邦題「初恋のきた道」

原題「The road home」


評者   

評価  

ひとこと

ほーく

くー、健気じゃ・・・。


<コメント>

 ダメだって。わたしに中国の景色とあの笑顔をあんなにきれいに見せたら・・・。というぐらい、チャン・ツィイーの笑顔はいい。チャン・イーモウ監督は、「あの子を探して」のときでもそうだったが、子供の笑顔を撮るのがうまい。それと、静かな景色を撮るのも上手い。穏やかな画面が心のしこりをとかしてくれる。温かみが体の芯まで伝わってくる。

 今回は、いけしゃあしゃあと、延々と、その笑顔を追いつづける。そして、寒村を彩る四季は実に豊かで美しい。もちろん、厳しい冬の描写も織り込み済みだ。なんで、あんなにうつくしい景色があの国にはあふれているんだ?もちろん、生活の不便さを無視した都合のいい言い草だけどね。でも、その土地で生きているという感触が確かにこちらに伝わってくる。村総出で作った校舎、そこから響く子供たちの音読、それを周りで珍しそうに聞いている村人達。それらが彼らの存在を支える。

 最近のチャン・イーモウの作品にはメッセージ性がなくなってきていると言われているらしい。(どこかで耳にしたのだが出典を提示できない)たしかに、今作品も素朴な純愛と親孝行、恩義、礼節といったきれいごとで締め括られる。でもいいじゃないか、そんなファンタジーを作ったって。それを観て、いい気分で映画館を出る観客がここにいるんだから。ね、いいでしょ?

minonomiさん@「シアターF.通信」の評はこちらへ


主演 チャン・ツィイー@チャオ・ディ(若き日の母)
共演              スン・ホンレイ@ルオ・ユーシャン(私)、チョン・ハオ@ルオ・チャンユー(若き日の父)、チャオ・ユエリン@チャオ・ディ(老母)、リー・ピン@祖母、チャン・クイファ@村長(現在)、ソン・ウェンチョン@村長(若き日)、リウ・チー@シア(現在)、チー・ポー@シア(若き日)、チャン・チョンシー@瀬戸物修理職人
監督 チャン・イーモウ
脚本 バオ・シー
衣装 トン・ホアミアオ
美術 ツァオ・ジュウピン
撮影 ホウ・ヨン
音楽 サン・パオ
編集 チャイ・ルー
OST 未購入。
2000年作品 1時間29分
 

http://www.walkerplus.com/kyushu/latestmovie/mo0385.html


作品リストへ