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マイちゃんヨーロッパ滞在記 Vol.006

さて、11月前半はコペンハーゲンにある元ヤコブセンの家に住む岡村家族のお宅(*1)へお邪魔して、素敵な北欧ライフを満喫。お父さんのタカシさんは、デンマークの日本人家具デザイナーの第一人者として活躍している方です。滞在中、たくさんの厳しいエールをもらい、これからも続く私の海外生活の良きアドバイスとなり改めて気を引き締めました。

  

 (写真は岡村家)


後半は、ビザの更新をするためイギリスへ。(私は観光ビザで来ているので、3ヶ月しかヨーロッパにいれない。滞在期間中にEU内を一度出ればOK。イギリス・スイス・ノルウェーで更新が可能です。)同時期に友人のイベントがロンドンであったので、それを手伝うことに。(*2)引っ越しの準備のため一度大陸に戻り、アムステルダムから南下してパリまで再び小旅行。


*1=ヤコブセンの家
私の大学時代の教授が紹介してくれた。まるでモデルルームのような素敵なおうち。京子ママの長年に渡るデンマークライフを書き綴った本が、2005年の春に日本で出版されるとのことなので、ぜひご覧ください。













*2=BeaconsField
祐さんのイベント会場となったギャラリー。詳しくはこちらまで。
Date:2004.11.7 

現在デンマークです。岡村家に日本のテレビ番組が収録されたビデオが届き、その中に地震のニュースがあって、まるで今のことじゃないような現実味のない映像で、でも新聞や雑誌なんかにも写真が載ってて、かなり深刻な様子…。

昨日見た白黒の「鉄腕アトム」のものすごーく古い映画が、まさに2004年の設定で地震やら洪水やら大災害で地球が危機!という内容で、アニメだったけど逆に真実味があった。でも、この世界にはアトムがいないんですものね。日本人が拉致されて殺されてしまったニュースもあって、いつ死んじゃってもおかしくない世の中なら毎日悔いがないよう生きよーと、本当に心の底から思う今日この頃。

  

(写真は、所狭しと並ぶ試作品の数々@タカシさんのアトリエ)

友人から届いたメールに興味深い『水』の話があって、水の結晶は環境によって形が変わるらしく、悪い環境にいると悪魔の化身のようになってしまうという…。端さんもそんな話をしていてホォ〜〜ウと関心した覚えがあるけど、確かに水は世界中にあって人間にとっては…というより、地球上の万物にとって必要不可欠なものだよなぁ。「生活必需品」を集めた時にもありました「水」。そして、わが国日本も四方を海で囲まれた水の豊かな国!(北海道とか特に)水道水でも美味しいし、温泉もあるし。。。デンマークの水はカルキ満点で、沸騰させても紅茶とかコーヒーを入れると表面に膜ができちゃうんです。オランダやドイツはそうでもなかったけど、ワインやビールの方が安い場合があるほどで、アルコールが飲めない私にはよろしくない環境。そんな訳で、今すぐ簡単にできる「美味しい水」のつくり方を教えてもらった。

とりあえず活性炭入りの器具を蛇口に取り付けて、そこから出る水をペットボトルに入れます。そして、ボトルの表面にとにかく思いつく『いい言葉』を消えないマジックで書く。(例えば「綺麗」とか「想う」「輝く」「愛」etc…)それを水に記憶させて、体内に取り入れるんだって。ポイントを付け足すと記憶させる場所は、冷蔵庫がグー。
Date:2004.11.12 

今日はコペンから久々のロッテルダムへ12時間かけて汽車の旅。さすがに長かったぁ〜…途中、短い間だけど汽車ごと船にも乗った。船内はまるで遊園地のよう。

  

(写真は岡村ファミリーと畑中恵美さん)

