グリーンウッドハーモニー 2006.08.18

第17回定期演奏会


 ここ数年、意地でも年1回の定演を
 開催してきましたが、だんだん時期
 がズレていって、今年はついに8月
 になってしまいました。

 と言うのも、曲目がなかなか決まら
 なかったせい。BACHもいくら迷い
 ましたが、日本語モノが年越しに。
 ・・さすがにこれはマズかった。1度
 は7月に会場をおさえてあったので
 すが、どうあがいても仕上げられそ
 うも無く、一ヶ月遅らせました。・・ホ
 ント言うと、もう一ヶ月遅らせたかっ
 たくらいですが(^_^;)。
 
 


リハ風景

1st.ステージ
 J.S.BACH BWV4 カンタータ第4番 
    Christ lag in Todes Banden 「キリストは死の縄目に捕らわれました」

                             指揮 石田 文生 オルガン 清水 史津

この曲はずいぶん前に取り上げた曲・・・のハズなのに、全然記憶が無い・・・なのに書き込みがある(^_^;)。
苦労しなかったんだか、難しさがわかっていなかったのか・・兎に角、お古の曲でも新鮮に取り組めました。

前奏とも言えるシンフォニアを入れて全8曲あるのですが、すべて同じテーマで貫かれています。何でも
‘コラール変奏曲’と言われるそうで、歌詞はマルティン・ルターの賛美歌から、主題は12世紀の古い曲の
メロディから取り、変奏曲にしてあります。おまけにどの曲も「ハレルヤ!」と、喜びに満ちた終わり方をして
いるので、全曲通してすごく統一感があります。
‘・・キリストは死の縄目に捕らわれ 私たちの罪のために捧げられました・・’(第2曲冒頭)
‘あなたが囚われた事で、神の子よ、私たちに自由がもたらされたのです・・’(ヨハネ受難曲22,Choral)
キリストの受難こそが我らの喜び、と言うのは何だか逆説的な感じがしますが、信仰の根幹なんでしょう。

指揮者はたまにしか来られないので、我らは自助努力をします(爆)。歌詞の意味はもちろん自分で調べる
(webってホントに便利!)、発音がはっきりしないものは教えを請う(佐々木先生がいるじゃないっ!)、てな
調子で取り組んできましたが、判断がせまられる時は困りました。例えば、前回使った楽譜ブライトコッフと
今回のベーレンライターと、結構あちこち違いました。いろんな録音を聴いてもブライトコッフ版になっている
ので、そちらに合わせようかと迷ったのですが、指揮者の意向や佐々木先生のアドバイスで、新バッハ全集
に添うベーレンライター版で行く事に。(・・違いがある箇所は、後世の人が手直ししたものだとか。)
最後まで混乱したのは、‘Hallelujah’をラテン読み(はれるや)で行くかドイツ語読み(はりるや)でいくか。
・・長年の慣れも影響するよね〜。本番は・・・まぜこぜだった模様(^^;)。

ここ数年、バッハはオルガン弾き振りでしたが、今年は指揮者付きで。フーガになるとオルガンの音頼りは
とっても難しい。その点、今年は安心して歌えました。(その割1カ所出を間違えたバカなワタシ・・・)


「はっぱと りんかく」本番演奏


2nd.ステージ
 まど・みちお作詞 萩 京子作曲「はっぱと りんかく」

                                    指揮 石田 文生 ピアノ 岩田 典子


〈・・・・私は近年ますます、まど・みちおさんの詩に惹かれています。やさしいことばで語
られていながら、その言葉は深くこころの底まで、広く宇宙のかなたまで、そして永遠のとき
を照らし出します。一枚のはっぱの「りんかく」にまでまなざしを向けるまどさんに導かれる
ように、五つの合唱曲を書きました。・・・〉   
                                      萩 京子さんから私たちへのメッセージより

