Interview Part4
●好きな言葉
妹:話を変えましょう。
2人:(笑)
妹:あなたの好きな言葉っていうのはね、かつてあなたは「挑戦」って言った。アタックって。
津:「挑戦」 それは今でもそうです。
妹:ああそう、変わってない。
津:ええ、やっぱり「挑戦」だと思いますね。そういう詩があるじゃありませんか。つまり青春とは年齢ではないと。挑戦する心を持ち続けているうちは青春だ。そういうものを失ったときに人ははじめて老いるという、どこの方でしたかね、80いくつになって書いた詩があるじゃありませんか。やっぱりそうだと思いますよね。うん、青春というのは持ち続けている。河童さんもお若いじゃありませんか。いつも挑戦でしょう?
妹:いや、僕の言葉っていうか、僕の生き方はね、「我慢すると体に悪い」(笑)。それだけです。
津:やりたいことをやると。
妹:だけどね、上さんが言うんです。世の中には我慢している人が多いんだから、あなたはそんな風にね「我慢すると体に悪い」なんて、あなたは我慢しないで生きてきたんだけど、それは簡単に言っちゃいけませんと。あなたが我慢しないために、どれだけ周りが我慢することを強いられているか。あなたはストレスがないって言うけど、それは周りにストレスを撒き散らしているんだと。
津:でもねえ、それそっくり僕にもはまるかもしれません。
妹:でしょう?
津:僕もかなり周りにいろいろ迷惑をかけてるという気がします(苦笑)。
妹:気をつけようね(笑)。
津:でもやっぱり、好きな言葉っていうことで言えば「挑戦」ですね。
妹:これから何かイメージにある挑戦したいものっていうのはあるの?
津:いえ、作品としてはどんなものやりたいというよりも、その年齢にあって、その年齢になってはじめてできるということもありますし。考え方も。例えば『シャドー・ランズ』にしても、もっと20年若いときには絶対できないわけですし。
妹:ああできない。絶対できない。
津:50いくつになってできるということはありますから。そのときそのときにやっぱり自分でこうアタックできる、そういうものになるたけ出合ってやっていければと、そういう思いですよね。それはいろんな映像も含めてですけれど。
妹:新しいものに対する挑戦、というだけじゃなくて、挑戦をずーっと続けてる、つまり持続して挑戦を続けてるっていうものはある?
津:あのこれは舞台ではないんですけれど、ラジオのNHKのFMでですね、『クロスオーバーイレブン』という番組がありましてね。それはもう14,5年やってますかね。
妹:ああそう。
津:ええ。それのきっかけは『戦世(いくさゆう)を語る』っていうNHKの番組がありまして、それは方言だったんです。そのドキュメントテープがありまして、そのテープのナレーションを入れるというのがあって、それは僕は沖縄口でやったんです。当然テープも沖縄口ですから。それをやったテープをたまたま『クロスオーバーイレブン』のディレクターがお聞きになったんですね、その放送を。それでこの津嘉山さんていう人に頼んでみよう、ということでもって『クロスオーバーイレブン』が始まったんですよ、僕の担当が。それがもう14,5年ですか。でもあれは沖縄口だったんですよね、その『戦世を語る』は。でも『クロスオーバーイレブン』は当然大和口ですから、だからもう台本が、ずーっとこうグチャグチャになるくらい、もう今でも、もう十何年やってても。だから僕は『クロスオーバーイレブン』は、まあ変な言い方ですが、お金をいただいてナレーションというかしゃべるということ、それの勉強をさせていただいてるという気がありますね。
妹:自分の言葉については挑戦し続けているわけだ。
津:はい、はい。
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