ハイドン・フェスティバルin金沢第五夜
(2003.11.16 石川県立音楽堂コンサートホール)
オラトリオ Hob.XXI.2 「天地創造」
指揮 | 岩城宏之 |
独唱 | 大島洋子(sop. ガブリエル&エヴァ) 中野和子(alt.) 佐々木正利(ten. ウリエル)三原 剛(bas. ラファエル&アダム) |
合唱 | OEK合唱団, 仙台宗教音楽合唱団,盛岡バッハ・カンタータ・フェライン(友情出演) |
管弦楽 | オーケストラ・アンサンブル金沢 |
ハイドン・フェスティバルin金沢(2003.11.12〜16 石川県立音楽堂) 期間中ハイドン・アカデミー管弦楽団を招き、交響曲&室内楽のコンサートおよび展覧会が 催されました。(結局全然聴きに行けなかったので、これ以上書かない・・・爆) 最後を飾る「天地創造」のみ、オーケストラ・アンサンブル金沢の演奏でした。 ハイドン「天地創造」とは ハイドン晩年の名作ですが、昔、音楽室に掲示してあった音楽史年表に書いてあったのを 思い出して、なんかうれしかったりする・・・(笑)。 旧約聖書の第一章及びミルトンの「失楽園」に基づき、神さまが世界を造り(第一部)、 生き物,人類を造り(第二部)、そして第三部でアダムとイヴが神を讃える構成になっています。 ハイドンの音楽といえば「びっくりシンフォニー」なる曲を思い出しますよね。あの、2楽章の いきなりフォルテ!!彼の音楽の集大成とも言えるこの曲でも、い・き・な・り出てきます。 Es werde Licht! und es ward Licht!(「光よあれ!」と。すると光があった。)の最後の 「Licht」の輝かしいフォルテで、聴く人の心をがしっ!とつかみます。 太陽が昇ってくる音(12曲)、小鳥たちが空を飛びさえずる(15曲)様子に、クラッシックに慣れ ない方々も心惹かれるにちがいないと思います。 全34曲は、レチタティーボと独唱,重唱,合唱で構成されています。 独唱は3人の大天使ガブリエル(ソプラノ),ウリエル(テノール),ラファエル(バス)、 そして第3部からはアダム(バス)とイヴ(ソプラノ)によって歌われます。 |
三原 剛さんのサイン(ミ・ファ・ラって・・) | 大島洋子さん |
三原さんは前回のモーツアルトのレイクイエムのバリトンソロを なさっています。 相変わらずの美声!ラファエルとアダム、雰囲気が違ってさすがです。 大島さんは、最初のオケ合わせで「?」と思いましたが、怪我から復帰 なさったばかりで、調整が大変だったようです。でも、さすがにプロ、 本番はみごとな歌声でした。特に15番、うっとり・・・。 |
全34曲中合唱は10曲。 音はさして難しくないのですが、ドイツ語の洪水には最後まで泣かされました。 (佐々木先生の発音指導はしつこく厳しい・・・。一体どこまで要求に応えられたやら。) 楽譜から目を離すためにも、なんとか覚えなくてはならない。 今まであまりやらなかった方法ですが、CDを聴いての練習に徹する事にしました。 ( 秋に入ってずっとノドの調子が悪かったので、こんなを練習するしかなかったような・・) おかげで10月頃には楽譜を見ているだけで音が浮かんでくるようになり、歌詞もその意味も ずいぶん入ってきました。 が、この練習方法の欠点はなんと言ってもテンポ感。 いつも聴いているCDと指揮者(岩城さん)の指示するテンポと当然違う。 最後の最後に、テンポで合唱みんな苦しむ事となりました。 岩城マエストロのテンポはどの曲もわりと遅めの重厚な感じ。 私がいつも聴いていたCDは、結構それに近かったのですが、フーガだけはすいすい流れて いく演奏だったので、ついついすべってしまうのです。 (私ひとりならよかったんでしょうが、残念ながらほとんどみんな) 特に終曲のフーガの出だしのアルトのソリが、最初のオケ合わせでめちゃくちゃ・・・。 終曲のしょっぱなが思ったよりずっと速かったので、続いて入るフーガも速くなるのでは・・・ という思い込みが働いたようです。 おかげさまで、久々岩城マエストロの「だからアマチュアと仕事するのはイヤなんだ」を 聴く事が出来ました。(滝涙) ここが最後までこわかった所で、本番もドキドキでした。 (もちろん、走ってしまうのはアルトパートだけではないですよ・・・って威張って言う事か) 聴いていた方の話では、本番さほど気にはならない程度だったようで。 (出だし1小節でバラつきかけて、次ぎの小節で踏み堪えていた・・よかった〜〜) パンフレットに佐々木先生の対訳を全文掲載してあったので、本番では会場の照明は 落とされませんでした。 (OEKでは演奏会によってこのような対応があります。) おかげで舞台からお客さんの様子が見える見える。 パンフをじっと見ながら聴いている人、演奏にすっかりはいりこんでいる人、眠っている人・・。 1階席まんなか付近で、目をとじてカラダをゆらしながら聴いていた方がいましたが、 どうやらその方がでっかいでっかい「ブラボ〜!」をナイスタイミングで叫んでくださったようで。 これはとってもうれしかったんですが、イヤな事も。 演奏が始まってすぐに、こともあろうに一番前の席で飴の包装をやぶろうとしていたおばさん がいたのには、アタマに来てしまいましたね〜。結構ひびくんですよ、あの音。 まわりに座っている人も、こういう時は注意したっていいと思います。 いい演奏をいい気分で聴くためにも、気をつけたい事です。 |
私が聴いていたCDです。 指揮 ジョン・エリオット・ガーディナー 合唱 モンテヴェルディ合唱団 管弦楽 イングリッシュ・バロック・ソロイスツ (1995録音) 独唱は兼任ナシの5名 (演奏会では3名で歌う事が多いそうで) オススメ演奏なのでは・・と。 このCDを買う前に、同じハイドンのミサ曲「天地創造」 を買ってしまった・・・恥。 |