雛が食べるご飯(フォーミュラ)
雛が食べるご飯は大変に大切です。雛が無事そだち、元気で長生きしてくれるためにはまず雛の時期に栄養価の高い食事をとらせなければなりません。生後半年までに鳥は一生使う体を作ると言われます。この大切な時期に、なんとしてもいい食事を食べさせましょう。現在は、雛用にフォーミュラと呼ばれるパウダーフッドがあります。ほとんど輸入されているものですが、最近国産のフォーミュラも出回りはじめました。このフォーミュラは、鳥にとって完全栄養食だと考えられています。店で買うことができなくても、通販で手に入れることができますから、あなたもフォーミュラを食べさせてください。通販してくださるところはこちらから
フォーミュラについて
一般的に知られているものは、ラウディブッシュ社のフォーミュラとKEYTEE社のフォーミュラです。この他、国産メーカーのハイペットなどが、作っています。国産メーカーの飯塚の雛用のパウダーフッドは、KEYTEE社のフォーミュラを小分けしたものです。飯塚のものは、量が少ないので、雛の数が少ない場合には便利だと思います、無駄がありませんから。ラウディブッシュ社にもKEYTEE社にもフォーミュラについての使用説明書を作っています。それをよく読んでから使いましょう。
ラウディブッシュ社
オリジナルフォーミュラ フォーミュラ3 フォーミュラオプティマム
セキセイインコや文鳥用です低脂肪ですが、カルシウムを多く含んでいますので、使用時には注意が必要です。 インコ全般用です、小桜インコならこちらで十分ですが、食滞を起こしやすい中型大型のインコたちにはやや不向きです。 フォーミュラ3を改良したものです、大変消化がよくなっています。中型大型向きです。
KAYTEE社
オリジナル コンゴウインコ用
一般的な鳥に使われるフォーミュラですラウディブッシュ社のオプティマムと似ています。最小単位が624グラムと多めなので、雛が何羽もいる時は便利でしょう。雛が一羽しかいない場合は不経済かもしれません。一応冷凍庫で一年ぐらいは保存可能と書かれています。 文字通りコンゴウインコ専用のフォーミュラです。
食べさせ方
雛が小さいときはスポイドで食べさせます。ただしくれぐれも注意してください。雛の気管にフォーミュラが入らないようにしてください。もしそれができないとお思いになられたら、無理をなさらず、スプーンで与えましょう。雛が大きくなって、羽根が生えそろうことになったら、細長いスプーンで与えます。大きくなると、スポイドでフォーミュラを飲み込むのをいやがるようになります。自分のペースで食べれるスプーンのほうがいいのでしょう。
フォーミュラで食べさせるときに必要なものは、スポイド、フォーミュラを入れる容器(陶器製かガラス製のもの)、フォーミュラを作る容器よりも一回り大きい容器です。あとは、テイッシュペーパーなどがあれば十分です。

1. フォーミュラを入れる容器より一回り大きい容器にお湯を半分ぐらいいれます。その中にフォーミュラを入れる容器を入れ、湯煎をする感じにします。

2. フォーミュラをスプーンなどで測り、容器に入れます。お湯(沸騰させて50度ぐらいにさましたお湯)を少しいれてよくかき混ぜます。フォーミュラ3は玉になりやすいので、最初水分が少ないときによく混ぜておきます。最初に入れたお湯が均等に混ざったら、定量の(あらかじめ必要な水分量は量って置いてください)お湯を入れ、よくかき混ぜます。湯煎用のお湯を捨てて、新しくお湯を入れ、フォーミュラが入っている容器がさめてしまわないようにします。
フォーミュラの濃度は重さでなくて、体積で考えてください。体積を測るときは、計量スプーンや、ちいさなビーカを使ってください。小さなビーカーは、医療機器販売店で買うことができます。10cc、20cc、50ccをはかるビーカーが便利だと思います。一つ、200円ぐらいだと思います。

3. 雛が小さいときはスポイドを使います。ただし無理にスポイドを使うことはありません。スプーンでも大丈夫ですよ。スポイドを使う場合は先端を少し切って短くしておきます。スポイドに少しずつ吸い取って、雛に食べさせますが、
必ず雛の顔を正面から見て、右側からスポイドをくちばしの中に入れます。左側から入れると、気管に入りやすく、大変に危険です。必ず正面から雛の顔を見た時の右がわです。した側のくちばしの上にのせるような感じで少しずつ飲ませます。スポイドからフォーミュラを押し出す速度が速いと、雛は飲み込むことができず、口の周りを汚します。そのときは、テイッシュで優しくふき取ってあげてください。フォーミュラが濡れているうちにふき取らないと、固くなって取りにくくなります。

