フ ァ ン ト ム




今回の作品は海外ミュージカルの中でも私の一番好きな「オペラ座の怪人」を元に、
宝塚で上演される事になった。アーサー・コピット脚本による作品で、既に劇団四季で
上演された作品とは違った内容であり、とても興味深く、観劇前には改めて原作を読む事に
しました。原作本でも後半部分には、ファントム(エリック)の生い立ちについて記載されて
いたので、彼に向ける社会の目が特別で、扱い方も尋常で無かった事を読んで、
とても可哀相な一生だったのだと知らされました。
劇団四季での作品では、あまりエリックについて詳しく人物像を掘り下げていなかった
ように思います。(その点では、原作本と同じで)
ポスターのファントムとクリスティーヌを見ては、想像と期待が膨らむばかり♪

今回の公演観劇回数は東京公演と合わせて6回でした。(私の史上最高)
でも、生の舞台であるからこそ得られる感動は、毎回違いました。
特に東京公演では、一部演出とお衣装に変更があり、数段良くなっていました。

☆ ストーリー
 

パリのオペラ座で起こる数々の怪事件は、地下に潜む怪人ファントムの仕業だと囁かれていた。
ある日、オペラ座の近くで楽譜売りをしているクリスティーヌにフィリップ伯爵が歌手にならないか?と
声をかける。その頃、新たな支配人がオペラ座を経営する事になっていた。
支配人の妻プリマドンナのカルロッタは、クリスティーヌの美貌に嫉妬心を抱き、自分の衣装係にしてしまう。

クリスティーヌの歌声を聞いたファントムは、あまりにも上手に歌う彼女に歌を教えてあげようと
声を掛ける。レッスンを受けるクリスティーヌは、日を重ねる毎に歌が上達していき、ファントムから
劇団員が集まるビストロで行われるコンテストで歌を披露したら良い、と持ちかけられる。

ファントムに薦められたドレスを着て、ビストロでのコンテストに参加する事に。
劇団員の誰もがクリスティーヌの歌唱力の素晴らしさに納得する程だった。
遂に、主役の座を失ったカルロッタはクリスティーヌに毒薬を飲ませようと企む。

オペラの上演時間が近づく頃、カルロッタから劇団員がいつも口にする飲物であると促されて、クリスティーヌは
それを飲んでしまう。
オペラ作品の主役タイターニア(クリスティーヌ)が妖精達の前で歌う時に、声が出なくなってしまう。
観客からの野次が飛ぶ中、舞台も中断する事になった。
クリスティーヌが傷つけられた事に激怒したファントムは、彼女を連れ出す。
ファントムは原因がカルロッタにある事を知り、復讐の念を持ち、クリスティーヌはファントムの
優しさに惹かれていく。
悲劇の始まりとは知らずに…。



☆ 感 想 

全体的な印象として、曲がとても綺麗で舞台を観終わってからも、幾つかのメロディーが頭の中でぐるぐる廻ってます。
私の初観劇日にて、録音されたカセットテープを購入しました♪ ピアノによる演奏で何回聴いても綺麗で、既に何回
聴いたか数え切れません。歌が入っていないのが残念だけど。

見所は2部からですね。ファントムの真相(生い立ち)が判る場面です。
観劇の数を重ねる度に、違う場面で感動しては自然と涙を流しています。
オペラグラスが離せない状態で、気が付けば涙が頬をつたって流れるし、鼻も出ちゃう。
終演後の私の顔ってグチャグチャになってないかと心配するくらい。

感想についていっぱい書きたい所だけど、全てが2部に隠されているので”ネタばれ”無くして語れないって感じなんです(^^;


        ネタばれOKの方はこちらへ → どうぞ♪  (東京公演の変更部分を含む)

☆ お気に入り場面

 ♪ 第1幕 序  オペラ座の屋根の上で歌うファントム  

                            闇の中、月の光に照らされて後に向いて立っているファントム。
                            ファントム(エリック)の秘められた悲しみを歌い上げる所が、
                            とても綺麗でした。曲も素敵ですよ。
 
 ♪ オペラ座通りで歌うクリスティ−ヌと街の人々
                  
                            楽譜売りをしているクリスティーヌが街の人々とコーラスになって
                            歌う場面が、力強い歌声に宙組の団結力みたいなものを感じました。
                            最初、はなちゃんの歌を聞いて、何て難しい曲なんだろう…って思い
                            ました。 対談でも仰ってましたが、♭や♯の多い曲って感じです。
                            難なく歌うはなちゃんが凄かった。

 ♪ シャンデリアが落下する場面

                            ファントムがクリスティーヌと逃げる場面で、追っ手を遮る為にピストル
                            でシャンデリアを撃ち落とす所が迫力あったし、皆スローモーションに
                            なるの。  これは「オペラ座の怪人」や原作にある”シャンデリア落下
                            事件”であって、どんな場面か気になってました。

 ♪ 歌のレッスンを受ける場面

                            衣装係になったクリスティーヌが、ファントムと出会う場面から、指導を
                            したいと願い出るファントム。また、歌の練習を続けて、クリスティーヌの
                            歌唱力の素晴らしさを歌う場面が素敵です。
                            たかこさんの歌声に鳥肌が立ちました(^^;
                            前作の”白昼〜”のオセローで圧倒されたのと同じ位に。
                            ♪ドレミファソ〜ファレファミ〜、この旋律がとても覚え易くて、お気に入りの
                            曲でもある。

 ♪ ファントムが船を漕ぐ場面

                            2部に続く場面でもありますが、気絶したクリスティーヌをオペラ座の
                            地下へ連れて行く場面です。
                            すごく綺麗な場面で、神秘的な感じです。

 ♪ 第2部 の場面

                            こちらも感想と同じく、ネタばれ無くして語れないです。

                            ネタばれOKの方はこちらへ→ どうぞ♪