第18回グリーンウッドハーモニー定期演奏会
〜萩京子さんとともに〜

2007 7/14(土)19:00〜アートホール金沢

ここ数年、私たちはオペラシアターこんにゃく
座々長であり座付き作曲家である萩 京子さん
の作品に取り組んできました。歌い手・聴き手
の心にしみこむような萩さんの作品が、大好き
です。本年、願いが叶い、昨年歌った「はっぱ
と、りんかく」を作曲者ご本人のピアノ伴奏でもう
一度取り組める事となりました。こんな幸せはあ
りません。

また、縁あってバッハアンサンブル富山の皆さ
んと、互いの演奏会で交流してまいりました。
今回の演奏会は、いつもの応援団に加え、富山
から大勢参加していただきました。ありがとうご
ざいました!


萩 京子

東京都出身、1978年東京芸術大学音楽学部作曲科卒業。
78年よりオペラシアターこんにゃく座の座付作曲家兼ピアニスト、
04年座長に就任。
オペラ作品に「北守将軍と三人の兄弟の医者」(92),「ロはロボッ
トのロ」(99),「好色一代男」(05)など多数。その他の作品に「飛
行機よ」(寺山修司 詞),「朝のパン」(石垣りん 詞),宮沢賢治
の作品にもとづく作品群「よだかの星」「注文の多い料理店」など




1.ステ
J.S.Bach ミサ曲ト短調(BWV235)
指揮 石田文生  オルガン 清水史津
オーボエ 三林素美・田中 宏

バッハは生涯でたくさんの曲の残していますが、中には
以前に作曲したものを元にしたパロディがいくつもありま
す。この曲は4つのカンタータを元に作曲されています。
カンタータは、元々教会行事にあわせて歌われるもので
すが、ミサ曲にする事で、いつでも歌えると言うワケです
ね。(オトクだ・・)
キリエとグローリアの小ミサで、合唱とアリアで全6曲。
中でも終曲のクム・サンクトゥは苦労しました。実はずっ
と前の定演でもこの曲は取り上げておりました。(八尋
和美先生指導)すっかり忘却の彼方でしたが、これで
4人の指揮者のもとで歌った事になります。結構違いを
楽しみながら歌える事ができました。

06東京でのバッハセミナー(佐々木正利先生指導)で、
この曲が取り上げられていたのですが、そこでばったり
バッハアンサンブル富山のメンバーと出会いました。そ
の夜の飲み会で話が盛り上がって(^_^;)、富山の第4回
定演や教会コンサートでご一緒してまいりました。今回
2本のオーボエも加わり、ここ数年のバッハの中で、とっ
ても充実した舞台になりました。(*^_^*)




2.ステ
オペラシアターこんにゃく座ソング集
「ぼくたちのオペラハウス」より 作曲 萩 京子
指揮 石田文生 ピアノ 萩 京子

1.フェステの歌(オペラ「十二夜」より) 

                         シェイクスピア(小田島雄志 訳)

2.枯れたオレンジの木のシャンソン
 ロルカ(長谷川 四郎 訳)
3.ひびかせうた
                        木島 始 詞
4.ひみつ
                            谷川俊太郎 詞
5.暗い柳の木立のかげ       
ブレヒト (野村 修 訳)

こんにゃく座のソング集から、萩さんの曲を取り上げました。
ソロあり、リコーダーに鍵盤ハーモニカと、多彩な舞台にな
り、楽しんでいただけたのでは。こんにゃく座は学校を回る
事が多いので、どこでもある楽器を使う曲が多いのです。
一番鮮烈だったのは、「枯れたオレンジのシャンソン」。出だ
しはアカペラで、木を切る音が山々に響くように。とことん自
分を否定する詞ですが、それを吐露する事から我々は再生
していきます。







3.ステ
混声合唱のための「はっぱと りんかく」
作詞 まど みちお  作曲 萩 京子
指揮 石田 文生 ピアノ 萩 京子

1.はっぱと りんかく    2.さくらの はなびら
3.もう すんだとすれば  4.りんご
5.せんねん まんねん

昨年も取り組んだ曲ですが、今回萩さんを迎えるにあたっ
て、バッハアンサンブル富山の皆さんにも加わっていただき
ました。普段日本語の歌を歌う事があまりないそうですが、
すっかり萩さんのファンになっていただけたようです。

アンコールに、萩さんとの出会いの曲「朝のパン」,そして
昨年と同じく寺嶋陸也作曲「星の美しい村」を歌いました。




最後のアナウンスが「来年はグリーンウッド創立25周年です。」
と言って初めてその事実を知りましたさ。(^_^;)
ですが、来年2008はちょいと定演はお休みです。
しばらくしゃにむに走ってきましたが、09に向けて力を貯めます。
‘是非、委嘱作品を!’と言う野望に燃えているところです。