邦題「バトル・ロワイアル」

原題「Battle Royale」

@MOVIX倉敷


評者   

評価  

ひとこと

ほーく

 これは、中学生にも見せんといかんでしょう

<コメント>

ネタバレ注意報!(気をつけてね)

※ 故・深作欣二監督に敬意を表して。

 なーんだ、やくざ映画以外も撮れるじゃん(笑)。ってのは冗談として、これはひさびさに原作と映画、両方楽しめる作品だ。過去の例で言えば、「羊たちの沈黙」かな。つまり、原作のおいしいところは残さず使って、よりテンポアップして2時間前後のノンストップってわけだ。

 今回で言えば、42人の中学3年生がお互いを殺しあうって設定。原作では、みっちりとその過程を書き込んでいる。それによって、より緊迫感が生まれてくるわけ。ところがそれをまったく同じように撮影すると間が伸びちゃう。だから、いかにテンポアップさせて数を減らす演出をするかが評価の対象のひとつとなるんだ。で、今作品はそれが出来ている。これだけで、もう評価5は約束されたようなもんさ。

 ついでにもうひとつ。キタノの扱い。原作では、単なる組織の冷徹な歯車のひとつのような謎の設定だった。だから、ビートたけし起用には首をひねったもんだ。彼を使う必然性がないと思ったから。そこで、脚本家は、キタノの人格に肉感を付け加えた。そう、キタノにも事情があるんだってね。ぼくにとっちゃあ、どーでもいい設定なんだけど、これは、涙もろい日本人にはよく効くんだ(笑)
そうか、そういう事情がないとあんな酷い仕事できないよねってね。
 ま、それによって、より安定した演出が出来ているので、これはいい手だったね。

ということで、観て済んだひとは、原作を買いに本屋へ行こう!まだ観ていないひとはまず原作を読んで、それから映画を観よう。時間がないひとは、まず映画を観て、本を速攻で買って、映画を忘れかけたころに原作読んで、またレンタルに走ろう(爆)!

大倉里司さん@「マダム・DEEPのシネマサロン」のレビューは、こちら


 

出演 藤原竜也@七原秋也、前田亜季@中川典子、山本太郎@川田章吾、栗山千明@千草貴子、相馬光子@柴咲コウ、安藤政信@桐山和雄、ビートたけし@キタノ
原作        高見広春『バトル・ロワイアル』太田出版刊
監督 深作欣二
脚本 深作健太
アクション・コーディネーター 諸鍛治裕太
美術 部谷京子
撮影 柳島克己
音楽 作編曲:天野正道/演奏:ポーランド国立ワルシャワフィルハーモニックオーケストラ
編集 安部浩英
OST 購入済み。お薦め度5。
パンフレット 有り
2000年作品 113分
参考URL http://www.eiga-portal.com/movie/battle-royale/01.shtml

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