アーティストパス
ラ・フォル・ジュルネ金沢
        参加レポート


           
 というほどのものじゃないですが・・(^^;)
           
 いちおう‘演奏者’として、それから観客として、
        参加したレポートくらいでいってみます。
5/5のタームテーブル
オーケストラアンサンブル金沢合唱団
          5/5交流ホール 15:45

    ファンファーレ(倉知竜也 編曲)
    ベートーヴェン「自然における神の栄光」(混声4部)
     F.シューベルト ミサ曲第2番ト長調 D167

               指揮 佐々木正利  ピアノ伴奏 松井晃子


シューベルトのミサ曲は7番まであります。むか〜し、OEKで6番を歌いました。
第2番は、ミサソレムニスのわりに、コンパクトな曲です。ソロはソプラノ・テナー・
バリトンの三声。今回は団員からソリストを出しました。
クレドがとっても静かに始まり、静かに終わるのがめずらしいな〜、と第1印象。
(先生は、‘信仰心の厚い人々が遠くからやってきて去っていくイメージで’と
おっしゃいました。最後のアーメンコーラスはシンプルで美しいです。)
公演113で、ロルフ・ベック&シュレスヴィヒ=ホルシュタイン合唱団で4番のミサ曲
を演奏していましたが、(演奏の出来は横においといて)2番の方が聴いた感じ
好きです。(4番はソロが4人いっぺんに歌うソリが多いんですよ。・・贔屓目?)

2番は楽譜をぱっと見で‘楽勝’か、と思ったのですが・・・甘かった。細かいところ
まで仕上げていくのに、たった2ヶ月の練習期間は苦しかったです。(-_-)
と言って、並み居るプロの演奏家達に見劣りがする演奏はしたくない!
2日前に、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン合唱団を聴きにやってきた盛岡の学生
さん達も加わり、みっちり練習の上、なんとか本番にこぎ着けました。でも、直前
まで不安箇所をさらってましたさ・・・・(^^;)。
交流ホールでの演奏は、5/4の地元H紙の一面に写真が載りました。

自然における神の栄光’は、日本では‘稜威(みいつ)’として、♪おごそかな神
の稜威〜、と、近藤朔風の訳詞で昔からよく歌われていますが、今回原語で。
アカペラ編曲でしたが、原曲(声楽曲)の伴奏をつけて歌いました。

ファンファーレは、倉知竜也さんが今回の演奏のために作ったものです。運命と
第9のメロディをくっつけた混声4部。恥ずかしながら、ソリの一人になりました。

←アーティストパス

マルチパスもチケット4も
買いそこなった私の強い味方!
邦楽ホールロビー ファンファーレ
邦楽ホール ロビーコンサート(11:20)
駅西イベント広場 ミニコンサート
←本番前に聴きに行ったOEKエンジェルコーラスの演奏。(5/3)
「ベートーベン先生の地理」「魔王」など。第九を原語で歌ってましたよ(*^_^*)
邦楽ホールロビー
        出演団体があちこちの会場でミニコンサートを。ここでは11:20と14:00の2回演奏。

     ファファーレ・‘自然における神の栄光’
     シューベルト‘音楽に寄す’‘菩提樹’(女声のみ)


シューベルトの歌曲が実に大変だったのです・・(-_-)。どちらも原語、しかも先生の要求が高い!
指揮見てないと歌えない(>_<)。暗譜が中途半端で苦しかったです。
‘菩提樹’の編曲が、アルトにとってはとっても低くて、ずっと地の底はいつくばって声出してる気分でした。
出来はどうだったんでしょうか。(どきどき)

で、本番のこの立ち位置って、どうよ。狭くて女声は午前組午後組に分かれているんですが、それでも苦しい並び。
突如入った追加公演!in駅東イベント広場→

予定団体の演奏がやたら早く終わったとかで、埋め合わせに(をい)
邦楽ロビーで歌い終わった直後に出演依頼が来ました。
伴奏の松井さんは交流ホールでの次の仕事だし・・。で、アカペラ
で急遽‘自然における神の栄光’を。打ち合わせも何も無かった
んですが。そして、何と‘音楽に寄す’は佐々木先生の弾き振りに
なりました。(さすがに菩提樹は・・・)

こちらは特設屋台が並び、みなさん昼食中です。出演者・スタッフ・
ボランティアも、ここで食券で好きなものを貰います。この日、キッズ・プロ
グラムのボランティアをしていた娘が、ちょうど食事中でした。
聴いてくださったお客様方、ありがとうございます〜。(仲間もサクラに駆け
つけてくれました(^^)/)

