2006/4~8私の生き方ってもの 見えてきた

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2006/4/5(水):春に三日の晴れナシ

…っていうことわざの通り、今日は目覚めると雨。春雨じゃあ…濡れていこう…には寒すぎると思うけど、でもこのくらいの気温ならもう冬のコートとはすっかりさよならだ。クリーニングに出さなくちゃあ。
今上空では時速1000kmのスピードで風がびゅうびゅうと
−−−おーい、そっちいくぜー
−−−おーけーおーけー、まいてるぜ、こっち
−−−やーるなぁ、じゃあ、こいつでどおだー
ってなカンジで吹きっくらしてるはずだ。スゲエ。そうやってどんどん低気圧だの高気圧だのが日本の上をビュウンと通過して、どんどんあったかくなっていくんだな。はるって。

今日は職員室の机も移動したし、新しいクラスの出席簿も作ったし、提出物用のチェック名簿も作ったし、新年度の準備は着々と進んでる。残念なことに、私が入る予定の教室があまりにキタナクて、片づいてないのでまだ引っ越せない。今まで使ってた4年2組はそりゃもうかんっぺきにキレイにしたってのに。おーい、○○せんせーい!早くカタしてよお…明日の午後、大忙しだな、こりゃ。

今日はゴミ捨てトラックもチャーターされて来てた。学校内には他人様の目に触れて欲しくないような機密事項や子どもたちの家庭や成績などに関する個人情報もてんこ盛りなので、ゴミをうかつに捨てられない。だから労務技師さんらが直接、それらのゴミをゴミ焼却所に持って行って、処分してくれるのだ。ついでにいろんなとこにある粗大ゴミやらなんかも処分してくれるっていうから、図工室にてんこもりにあった、年代物のわけの分かんないモノたちもみんな捨ててもらった。二階と玄関とをいったい何往復したろう…。そしたら汗びっしょりになっちゃったので、その後はTシャツ1枚で片づけをした。私はクールでいい気分だったのだけど、その姿を見てみんなから「寒そうで気になっちゃうからお願い、長いの着てよ」と言われた。ちっ。せっかくハル気分を楽しんでたのにさ。

夕方からは少しずつ陽が差して校庭の桜がふわっと光ってた。今度の席は南向き。桜を愛でながら仕事できるなんて優雅だぁ。校長先生が、
「な〜んだ、こんどはそんなとこ行っちゃったのか。なんだか淋しいなあ」
と私を見て笑った。
「良かったですね、こんどは邪魔されずに仕事がはかどりますよね」
って、教務主任の先生。あはは。確かに。はじっこの方だから、黙々とお仕事ができちゃうね。

さてさて、新しい学年のスタートの日がじわじわと迫ってきたゾ。今年はどんな仕掛けで始業式を迎えようか。最初に読む詩は、やっぱり
「教室はまちがうところだ」
だな。うん。あした、模造紙に大きく書こう。


2006/4/29(土):GWの過ごし方:その一。山寺

って、山寺だ。山にある寺だから山寺って言うのかと思えば、山寺って地名になっちゃってる。

閑けさや 岩に染み入る 蝉の声
芭蕉の句で有名な、山寺。山形県山形市山寺にある。正しくは立石寺(りっしゃくじ)。その奇岩に圧倒されながら1015段の階段を登り、歩いてきた。

年度末の多忙もさることながら、年度初めの多忙はまた神経の使いようが異なってしんどい。このひと月は、毎晩帰宅すると目の焦点も定まらぬ気分でPCを開き、明日の授業の準備をし、分掌の事務的な仕事を片付け、子どものノートの山に丸をつけまくって、食事もそこそこにざざっとシャワーを浴び、勢いで布団にもぐり込んでしまっていた。さっさと寝てさっさと起きてさっさと仕事行くぞ。日々そんな呪文めいたつぶやきを口の中でもごもごと繰り返してあっという間に意識不明の25時。こんな多忙な日々をようやくに片付けて、せっかく訪れた休息の週末に、私はまた何でわざわざ東北道をすっ飛ばしてるのやら?
ふん。私の上に輝く星にはにはどうも「平穏」とか「静謐」とか言う文字は見あたらない。いつもがちゃがちゃとあたふたとあっちこっちうろついているのだ。あーあ。

