕助が登場します。表題作の中で、この作品において重要なポイントとなる一場面があるのですが、そこの部分が書いてあるとおりに本当になるのかなーと、ちょっと疑問に思いました。ただ、執筆されたのが今から50年くらい前なので、当時だと疑問に思われない部分なのかもしれません。ちょっと、作品のネタバレにつながる部分なので、こんな書き方ですみません!気になった方は、読んでみてください。オススメ度はまあまあといったところ。
次回は横溝正史の「扉の影の女」の予定。
2006年9月16日(土)
横溝正史の「死神の矢」を読み終わりました。今回の作品は、表題作の他に1つの短編が収録されています。どちらの作品にもお馴染みの金田一耕助が登場しますが、表題作についての活躍ぶりはイマイチといったところ。使われているトリックも今ひとつですし、金田一が登場する他の長編作品に比べると、今ひとつといった印象ですかね。オススメ度はそこそこといったところ。
次回は横溝正史の「壺中美人」の予定。
2006年9月13日(水)
横溝正史の「毒の矢」を読み終わりました。今回の作品は、表題作と2つの短編が収録されています。どの作品も、お馴染みの名探偵金田一耕助が登場し、活躍します。特に、表題作はトリックもなかなかだと思いますし、なかなか面白い作品です。金田一シリーズの中ではそれほど有名な作品ではないと思いますが、なかなかオススメ。
次回は横溝正史の「死神の矢」の予定。
2006年9月12日(火)
横溝正史の「迷路の花嫁」を読み終わりました。今回の作品も、お馴染みの名探偵金田一耕助が登場しますが、今回はあくまでも脇役。登場するシーンもちょこっとだけとなっています。内容も推理ものとはちょっと違う感じですし、正直言って、金田一が登場する必然性もあまりない気がします。金田一でなく、別のキャラを登場させたほうが作品として、よりよかったのではないかという印象。そういう意味では、オススメ度はそこそこといったところ。
次回は横溝正史の「毒の矢」の予定。
2006年9月9日(土)
赤川次郎の「三毛猫ホームズの戦争と平和」を読み終わりました。今回の作品は、表題作を含む6つの短編が収録されていまして、テレビでもお馴染みの三毛猫ホームズが活躍するシリーズものです。どれも読みやすい作品が多いのですが、今回の表題作の舞台設定は、かなり現実離れしています。もともと、猫が名探偵という設定自体が、現実離れしているのですが、そんなに違和感を覚えずに読めるところが赤川作品らしいところですかね。オススメ度はまあまあといったところ。
次回は横溝正史の「迷路の花嫁」の予定。
2006年9月8日(金)
今回は素早い更新ですが、横溝正史の「死仮面」を読み終わりました。名探偵金田一耕助が活躍するシリーズものの作品ですが、表題作と「鴉」の2つの作品が収録されています。「死仮面」は中編、「鴉」は短編といった長さなのですが、どちらも読みやすくコンパクトにまとまった作品だと思います。金田一シリーズの長編は、これでもかというくらい人が死なないと解決に至らないパターンが多いのですが、そういった意味では、金田一がより名探偵として描かれている感じです。なかなかオススメ。
次回は赤川次郎の「三毛猫ホームズの戦争と平和」の予定。
2006年9月5日(火)
どうも、また久々の更新ですねー。このところ、本を読む時間が極端に減っていますね…。これから秋になりますし、「読書の秋」にするべく、本を読みまくりたいと思っている今日この頃です。
さて、ようやく赤川次郎の「幽霊博物館」を読み終わりました。こちらの本、読む気になれば、数時間で読み終わるくらいの量なのですが、1ヶ月もかかってしまいましたね…。内容は、表題作を含む5つの短編が収録されており、どの作品も宇野警部とその恋人の女子大生永井夕子が活躍するシリーズもの。どの作品も、いかにも赤川作品といった感じの読みやすい作品が多いです。オススメ度はまあまあ。
次回は横溝正史の「死仮面」の予定。
2006年8月4日(金)
どうも、久々の更新ですねー。まあ、本を読み終わらなかったというのが、久々の更新になってしまった理由なのですが…(^^;)
ようやく、駒田信二訳の「水滸伝」(全8冊)を読み終わりました。「水滸伝」というのは中国の有名作品ですが、この作品は120回本を基にした訳です(この他にも、「水滸伝」には100回本や70回本などがあります)。簡単なあらすじを言いますと、中国の宋の時代の末期、108人の好漢が梁山泊に集い活躍していくさまを描いた作品です。前半はそれぞれの好漢が梁山泊へ集っていく過程が描かれ、その後は朝廷に帰順し、官軍として戦っていくさまが描かれています。まあ、108人も好漢がいますので、梁山泊に全員が集結した後というのは、活躍する好漢というのも限られてしまうんですよね。そういう意味では、前半のほうがそれぞれの好漢のエピソードが描かれていまして、面白いかと思いますね。最終的には、ほとんどの好漢が最後は死んでしまいますしね…。とはいえ、結構オススメです。
次回は赤川次郎の「幽霊博物館」の予定。
2006年3月29日(水)
エラリー・クイーンの「間違いの悲劇」を読み終わりました。この作品は、表題作を含む8つの中編、短編が収録されています。その中でも、表題作はクイーンの最後の作品で、未完成に終わったものですが、今回はその梗概が収録されています。また、「動機」を除く7つの作品には、おなじみの名探偵エラリー・クイーンが登場します。どの作品も読みやすく、なかなか面白い作品が収録されていますが、個人的には、エラリー・クイーンが登場しない「動機」がオススメですかねー。オススメ度はまあまあ。