そんなこんなで、一日で4ステージこなしましたよ。交流ホールでの
ステージが終わって、さすがにへろへろになりました。OEKの皆様は、
三日間こんな状態が続いたと思われ。
コンサートホール2階席ロビーから 5/3 もうすぐ5時
プログラム
コンサート聴き歩き

    自分達の出番さえ終われば、後は聴いてまわるだけ〜。
               出番が初日でホントに幸せ(*^_^*)


←期間中ずっとお天気が良く、オープンカフェが繁盛していました。


                     各公演の、実にシンプルなプログラム。↓
                     有料公演は、オープニング入れて7つ行きました。
交流ホール八角形舞台 エンジェルコーラス
001オープニング・コンサート(4/29)
   管弦楽:オーケストラアンサンブル金沢 con.井上道義
      
ベートーヴェン 序曲「コリオラン」Op.62
                交響曲第2番ニ長調 Op.36


合唱団員宛の招待状で、娘と二人で入場。混み合って、オルガン
バルコニーになりました。ここで歌った事は何度かありますが、演奏
を聴くのは初めて!セレモニーもあって、VIPの頭髪事情を上から眺める
ハメになりました。(^^)/
この席は油断がならない・・。居眠りしそうになる娘を眠らせないようにするのにひと苦労・・・(^^;)。
コリオランはともかく、第2番は聴いた記憶がない曲です。「なぜ、この曲を
選んだのか」という司会の朝岡 聡の質問に、マエストロは「絶対人が入る
日だからこそ、あまり演奏の機会がない曲を選んだ」とのこと。
若々しい、明るい雰囲気の曲でした。・・ちゃんと全曲集聴いておかなくちゃ。
113(5/3)    
 管弦楽:オーケストラアンサンブル金沢 con.ロルフ・ベック
 合唱:シュレスヴィヒ=ホルンシュタイン音楽祭合唱団
     
シューベルト ミサ曲第4番ハ長調 D152
     ベ−トーヴェン 合唱幻想曲 ハ短調 Op.80
 

すばらしい合唱団なのに、曲がいまいちメジャーじゃないためか、
有料コンサートの中ではチケットが売れ残っていた模様。ですが
私達みたいなアーティストパスやボランティアパスを使って、駆け
込みでなんとか3階席まで聴衆が入りました。
ヨカッタヨカッタパスで
噂の‘ジャジャジャジャーン’が聞けて嬉しかったです。(*^_^*)

合唱幻想曲は、‘第9の兄弟の曲’です。‘歓喜の歌’っぽいメロディ
が出てきます。実を言うと、昔、岩城マエストロの指揮で歌った事あ
るのですが、合唱が入るまでこんなに長かったかな〜、と。(^^;)
合唱団はソリストとしてもやっていける方々ばかりなので、人数のわ
りに本当に豊かな声です。
212(5/4)
  管弦楽:ポワトゥ=シャラント管弦楽団 
   Pf.&con.:ジャン=フランソワ・エッセール
     
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調 Op.58

唯一、指定席を買ったコンサート。好きだから・・ではなく、単に
4/29時点で、指定が買えるのはこれくらいだったから(^^;)。
前日は家事ほっぽり出して音楽堂にいましたので、この日は午前
は家事,指定席のおかげでお昼にゆっくり出てくる事ができました。
(これもひとつの作戦かな。)
どんな曲か知らずに買ったのですが、3楽章まで聴いて、ようやく
聞き覚えがあるメロディである事に気が付きました。華やかで気品
のある曲です。
フランスのオケで常設では無く、音楽指導にあたっている人たちが
中心になっているらしいです。エッセールは音楽監督、ピアノの弾き
振りをしていました。ピアノ弾き振りをナマで見るのは初めてかも。
スコアなど、見るヒマありません。すごいです!
223(5/4)in邦楽ホール  
  vn:.レジス・パスキエ  Pf:クレール・デゼール
    
ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第5番ヘ長調Op.24「春」
         ヴァイオリンソナタ第9番イ長調Op.47「クロツェル」


これは是非とも聴きたかったので、チケットを買っていました。「春」も好き
ですが、何と言っても「クロイツェル」が好きです。ヴァイオリンソナタでこれ
ほどベートーヴェンらしい曲はないっしょー。1楽章を聴いていると、これで
もか!と言うほど緊張を強いられます。(正座して聴きたくなる?)で、2楽章
での癒し,3楽章での躍動感!vnソナタでの「第9 」?なるほどね〜。
楽器は‘ガルネリ・デル・ジェス’だとか。馬力のある音でした。