4. 雛が大きくなったら、スプーンを使いましょう。スプーンに少量取り、雛の真正面から食べさせます。雛はおなかがすいていると、羽根を広げ体全体でご飯を食べます。とてもかわいいものです。フォーミュラがこぼれたときは、スポイドを使っている時と同じように、優しくふき取ってあげましょう。

5. 食べ残ったフォーミュラは捨ててください。フォーミュラを与えるたびに新鮮なものを作ってあげましょう。
フォーミュラはさめると食べません、湯煎をしながらフォーミュラをさまさないようにします。温度は40度前後ですが、温度が高いとそのうや食道などを傷つけ、低温やけどになりますから、フォーミュラの温度にはくれぐれも気を付けてください。フォーミュラを食べさせる回数ですが、一日に何回と決めないで、雛の様子を見ながら食べさせましょう。そのうがからになっていないうちは次のフォーミュラをたべさせてはいけません。朝7時ぐらいから、夜110時ぐらいまで食べさせましょう。親鳥は夜中の11時ごろと明け方の4時ごろ雛に餌を食べさせていました。できるならこの時間にも与えて良いと考えます。
各社の使用説明書について
ラウディブッシュ社もKAYTEE社もフォーミュラの使用説明書を作っています。無料で配布しているのですが、手に入らない場合もあります。ここには、2つの会社が出している使用説明書の中で、大事だと思われる部分のみ(私の意見もふまえ)私なりに書いてみました。なお、使用説明書が手元に欲しい方は、直接問い合わせてみてください。
ラウディブッシュ社の連絡先:有限会社ペットケアーニューフーズ 0798-68-2910
KAYTEE社の連絡先:ドリームバード0120-79-1128
なお、ここに載せてある文章は、使用説明書の原文と同じではありません。
ラウディブッシュ社の場合
雛に食べさせるときは、40度を保ってください。

雛には6週から8週までの間食べさせますが、小桜インコの場合は生後45日ぐらいからだんだん食べなくなります。そういう場合には一日に1回かまたは2回ぐらいにします。食べさせる期間は雛の状態によって変わります。

フォーミュラの差し餌を作るときの、フォーミュラと水分の割合は次の通りです。
生後一週目:8〜10倍
2週目:6〜8倍
3週目:5〜6倍
4週目:4〜5倍
6週目以降は大人の餌を餌入れに入れたり、床に蒔いて自分で食べるようにし向けます。また、フォーミュラの差し餌にも少しメンテナンスタイプを砕いて入れると、大人になってからもペレットを食べる子になります。

フォーミュラの差し餌は朝から夜まで4回から5回に分けて食べさせますが、決しておなかいっぱいに食べさせないでください。5〜6分目程度を目安に食べさせて、回数を増やしてあげましょう。そのうにまえ食べた差し餌が残っているあいだは、つぎの餌を与えてはいけません。

雛は大変に繊細です。強く握ったりしてはいけません。差し餌を食べさせるときには、自分の手を暖めて、雛をタオルでくるむようにします。また昼間の長い空腹と満腹の繰り返しはよくありません。雛のいる場所は27度〜30度を保ってください。
KAYTEE社の場合
フォーミュラを混ぜる場合には、細菌汚染のない水を使います。できれば10分ぐらい沸騰させた物を使ってください。でも日本ならだいたい大丈夫と思います。KAYTEE社はアメリカの会社ですから・・・日本の基準で書かれていないと思います。

フォーミュラにお湯を所定量注いだら、1分待ちます。そしてフォーミュラの温度が40度になっているのを確認して食べさせます。フォーミュラの濃度は次の通りです。
ふか日〜2日目 フォーミュラ:水=1:7
2日〜5日目 フォーミュラ:水=1:3
5日目から離乳までフォーミュラ:水=1:1.5〜2

フォーミュラは少しざらざらしています、水分とよくかき混ぜてください。水分とフォーミュラが分離しないようにしてください。フォーミュラは食事のたびに作ってください。

チューブをつかって食べさせるときには、雛鳥の口の左側(雛鳥に向かって右がわ)からチューブを口の中に入れてください。必ず守ってください。(これができないと思ったら、スプーンで食べさせましょう)

フォーミュラは雛のそのうがふくらみを持つまで与えますが、一度にたくさんをあたえると吐き戻したりする危険があります。フォーミュラはそのうの様子に注意しながら、そのうが空になったら与えます。