そんな煩悩の塊の私に1015段はぴったりだ。一段ごとに下界から引きはがされ、頭の中は空っぽになっていく。風の音が聞こえる。杉の木肌がかさかさと語りかける。ホラゴラン、ココハ、メイカイヘノイリグチサ。ソラ、モウキットカエレナインダゼ。途中の断崖から眼下に広がる町並みを見た。その昔、修行をしていた僧たちはどんな気持ちで自分の存在とこの大地との関わりを見つめたことだろうか。
私は子どもの頃に初めてこの芭蕉の句を読んだとき、瞬時にまた鮮やかに私の中にこの句世界の景色を見ることができた。しずけさや…と言いながらも蝉の声だ。耳に響く蝉の熱烈な歌唱がそよとも吹かない風のうだる暑さの中に無音とは異なる「しずけさ」を醸す。がらんどうにモノの生きる気配をも断ち切った、灼けて白い砂と黒々とした緑の樹木とさらに突き抜ける青い空、まっ白な積乱雲。眩しさに目も眩むほどのコントラストの中にいくつかの岩が点在する風景。私の勝手に描いたそれは、芭蕉のこの句と共にぴったりと脳裏に焼き付いていたのだ。ところが…。

今日見上げたこの断崖は何だ!「岩にしみ入る」の岩ってこれか…!この崖の排他的なまでの険しさ。ため息混じりに見上げた山寺。厳しい修行を欲するストイックな美に、またはある意味エゴイスティックな信念に言葉を失う。芭蕉の句が意表をついて壮大な音楽となって私を飲み込んだ。

執念、かな。こんな高いところに材木を切り出し、か、もしくは運び上げ、堂を築いた人々の念の深さ。私には到底思い及ばない。

遠くでカモシカがのそり、と歩いていた。崖には水仙。不意にテントウムシが飛んできた。ね、キミ、どう思う、この世界ってさ。話しかけてみたけど、もちろん答えは返ってこなかった。


2006/4/30(日):GWの過ごし方:その二。ARABAKI!

というわけで、今年も東北行きのメインディッシュはARABAKI ROCK FESTIVALなのだ。今年も私のお目当ては勝手にしやがれ武藤さん。ええと…ええと…かっこよかった………ナミダ。。。

みちのくの名の通り行き行きて桜が満開のエコキャンプみちのくへ。昨年の多賀城よりものどかな風が吹く宮城県柴田郡川崎町。こんなところがあるんだね。ウグイスが鳴いてるよ。ツクシのパレードとヒメオドリコソウのレイヴパフォーマンスを横目にP3駐車場からてくてく歩いて会場へ。3km位か。

エコキャンプみちのくは見事に桜が満開。今年は週末ごとにいろんな所に出かけて、その度ごとに満開の桜を愛でているように思う。開場前の行列ですでにバケーション気分の私はさてと、と持参したちび椅子に座り込む。ぼんやりと村上春樹を読みながらもう、すぐそこから聞こえてくるステージの息づかいを感じている。喧噪やらサウンドチェックにマイクチェック・ワン・ツー・・・チェック・ワン・ツー…。開場前のこのワクワク気分。ダイスキ。

フードブースには呼び込みの声。フジに行くとお店の人は呼び込みよりも客の行列をさばくのに必死になる。単純に客数の違いといえばまあそれまでだけれど、なんだかほのぼのとまた威勢が良くて、なんだか村のお祭りに来たみたいだ。まあ、違いと言えば、お祭り定番のお好み焼きやベビーカステラ、かき氷に綿あめにくじ引きに…の替わりに、フェス定番のタイラーメンにタコライス、ソーキそばに牛串にキムチチャーハン、ドネルサンドにロコプレート…そしてモチロンびーる!びーる!!ってカンジのフェスご飯がずらりと並んでるということか。そしてモチロンARABAKIと来たら仙台の牛タンとササニシキのおにぎり。キャンプエリアには地域のおばあちゃんのお店まで。見るだけでも嬉しくて自然に頬がゆるんでしまう。