同時刻にコンサートホールで「英雄」をやってましたが、音楽堂コンコースは、
二方向に向かって見事な行列でした。「英雄」の列に知人発見。情報交換の
おしゃべりを楽しみました。
Tシャツ 着てくるお客さんもいた
舞台席 開演前
214(5/4)
  管弦楽:オーケストラアンサンブル金沢 
   con.井上道義   vn.庄司紗矢香
      
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.61

早々と売り切れていて、半分あきらめていたのですが、今日行った2公演とも補助席
出していたので、ダメもとで7時15分の整理券配布予定時刻より早めに出かけました。
7時に着くと、パスですぐに整理券を出して貰え、ロビーの行列へ。・・・ありゃ、もう既に
ロビーは列で満杯。リハーサルも遅れたので、開場まで40分、本を読みながら待ちました。
まだまだいい自由席はあったのですが、ステージ席のチケットをもらい、舞台へ。→
正面管楽器の後ろだと、しょっちゅう見ている風景なので(と言うより、金管やティンパニが
頑張ると見えない音の壁が出来るので)、この日は1stヴァイオリンの真後ろの席へ。
小学生くらいの女の子の後ろだったので、ソリストがよく見えました。
見る間に3階席まで埋まっていきました。こんなにお客さんが入ったコンサートホールは見た
ことありません。(と思ったら、翌日の「皇帝」はもっとすごかったらしい。)

庄司さんは、第1印象「細っ!!」。
一体ウエスト何センチ?!どこにあのパワーがあるのでしょう。
彼女の楽器は、確かストラディバリウスでしたよね。(プログラムに書いてなかったけど?)
オケの中で、見事に輝く音でした。人気だけじゃない、ホントに力のある奏者ですね。
とっても好きでレコード(^^;)やCDで聴く機会が多い曲です。1楽章をねばねばと弾く演奏
もあるのですが、スピード感と、そし力強さのある演奏でした。よかった〜!(^^)/

331(5/5)inアートホール
  ピアノ:シャニ・ディリュカ
  オーケストラ・アンサンブル金沢メンバー
    
ベートーヴェン:ピアノソナタ第23番「熱情」 Op.57
          ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調 Op.16


ピアニストは、スリランカ人を両親に持つモナコ生まれ。「熱情」の一楽章は情熱的
過ぎてか、細かいパッセージが響きすぎて潰れているような・・。アートホールは、細かい
ニュアンスを伝えやすいホールなので、もう少し押さえて弾いた方が良かったのでは、
と素人考え。でも、五重奏曲の方はアンサンブル重視で、とても端正で美しい演奏でした。
初めて聴く曲でしたが、若々しく、さわやかな曲です。
パスで入りましたが、整理券交換所で、並んで待っている方々が数名。どうやらパスも
チケットも手に入らなかった方々のような気がします。開演ちょっと前に、ステージ席に
まとまって入ってこられました。入場可能になった時点で料金を払われているのか、どの
ような処遇になったのか、よくわかりませんが。せっかく来られたのなら、どのような形でも
聴いてもらえるのはよい事かと。

ところで、私の近くに三才たぶんそれ以下の小さな子がいました。三才以上入場可でした
ので、それはいいのですが、両親は静かにさせておくために、つねに飴をあげていて、それ
をなめるのではなくボリボリ噛んでいて、その音が響くのです。おしゃべりするのはある程度
仕方ないとして、飴の音はどうよと。普段のコンサートでは絶対許されない事ですよね。
まわりの方も「お祭りだから」と大目に思ってらっしゃったのでしょうか。音が気になった私は
頭の中ぐるぐるしてしまいました。・・・三才以上可=いくらか我慢出来る子なら可、じゃない
のかな、と。ちゃんと0才からのコンサートや、無料のコンサートもあるのだし。両親連れなら
途中交代も可なのだし。
金沢オリジナルTシャツ(赤)とベトちゃん単体Tシャツ
「音楽に寄す」伴奏&指揮は佐々木先生
邦楽ホールロビー 私達の前の演奏
332(5/5)inアートホール 
  トリオ・ヴァンダラー
     