デンマークを去る前日に、同じくコペンに在住の畑中恵美さんが遊びに来て最後の晩餐。そこでこちらに在住の先輩として皆さんからたくさんのアドバイスをもらった。その中でも特に心に響いた言葉が「人に興味を持って、一生懸命知ろうとすること」。人ありきのものつくりをしていく私にとって一番大切なことだ。私が無意識に見ないようにしていたところを、的確に見抜いて指摘してくれたことに図星と感じる部分があるということは、それが自分の最も根本的な問題点なのだろう。私の中でいつの間にか見落としてしまっていて、それに気づかずにいたのかもしれない。そして、どんなときでも初心に返って、自分のすべきことや、やりたいことは何だったのかを思い出すことをいつも肝に命じておこう。岡村家に来るといつも刺激を受けるし、いろんなエネルギーをもらうので、懲りずにまた遊びに行きたいと思う。
Date:2004.11.26  *3=gru(:)n
彼女の元アートユニット名









先日ロッテルダムから船で4時間かけてロンドンに到着後、数日間イベントの準備を手伝って、今日は祐さんのイベント当日。昼間に、Japan Center(通称:ジャパセン)にいって、みそ汁の材料をGET! 1階は、日本料理屋になっていて、カレーとかうどんとか食べてる外国人(今はあんたが外人だよ)がいっぱい。地下は日本食材やお惣菜に、日本人の店員、日本語と、まるでジャパン。

  

(写真は、天国の入り口@メイン会場)


さて今回のイベントは、会場をイミグレーション・オフィスと見立てて、観客に天国へのビザを発行するというもの。かなり余裕で準備していたけど、やっぱり間際になるとドタバタするものですよね〜。フフフ。6人のアシスタント(イミグレーション・オフィスのスタッフ)と、ミュージシャン3組(ロンドン在住のウクレレ奏者&シンガー、由美さんという40代くらいのDJ&シンガー女性、日本から来たSAM2さんというノイズ系のパフォーマーの男性)が参加。それから、“ストリーミング”というシステムで、日本のgru(:)n(*3)のメンバー&その友達が日本から生中継映像にて参加。上の状況(2階建てで、下がギャラリー&Cafeスペース。上はステージホール)はわからなかったけど、私は2階で長〜い入国審査を終えてようやく入口に辿り着いた観客を、1階のメイン会場(=天国)へ迎え入れる案内役を担当。

今回のイベントに参加して、会場の設置、企画や運営の仕方など、その過程を見ることが出来て(すべてじゃないけど)、アーティストとして“仕事する”ことにどんな知識や人脈、準備が必要か、企画側との交渉等々、参考になることがたくさんあった。
Date:2004.11.28→30 

ロンドンからアムスへ。ライクスのオープンスタジオがあったので、それに間に合うように出発したのに、終了時間ギリギリに到着してほとんど見ることができなかった…せっかく早起きしたのに意味なし。ここはやっぱりセキュリティーが厳しくて、一般公開中は誰でも入って来れるから、時間通りにほとんどのアトリエの戸が閉まってしまうようで、いくつかは見れたけど後悔先に立たず…。9月にプレオープンをやっていた時に観た作品を出している人もいたということなので、潔く諦めて次の機会に持ち越し。

数日後いでっち(出田郷くん)の家でライクスの友達を招いて、おでんパーティーをした。10人中、2人が赤ん坊。3人が親。昨年訪れた時もそーだったけど、ヨーロッパのアーティストは子持ちが多いのか、はたまたそーいう年頃なのか…
  
(写真は、おでんパーティ@いでっち宅)


さて、パリへの小旅行は、途中に寄り道して行きはアントワープ(*4)とブリュッセルへ、帰りはティルブルグ(*5)とアイントホーベン(*6)へ行くことにした。

Hornuという町にある美術館(*7)で、面白い展覧会をやっているようだったけど、かなり田舎にあるらしく時間が充分になくて行くのを断念した。


*4=モード美術館(MOMU)と現代美術館(M HKA)

*5=De Pont

*6=Van Abbe museum

*7=Mac's(Musse arts contemporary museum)

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