私はと言えばにまにまと牛タン丼をほおばって荒吐stage風味堂へ。「らいう゛がはじまるぅ〜!」と、お決まりののっけにも格段に客あしらいのうまくなった彼らを感じる。彼等もしっかり、メジャー路線に乗っかったんだなあ。そしてエリアにしっかり詰まったオーディエンスに、なんだかありがとうとつぶやいてしまう。みんなで楽しまなきゃあライブじゃない。とっくにワタシの中ではアイドルだった彼らが、去年のARABAKIではガラガラのスタートだったことをなつかしく思い出した。
そしてそして…!笑顔でステージを後にする風味堂と共ににこにこ顔で引き上げる最前列のカワイコちゃんが引けたスキに、するりとど真ん中一列目をGet!さてさてスタッフがずるずるずるっと、昭さんのドラムセットをステージに引き出してきた…。いつものお人形がちょこんと座ってる。いぇい♪来たキタ勝手!
メンバーがぐるりと並んでドラムセットを囲む。武藤さんが目を閉じて胸の前で手を合わせた。
「む゛とぉ゛さぁ゛=====ん゛!!!!!」
男の子の濁声があっちこっちから響く。男に愛される男武藤昭平あはは。ちょっとはだけたシャツのボタンとスーツ。やせた頬。心持ち眉間を寄せて歌う気障な奴らのすべてがマジカッコよすぎ。
いつものように私は息をのんで大好きな昭さんの仕草を一つとして見落とさぬよう凝視……。最前列中央から…後ろからのモッシュの嵐に押しつぶされそうになりながら。ああ至福…至福…し…ふ…ぐぅ…う・つぶれるぅ。。。
と、むちゃくちゃな盛り上がりの中で私も数名におそらく肘鉄を食らわせ踊りまくって勝手にしやがれのステージは終了。はぁ。
脳の奥深くまでじりじりじりと震撼しつつ涙目を押さえて荒吐stageをあとに。その後は私にとってはもうオマケみたいなもんだから、気持ちの上ではのんびり観戦。陸奥stageで銀杏→ELLEGARDEN→EGO-WRAPPIN'(よしえちゃんってば超きゅーと!)→スカパラと踊り狂って、ちと小休止。
砂埃にまみれた喉をコーラで潤しながら遠くからLOVE PSYCHEDELICOを聞きつつ、てくてくと鰰stageへ移動してBOOM BOOM SATELLITES を眺める。ああ、ヤバヤバのサウンド。ほら、肩で桜が舞っている。イェィ…!
締めはZOOT16@津軽stage。ぴろぴろろろ…と頭の中身はもう空っぽ。キモチ良く抜け殻になった。ふと空を見上げたら今まさに雨粒を落としそうにがんばってる雲が垂れ込めてる。でも心はカーンと突き抜ける青空気分。

昨年も感じたのだが、このフェスに集う若い子達はマナーがよい。必ずしも東北の人ばかりではないだろうが、まあある意味、お土地柄なのだろうか。会場にはほとんどゴミが無く、おなじみa seed のブースでもせっせとリサイクルイベントに参加してる子がたくさんいる。モッシュの中でもめちゃくちゃな目には遭わないし、ダイヴするコをしっかりとみんなが前へ送ってあげてる。笑顔で。
ああ、ARABAKI ROCK FES'06…みちのく、おばちゃん、そしてみんな。今年もありがとう。


2006/5/1(月):GWの過ごし方:その三。って。ふつーにしごとです!

会社によっては九連休なんだそうだ。すごいね。実際。ここ数年は、夏休みだってそうそう連休にはできない私たちだ。ゴールデンとはよく言ったモンだ。まさに黄金の日々。

でも、今日は、仕事だからね。ふつーに。
1時間目は体育。今年のクラスは週ののっけから体育なのだ。さあ目を覚ませ、キミ達。ってことか。今年は昨年に輪をかけて素直な良い子たちに恵まれ(っていうか、半分持ち上げなので、子どもたちとの関係が確立しているから話が通りやすいという事もあるか)忙しくはあるけれどストレスのない幕開けだ。なんだか朝からやけに暑い。Tシャツ1枚が丁度良い気温。

明日は授業参観日って事で、教室整備もしたいし、その後また5連休って事で授業内容を先取りして予習しておきたいしで、教室に残って黙々と仕事してたら、またも職員室は空っぽになっちゃった。みなさん、仕事が早いんだなあ。というか、私が要領悪すぎなのだろうか。本日も9時を回って玄関のカギを閉めて帰る。そして…誓ってもいい。明日の朝、学校のカギを一番に開けるのはきっとこの私だ。はぁ…。ぶらぼぉごーるでんうