ギュスターブ・クールベ(1819-1877)  乾草の季節の午睡(ドウー県の山地)

 クールベは牛をモデルとした田園風景を残している。これはその代表作。▼牛の冬のえさとなる乾草作りは、青草が茂る季節に刈り取り、天日で乾燥し、かき集め、荷車に積み上げ、運搬する重労働である。「くたびれる」は「草臥れる」と書くが、まさにくたくたに疲れた牧夫が作業の合間に草の上で熟睡している。その牧夫を慰労するように牛が寄り添うように休息する。▼手前の2頭は、頭部に布の帽子のようなものをかぶっているのは興味深い。

                  クールベ(1)  ミレー(2)