萩 京子さんの作品は、ここ数年続けて少しずつ取り組んでいます。一昨年は「朝のパン」全曲、昨年は2曲と
言うように。どれも私たちの琴線に触れる曲ばかりです。見た目楽譜はそんなに難しくないのですが、いざ歌っ
てみると、あちこち和音のひねりが結構効くスパイスになっていて苦労します。今年の「はっぱと りんかく」
は、新譜でお手本CDも無く、自分で作ったmidiで雰囲気を掴むしかなくて、さらに悪戦苦闘しました。伴奏者と
合わせたのは、ようやく1ヶ月前になってから。(>_<)それでも、伴奏者は萩さんのレッスンを受けに上京
し、我らは週2回ペースの練習をこなし、本番にこぎ着けました。

  1.はっぱと りんかく
  2.さくらの はなびら 
  3.もう すんだとすれば
  4.リンゴ (アカペラ)
  5.せんねん まんねん

‘うつくしい’一言に尽きる二曲目,劇の挿入歌のようにパートソロが入る三曲目,コラールのような四曲目と、
いろいろありましたが、自分的に一番苦労したのが一曲目(・・音が飛ぶ&高いで、発声面で)。合わせる点
で、何と言っても五曲目。テンポの速い変拍子(7/8→5/8→2/4・・・てな感じ)で、つんのめるやら速くなるや
ら、最後まで大変でした。でもでもっ・・・やっぱり萩さんの曲、好きだ〜〜っ!いつか萩さんの伴奏で歌うの
が、団員一同の夢です。



3rd.ステージ
 ソング〜武満 徹, 林 光の作品から


  1.小さな空           (詞・曲 武満 徹)
  2.翼               (詞・曲 武満 徹)
  3.明日ハ晴レカナ、曇リカナ (詞・曲 武満 徹)
  4.死んだ男の残したものは (詞 谷川俊太郎,曲 武満 徹)
  5.いつもその日は雪     (詞 加藤 直,曲 林 光 「大正二十五年の冬のオペラ」より)
  6.うた              (詞 佐藤 信,曲 林 光)・・・いちおうアンコール?
  7.星の美しい村        (詞 鈴木 敏史,曲 寺嶋 陸也)・・これもアンコール?

今年はありがたい事に1ステージ少なかったのですが・・・3ステージ目の曲目が決まったのは六月。(>_<)
武満 徹の数曲は、前にも歌った事があるのですけど、今より人数が多かったし、いつも練習に参加する人数
もはるかに多かったし(爆)、そんなにつらい思いはしなかったのです。武満は曲をさらっと聴くとメロディはそん
な難しい曲ではないのですが、和音が難しすぎ&音が分かれすぎ。練習参加人数が少ないと、歌えないの
ですよ。最後の最後まで苦しみました。(ちょい失敗もしました(T_T))もっと時間が欲しかった〜〜。
・・・でも、なんつーか、今だから歌える歌、歌いたい歌、ってところでしょうか。よく「小さな空」あたりは、高校の
合唱部でも歌ったりしますが、歌の世界に入っていけるのは、大人になってからでしょうね。「明日は・・」なん
かは、それなり人生経験積んでからでないと軽くなってしまう歌かと。(で、今回ずいぶんこってりタップリな歌
になりましたよ・・(^^;))

林 光の「いつもその日は雪」は、オペラの中の曲です。何だか聴いたことがある曲のパロディが、あちこち散り
ばめられているので、この一曲のみ歌ってもそこはかとなく面白いのですが、‘いつもこの日’は、二・二六事件
を指しています。
「うた」は定演で何度も歌っているのですが、最近ようやく、この曲の最終形態(?)版が出版され、それに合わ
せて歌いました。・・・修正したのは当日リハ。したかなかった・・・・。直された箇所はちゃんと歌えましたが、い
つもは間違えないところでポカを・・・。わたしゃ歌の修正は少なくとも三日前にしないと、余計な神経使いすぎ
て他の所で失敗するんです。(情けない・・・・(>_<))

寺嶋さんの「星の美しい村」は昨年も歌いましたが、毎年これでもいいかなっと。・・アンコールはその合唱団の
性格がコンパクトに出ますから。