邦題「あの子を探して」

原題「NOT ONE LESS一個都不能少(一人がいなくても)」


評者   

評価  

ひとこと

ほーく

  ある意味ドキュメンタリー

<コメント>

 たった13歳の少女が、糊口をしのぐためだけに寒村の臨時教師として赴任する。こんな無茶なことが当然のように行われていた、文化大革命時の中国。近代化が推し進められ、名実ともに大国に回復しつつある中国の陰。ふてくされた少女の表情はまるで本物で、貧困問題は今でも中国に残っていることが如実に伝わってくる。役者を使わず、素人ばかりを使ったのはリアリティを出すのと現実的な予算の問題との兼ね合いか、それに臨時雇用創出効果も手伝っているのではないか。脚本は荒唐無稽で、少女は演技をしようとさえしていない上、各場面の演出は凡庸なのだが、なぜかその背景は見事に浮き出され、そのご都合主義的なエンディングにはなぜかほっとしてしまう。もちろん、個人レベルでは概ね懐が大きいところもいかにも中国的だ。

minonomiさん@「シアターF.通信」の評はこちらへ


主演  
共演               
監督 チャン・イーモウ
脚本  
衣装  
美術監督  
撮影監督  
音楽  
編集  
OST 未購入。
1999年作品 1時間46分
  http://www.spe.co.jp/movie/anoko/staff.html

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