邦題「初恋のきた道」
原題「The road home」
評者 |
評価 |
ひとこと |
ほーく |
4 |
くー、健気じゃ・・・。 |
<コメント> |
ダメだって。わたしに中国の景色とあの笑顔をあんなにきれいに見せたら・・・。というぐらい、チャン・ツィイーの笑顔はいい。チャン・イーモウ監督は、「あの子を探して」のときでもそうだったが、子供の笑顔を撮るのがうまい。それと、静かな景色を撮るのも上手い。穏やかな画面が心のしこりをとかしてくれる。温かみが体の芯まで伝わってくる。 今回は、いけしゃあしゃあと、延々と、その笑顔を追いつづける。そして、寒村を彩る四季は実に豊かで美しい。もちろん、厳しい冬の描写も織り込み済みだ。なんで、あんなにうつくしい景色があの国にはあふれているんだ?もちろん、生活の不便さを無視した都合のいい言い草だけどね。でも、その土地で生きているという感触が確かにこちらに伝わってくる。村総出で作った校舎、そこから響く子供たちの音読、それを周りで珍しそうに聞いている村人達。それらが彼らの存在を支える。 最近のチャン・イーモウの作品にはメッセージ性がなくなってきていると言われているらしい。(どこかで耳にしたのだが出典を提示できない)たしかに、今作品も素朴な純愛と親孝行、恩義、礼節といったきれいごとで締め括られる。でもいいじゃないか、そんなファンタジーを作ったって。それを観て、いい気分で映画館を出る観客がここにいるんだから。ね、いいでしょ? |
主演 | チャン・ツィイー@チャオ・ディ(若き日の母) |
共演 | スン・ホンレイ@ルオ・ユーシャン(私)、チョン・ハオ@ルオ・チャンユー(若き日の父)、チャオ・ユエリン@チャオ・ディ(老母)、リー・ピン@祖母、チャン・クイファ@村長(現在)、ソン・ウェンチョン@村長(若き日)、リウ・チー@シア(現在)、チー・ポー@シア(若き日)、チャン・チョンシー@瀬戸物修理職人 |
監督 | チャン・イーモウ |
脚本 | バオ・シー |
衣装 | トン・ホアミアオ |
美術 | ツァオ・ジュウピン |
撮影 | ホウ・ヨン |
音楽 | サン・パオ |
編集 | チャイ・ルー |
OST | 未購入。 |
2000年作品 | 1時間29分 |