次回は駒田信二訳の「水滸伝」の予定。
2006年3月21日(火)
夏目漱石の「坊っちゃん」を読み終わりました。この作品は、漱石の代表作の一つで、分量としては中編作品といったところですかね。ちょうど、昨日の新聞の記事にあったのですが、漱石が教鞭をとってこの作品の舞台となった松山東高校の1年生で、この作品を最後まで読んだ生徒が約4割とのこと。約10年前は約7割だったそうで、アンケートをとった団体でもショックを受けたといった内容でした。まあ、それでも今でも多くの人に読まれている作品とはいえるかと思います。内容は、いわゆる勧善懲悪ものですね。オススメ度はまあまあ。
次回はエラリー・クイーンの「間違いの悲劇」の予定。
2006年3月15日(水)
サマセット・モームの「秘密諜報部員」を読み終わりました。この作品は、第一次世界大戦を舞台としており、イギリスのスパイとして活動することになった作家アシェンデンの活動を描いた作品です。いわゆるスパイ小説なのですが、スパイとしてのアシェンデンの華々しい活躍が描かれているわけではありません。これは、作者のモーム自身が第一次世界大戦時にスパイ活動を体験したことに基づいているためであり、より現実のスパイ活動を窺い知ることができます。オススメ度はまあまあ。
次回は夏目漱石の「坊っちゃん」の予定。
2006年2月22日(水)
内田康夫の「中央構造帯」(全2冊)を読み終わりました。この作品は、お馴染みの名探偵浅見光彦が登場する作品です。今回の作品は、平将門にまつわる伝説と銀行の不良債権とがからんだ事件が発生しまして、事件解決に浅見光彦が挑みます。銀行の不良債権のような経済的な部分も扱っていますが、割と読みやすい作品ですので、なかなかオススメです。
次回はサマセット・モームの「秘密諜報部員」の予定。
2006年2月17日(金)
F・W・クロフツの「死の鉄路」を読み終わりました。この作品は、フレンチ警部が登場する作品です。フレンチ警部は、いわゆる名探偵といったタイプではなく、地道な捜査を根気よく続けて事件を解決するタイプのキャラクターです。今回の作品では、鉄道の複線化工事にまつわる連続殺人事件が発生し、事件の解決までの道のりは困難を極めます。ただ、読者からすると割と早い段階で真犯人の目星がつくかなという気がしますので、オススメ度はまあまあといったところ。
次回は内田康夫の「中央構造帯」の予定。
2006年2月3日(金)
白井克彦、枝廣淳子の「大学力 早稲田の杜から「変える力」を考える」を読み終わりました。この作品は、早稲田大学の白井総長とジャーナリストの枝廣淳子さんの対談を収録したものです。早稲田大学といえば、日本でも有数の私立大学ですが、近年(前総長の頃からですかね)、大学改革(特に教育改革)が著しいスピードで進んでいる大学でもあります。この作品では、そういった改革がいかになされていったのかを窺い知ることができます。一昔前のレジャーランドといわれた私立大学のイメージとは異なった大学の姿を知ることができますので、大学関係者以外の一般の方でも楽しめると思います。まあ、私F氏の勤務する大学も早稲田大学には敵いませんが、できることからしていかないといけないなと改めて考えました。結構オススメです。
次回はF・W・クロフツの「死の鉄路」の予定。
2006年1月28日(土)
モーリス・ルブランの「カリオストロ伯爵夫人」を読み終わりました。この作品は、怪盗アルセーヌ・ルパンが活躍する作品なのですが、昨年秋に日本でも公開された映画「ルパン」の原作となった作品です。若き日のルパンと、絶世の美女カリオストロ伯爵夫人との対決が描かれていますが、最初から最後までテンポよく話がすすんでいきますので、とても読みやすいです。謎解きというよりは、ルパンものの冒険小説といった感じなのですが、面白かったです。ルパンものの中では、日本での知名度は今一つの作品かもしれませんが、かなりオススメです。
次回は白井克彦、枝廣淳子の「大学力 早稲田の杜から「変える力」を考える」の予定。
2006年1月22日(日)
内田康夫の「鯨の哭く海」を読み終わりました。2時間テレビドラマでお馴染みの名探偵浅見光彦が活躍するシリーズの作品です。タイトルから想像がつくかもしれませんが、今回の作品は捕鯨問題をからめた作品となっています。とはいえ、それほど堅苦しい感じではありませんので、読みやすい作品です。まあ、今回の作品の場合、この人が犯人だろうなという人が悪役だったりしますので、謎解きという要素はないのですが、2時間テレビドラマを見るような感じで読んでいけば楽しめるのではないかと思います。なかなかオススメ。
次回はモーリス・ルブランの「カリオストロ伯爵夫人」の予定。
2006年1月10日(火)
夏目漱石の「吾輩は猫である」を読み終わりました。いやー、読み終わるまで随分時間がかかってしまいましたね。この作品は、「吾輩は猫である。名前はまだ無い。」という有名な一文で始まる長編作品です。とはいえ、もともと11回にわたって雑誌に連載されたもので、1回1回である意味完結した形をとっています。この作品はかなりの枚数でして、しかも、改行が少ないのでちょっと読みづらいかなという感じがありますね。内容は、当時の社会などを滑稽に風刺しており、今読んでもなかなか面白いです。特に面白いのは、最初の第1回の部分ですかね。それ以降の回は、ちょっと説明がくどいような部分があり、読みづらさを感じる箇所がありました。オススメ度はまあまあ。
次回は内田康夫の「鯨の哭く海」の予定。