勝利の証〜あなたが大好き〜 前編
「ということで女子はバスケット、男子は、ソフトボールに決まりました」
「えぇ〜〜〜〜」
5年1組に悲鳴が飛び交う、そう二週間後球技大会がやってくるのだ。
毎年の行事とはいえやはり運動が苦手な私としては嫌なんだなぁ・・・・・・・。しかも
その一週間後は、バレンタインデーだしなぁ・・・。
「うるさーい!!ちょっと黙って!!」
「はーい・・・・・・。」
あーあーもう嫌! バレンタインデーのことであたまがいっぱいなのに・・・・・・・。
「もうイヤっ!!」
「何がですか?」
隣の席の光子郎君が喋りかけてきた。実は私の大好きな人・・・・。本命ってやつなんだvV
「光子郎君はイヤじゃないの?球技大会」
「まぁ 代表委員(学級委員)が集まって決めたことですし、特にイヤという理由も無いですしね。」
「ふーん」
光子郎君、ソコソコ運動神経有るもんね。良いなぁ・・・・。
「そうだ 今日一緒に帰らない?」
「良いですよ」
光子郎君がOKをくれたそれだけで嬉しかった。
「ただ・・・・・・」
光子郎君が何かいいたげにしていた。
帰り
「ミミちゃん、光子郎! 再来週は、球技大会だぜ! 放課後みんなで集まって、練習しようぜ!!」
5年1組で待機していた太一さんが言ってきた。
「えっ 太一さん本気!!」
「あぁ もちろん、ヤマト達はOKしてくれたぜ」
「僕は別に良いですけど、ミミさんは?」
「いいけど・・・・」
気が進まなかったけど、光子郎君が行くって言うしいっか!
「俺達は最後の球技大会だからなぁ」
「そうですね。」
ちょっと寂しげに、太一さんが言った。
「あっ じゃあな。 俺、空達と帰る約束してんだじゃあな」
「はい さようなら、また後で」
太一さんは走って行ってしまった。
「僕達も帰りましょう」
「そうねv」
私達も帰ることにした。
「・・・・・・・」
沈黙
それが私の口を遮っていた。
(喋れない、というより喋る会話が無い)
と思ったら、光子郎君から喋るかけてきた。
「ねぇ ミミさん。 あれからデジタルワールドはどうなっているんでしょうね」
「きっと、緑あふれて、平和に暮らしているよ。きっと」
そう信じているもん。私達の紋章まで使っているんだから・・・・。
「僕もそう思います。」
にっこり笑って光子郎君が答えた。 なんか可愛い・・・・。男の子に可愛いと思うのは失礼だけど
今は本気でそう思った。
「あっそれじゃあここで」
曲がり道で光子郎君と分かれた。
でもなんか私の心は温かった。ふんわりと優しくなれるように・・・・。
光子郎君ってきっと魔法使いなんだ。 優しくなれる魔法をかけてくれたんだ。
やっぱり光子郎くんのこと大好きv
私は、家に帰ってもご飯を食べるときもニヤニヤしていたらしい・・・・・。
「♪」
「今日のミミなんか変だぞ」
「そお?」
そんな言葉をかけられながら、家を出た。
校庭にはもう皆集まっていた。
「ミミちゃーん おーい」
太一さん達が呼んでいるほうに向かった。
「ごめんねみんな」
「みんな今来たとこさ」
ヤマトさんが答えると空さんが今度は言った。
「ねぇ みんな来たとこだしやろうよ」
何か空さんやる気がすごい・・・・。
「そうだな・・・・・・。と光子郎は?」
「あれっそういえば」
みんなあたりを見回る。太一さんの横にいたはずの光子郎君が居ないのである。
「すいませーん」
「光子郎(君)(さん)!!」
校庭の端を光子郎が走っていた・・・。
「何処行っていたの光子郎君?」
私はふいに聞いてみた。
「な・・・何でもありません」
(絶対何か隠してる・・・・。)
すごく光子郎君の行動が気になった。だって気になる人だもの・・・・。
すごくせつない・・・。
「やっとみんな、そろったな。じゃあやろうぜ」
太一さんが周りを見て言った。
今日 来ているのは、 太一さん、空さん、ヤマトさん、 光子郎君 、ヒカリちゃん、タケル君の7人だ。
丈先輩は中学生だから来ないの。当たり前だけどね。
「ねぇ ミミちゃん。あっちでやらない」
空さんとヒカリちゃんが喋りかけて来た。
「うん・・・。 でも太一さん達は・・・・・。」
「いいのいいの。だって男子と女子って競技違うじゃない!」
私はポンと手を打った。
「でも、私たちのはポートボールだけどね」
苦笑いしながらヒカリちゃん言った。
よく見れば、太一さん達は太一さん達だけでやっている。
「そうだよね」
「うんだから行きましょ」
ヒカリちゃんがボールを投げてくれた。
「ヒカリちゃん有り難う・・・。」
「どういたしまして(^▽^)」
「ほら ミミちゃん先行くわよ〜〜」
「あっ 待ってよーーー」
私は彼女達の後を追った。 それにしても空さん達、早い〜〜〜(-_-;)
「はぁはぁ」
私たちは校庭の端にいた。ここからだと、男子達が小さく見える。
「ねぇ ミミちゃん!!光子郎君なにしてたか知りたくない?」
「えっ 空さん知っているんですか」
「うん さっきね」
「私もね」
ヒカリちゃんと空さんはニッコリ笑って、言った。
「何ですか?」
「練習だよ。」
「えっソフトの!」
ちょっと以外だった。 サッカー部ってことで、結構運動神経あるもんだと思ってた。
「しかも、好きな子の為だって!!」
「え・・・・・・・・・」
好きな子?
そうだよね・・・・。 もう小学5年、あの頃の光子郎君じゃないもんね。
光子郎君・・・。結構モテるんだよね。
不思議と涙が出てきた・・・。
「ごめん・・・。」
「ミミちゃん?」
「私帰る!!」
私はそのまま空さん達を置いて家路についた・・・・。
私の心が鋭く傷ついたのを誰も知らずに・・・・・。
「バカ・・・・」
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作者の感謝の言葉
せっかくのキリなんだからいらなく無いか・・・。 このコーナー・・・。気にしない。
空&ヒカリ悪役になる。 って違いますよ!空達は・・・・。ってネタばれになるか・・・・
ミミのちょっとした勘違い∽ 良くあることです。←あるのか
1500ヒットのキリってことで書かせてもらったのですが・・・遅い遅すぎる。内容的には小説のほうが良いと思いますけど
イラストよりはね・・・。でも駄文には違いない!
これは 琉樹 聖さんに捧げます。 ご感想いただけると嬉しいです。でもまだ終わって無いですけど・・・・。
それでは長くなりましたけどこれで・・・・。