チェコ・オーストリア・ハンガリー

今回の旅行目的は、前回に続いてフランス皇帝ルイ16世の元へ嫁いだマリー・アントワネットの生れ故郷
である、オーストリアに行ってみたいとフランス旅行以来ずっと抱いていたからです。
また時代は異なりますが、同じハプスブルク家として育ったフランツ・ヨーゼフの従兄妹にあたるシシィ
(後のエリザベート皇后)の数奇な運命に興味を持ったからです。




  ☆ 1日目    関西国際空港 〜 フランクフルト 〜 チェコ(プラハ)
     

             今回のツアー参加者は34名でした。 空港の集合時刻は8:20、高速を走ってくれるタクシーで自宅〜空港まで
             のサービスを利用しようか迷いましたが、時間の遅れを考えて電車の”はるか”にしました。
             幸運にも、家族が京都駅まで車で送ってくれました(^^)
             乗車した電車は、始発ではなくて、草津方面から走ってた為、自由席も平日にしては満席でした。

             無事に時間に間に合って、旅行会社の手続きも済ませて、出国審査までに時間があったので、久しぶりの空港
             の雰囲気を味わってました。
             フライト会社は、ドイツ経由とあって、”ルフトハンザドイツ航空”でした。初めてのトランジットに少しの不安を乗
             せて出発しました。
             各々の座席で小さなテレビ画面が無くて、チャンネルも変えられず決まった時間に3本の映画を放送って事に
             不満もありましたが、乗務員さんの対応が親切で良かったです。
             給仕に廻って下さったスチュワートさんが、”飲物はいかがですか?何が良いですか?”って声を掛けてくれる
             けど、無理なお願いをしてた訳でも無く、偶々持ち合わせていなかった飲物(本当は食事後に配ってくれる
             コーヒーや紅茶)を注文してしまった為に、わざわざ取りに戻ってくれたり…。時には、片言の日本語で話して
             くれて楽しかったです。
             最初なんて、”どんな種類の飲料があるか教えて欲しい…”って言ったら、最後に冗談でホットウォーターって
             笑ってたし。うん、確かに!”でもそれって、お湯でしょ〜!”って思ったわ。

             隣席には、同ツアー客の一人参加のおじさんで、今まで行った事のある旅行話が楽しくて、11時間に渡る
             フライトも気になりませんでした。
             久しぶりに空から見下ろすヨーロッパの街並が見れて、感動していました。

             フランクフルト空港で2時間のフリータイムがある予定でした。
             天候の状況と、機材の遅れによって1時間半延長になってしまいました。
             空港内をウロウロしてたけど、お店の数も少なくて、違うエリアに入ろうとしたら、黒人の従業員さんが呼び止め
             たのよ。 ”何処へ行くんだ?”って少々不審者扱いされてたのか、睨みが恐かったわ。多分、1人で歩いている
             様子が変だったのか…。
             トランジットが遅れているから、時間つぶしに移動したい、って言ったのが駄目だったのか、勘違いされて
              ”こっちから先は、UKなんだ!” (行き先が違うから駄目って意味で)って勢いに押されて渋々引き返した。
               ↑あぁ〜、気弱…

             その後同じツアー客の夫婦一組に出会って、お互い自己紹介。その後はお店探しやレストラン探し。
             私たちが入っても良いか判らないレストランにも試しに入ってみたが、プライベートらしくて入れず、店員に尋ね
             たら、エスカレーターで移動すれば沢山お店が並ぶエリアに行ける、って教えてくれました。
             結局は、時間も然程残っていないしって事で、諦めました。