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第7番 Op.97 「大公」

これは是非聴きたくて、チケットを買ってありました。・・それでも、前の方で聴きたくて、ポルテ金沢の
地下街でちゃちゃっと昼食(らーめん)取って、すぐ並びました。
‘ヴァンダラー’とは、シューベルトの‘さすらい人’から、だそうで。チェロの響きがすごかったです!
弦のピチカートを聴くだけでも、惚れ惚れしました。
「大公」は好きで、スークトリオのレコード(!)もってたりするんですが、ナマで聴くのは初めてです。
もう、室内楽曲の名曲中の名曲なのです。大満足の‘本日の一番’でした!
この曲は、ベートーヴェンが苦境の時に、援助を続けてくれたルドルフ大公に献呈した曲です。プログラ
ム解説に、この事をことさら書いてあるのを読んで、筆者はひょっとして、苦境にある大阪センチュリー
の事を意識してるんじゃないかと思ってみたり。とりあえず、ルドルフ大公はこの曲によって、後世に,
世界中に名を残しました。(さて、どちらに名を残すか橋下知事!)
アートホールは、弦のリサイタルなんかに最適です。音楽堂からここだけ離れていて、隔離されてる
感じですが、300席でこじんまりと聴かせるホールは、来年も有効利用してほしいですね。
ポスター
得意気なマエストロ井上
交流ホール大型画面
演奏終了後 カンタさんと大澤さん
終了後貰ってきたポスター(*^_^*)
エンディング(5/5)in交流ホール  
 オーケストラ・アンサンブル金沢 con.井上道義
             シューベルト:交響曲第6番 など


「大公」が終わって、すぐに交流ホールへ。「皇帝」を聴く選択もありましたが、
エンディングを‘舞台間近’で聴く方を選びました。
行ってみれば、何だか聴き慣れた歌詞が・・・。丁度、安藤先生のシューベルトと
ベートーヴェンの歌曲のコンサートの終わり頃で、聞えたのは‘自然における神の
栄光’でした。アンコールの‘君を愛す’の終了後、空いた席にすばやく座りました。
(指揮者の真ん前、3列目!)で、始まりまで1時間以上、ゆったり読書しながら待
ちました。
「皇帝」が終わった頃になると、観客は一気に増えました。交流ホールの可動式隔壁
を取り外し、ちょっとでも多くの椅子を並べ、一人でも多くのお客さんが聴けるように
していきます。オケの設営が終わると、カメラは八角形のステージをぐるり囲んでいる
観客を、順番に大画面に映していきます。映った人たちのリアクションがほほえましく、
あたたかな笑いが。辛抱強く待つお客さんの心を癒やす効果がありました。(*^_^*)

いよいよエンディング。プログラムはシューベルトしか書いてありませんでしたが、翌日
LFJ東京で演奏する曲すべて演奏したようです。(練習がわり?)演奏者の仕草、汗し
ながら弓を,カラダを動かす様子を間近で見る事は、とても素晴らしい事です。何より、
井上マエストロの指揮っぷり、多くの人々に鑑賞(違)してほしいですね。(^^;)
さて演奏ですが、終わりに近づくにつれ、疲労がピークという感じが・・。刻みが揃わな
かったり、管楽器のソロが微妙にズレたり。いやいや、反響板が無く、お客さんが廻りを
びっちりかこんで、どうにも響きようが無い場所で、あれくらいは許容範囲内です。
ほんとうに皆さん御苦労様でした。次の日の朝9:15から東京で本番だなんて、あんび
りーばぼーです。

終了後、マエストロは裏方の中心である山田ゼネラルマネージャーを舞台に呼び出し、
功績を称えていました。山田さんをはじめとする、すべてのスタッフ,ボランティアの皆
さん、御苦労様でした。おかげでとても楽しかったです。

←オケが引き上げた後も拍手が鳴りやまず、それに応えて井上さんが舞台に。二度目
は、最後にくるんとバレエのピルエットを披露して、引き上げていきました。。私の後ろ
のお客さん、「これ以上は(疲れてるから)かわいそうやし。」と拍手をやめました。すべ
てのお客さんは、同じ思いだったようで、ほかほかした気分で拍手が消えていきました。

で、ビックリしたのですが、来年も開催するんですってね!
もっと公演数を増やすんですってね!
日数とかどうするんでしょ?(東京ほど長くなくていいです。)
会場は?
資金集めのためにも、もっと北陸3県、いや新潟や関西の団体も呼んだ方が・・。演奏者に
家族が付いてくるとか・・ね。(^^;)