             フランクフルトからプラハに向かって出発。既に、景色は夜の暗闇に包まれて眺める事が出来ませんでした。
             機内食として出された、サンドイッチの軽食を食べながら、1時間のフライト。
             プラハの空港内も、時間が遅い為か人も少なく、殺風景でした。
             空港を出ると、予想も出来ないくらい寒くて、つい最近までは雪が降っていたらしく、道沿いには雪が残っている
             状態。冷たい風が頬をかすめると、耳が痛くなり明日からの観光が気がかりでした。
             一応、添乗員さんから3月の時期にしては珍しく寒波が来て-3〜-4℃という最低気温でもあるので、防寒具は
             用意してくださいと聞いていましたが。

             ホテル着後、部屋がとても大きくて驚きました。最初の扉を開けると、クローゼットと折り畳み式のベット、トイレ
             と浴室に洗面所があって、一番奥に部屋に繋がる扉がありました。
             移動時間に16時間を費やした事になるけれど、翌日からの観光が楽しみで疲れも何処へ行ったのか?
             って感じでした。


      

  ☆ 2日目   チェコ ( プラハ ) 〜 オーストリア ( ウィーン )

             ホテルで決められた朝食時間を添乗員さんが前日に教えてくださってたのですが、実際は既にレストランの席
             は多くの人達で空席を探すのが大変でした。
             何とか、相席でも良ければと思って、テーブルに着き堂々と日本語で”ここの席、良いですか?”って指差し
             ながら尋ねたら、日本人じゃなかったみたい。ジェスチャー入りでうんうんって頷いて了解してくれた。
             ビュッフェ式だったので、汚れたお皿を引き取ってもらう様に、ウエイトレスさんに頼んで、何とか食事できる
             状態に。
             相席のご夫婦は中国人らしく、”日本から来たの?他の人たちも同じ旅行者?”って話をして、お互い英語で
             話せると判ると、昨日から今日の予定について話すと、スケジュールが詰まっている事に驚いていた。
             日本に旅行をした事があるらしく、大阪と東京に富士山へ登ったと話してました。
             ご婦人は英語が話せなかったみたいですが、海外で違う国同士の人達と話せて良かったです。
             お礼を言って一足先に席を立ちました。

             今日のスケジュールは、午前中にプラハの観光、午後はウィーンに向かってバスで移動です。
             出発の予定時刻までは部屋に戻り、出発の用意をして窓から見える街並の景色を見てひと息。
             外は雪景色で、昨晩の冷え込みも強かったみたい…。
             広々とした過ごしやすい部屋も一晩だけで、ちょっと心残りでした。だってVIPみたいだったからね。

             バスの中はほぼ満席状態でした。
             先ず最初に訪れたのは、世界遺産でもある”プラハ城”。
             プラハ市内をバスで移動しましたが、町全体が博物館?と言われるくらいの伝統的な建造物が沢山あって、
             時間があれば散策したい気分でした。
             プラハ城の正門はフラチャニ広場を前にして、正門奥にマティアス門がある。
             門の両端には衛兵さんが立ってました。 そこでは、どこの観光地でも一緒ですが、記念撮影。
             おば様達は、2人の衛兵さんのお顔を見比べて、”こっちの人が好み〜♪”なんとか言って写真撮ってた。
             後から聴いた話だけど、腕を組んで写真を撮ろうものなら、何処からとも無く警官が来て連れて行かれちゃう
             んだって。皆様気をつけましょうね。(台湾での衛兵さんを見た時は日本人観光客の態度が凄かった…。
             恥かしい位だわ)
             門をくぐると、小泉さんも来られた大統領公邸、礼拝堂が中庭を囲んでました。
             中庭に、17世紀に造られたバロック様式のコール噴水と、井戸がありました。

             更に建物を抜けると、とても大きな”聖ヴィート大聖堂”
             ゴシック様式になったのは14世紀のカルル4世の時代。
             とても一枚の写真には収まりきらない程の大きくて、それもそのはず全長124mあるそうです。
             大聖堂の内部も、大きなステンドグラスがあり、一押しはムハのステンドグラスです。
             繊細なラインで多色使いのステンドグラスは見惚れてしまいます。
             日本では中々見る機会が無いそうです。
             写真撮影をする場合は別料金が掛かると聞きました。時間があるなら、って思ったのも束の間で、係員の
             案内が終わってすぐに出てきたので、別料金を払う間も貰えずで、写真が取れなくて残念だったわ。

             大聖堂より少し離れた所には、”聖イジー教会”がありました。
             外壁はレンガ色でこじんまりとした小さな教会で。920年にヴラジスラフ1世が木造の質素な教会を建てた
             のが始まり。現在は美術館として使われています。

             ”黄金の小路”でフリータイムが貰えた。
             ここは元々、16世紀に番兵達を住まわせる為に建てられた城壁の回廊下の住まいだった。
             今は小さなお店となって、可愛い玩具やお土産物店、本屋さんになってます。
             甲冑が一軒の入り口に飾ってあったので、中に入ってみると、城壁を利用している建物だと判る程、長い
             廊下に様々な仮面の形をした甲冑が子供用から大人用まで何体も陳列されてました。

             お城を出て市街へ続く道は石畳の坂道で、足元は雪解けが凍てた状態でツルツル滑る。
             下りの階段なんて、手すりが付いてたから良かったものの、無くては階段が雪に覆われて氷になり
             丸みを帯びて恐い。 階段途中では露店がいくつかあったので、少しは気が紛れた。
             
             中洲のカンパ島(ベンチが並ぶ長閑な街並。数年前は洪水にあった)を通り、聖人彫像が並ぶ
             ”カレル橋”へ…。
             クリスチャンでは無いけれど、とても興味があり神聖な雰囲気で、景色も綺麗で良かった。
             橋の両側に、等間隔で30体の彫像が並んでいます。
             各聖人については詳しく知らないけれど、フランシスコ・ザビエル像はカメラに収めました。
             聖ヤン・ネポムツキー像は頭に7つの星が囲んでいてすぐ目に付くと思います。
             この彫像に願いを込めて触ると、願いが叶うと伝えられているとか。
             
             カレル橋の上にはお土産物の露店が並び、パフォーマンスとして、おじさんが麦わら帽子?を
             被った姿で演奏してました。
             また、カセットテープで音楽を鳴らし、綺麗な美声でオペラ?を歌う女性の姿も見ました。

             プラハ城を背に、旧市街橋塔をくぐって旧市街へ向かいました。

            お土産のお店が並ぶ道を抜けて、旧市街広場の近くで昼食を摂ることになりました。
             レストランは地下にあって、一番奥の部屋に通されました。
             お料理はチキン料理で、最後にチョコレートのケーキがありました。
             とても、日本のケーキとは違って濃厚な味でした。BGMにクィーンの曲が流れていたのが印象的。

            少し早めの昼食だったのは、旧市街庁舎の仕掛け時計を見る為。以前、TV番組で紹介されていた事も
            あったので、是非観たいと思っていた時計。正午の時報までは毎時動く仕掛け。
            天文時計で、星座、月や日の入り出、等が表示されている。12人のキリスト教徒が出てきて最後に鳩が
            鳴いて時報を知らせる。想像していた以上に大きな時計で驚きました。(写真に入りきらない…)

            市街広場では、週末とあって人出も多く、チェロやトロンボーン等を使って男性3人が”聖者の行進”を
            演奏していました。
            ボヘミアングラスのお店へ立ち寄り、日本と違って格安でグラスセット、ガーネットのペンダントトップを購入
            しました。
            半日観光という事で、足早にバスにてウィーンへ向かいました。換金できたら、もっと楽しめたのに。
            
            夕刻、ウィーンに到着。 夕食はレストランの暖炉があるフロアにて。
            近くにピアノが設置してあり、男性がエンドレスに様々なジャンルの曲を演奏していました。
            ビートルズの”イエスタディー”や”トルコ行進曲”、”ドレミの歌”や”Birthday”。
            日本では味わえない雰囲気がとても良かったです。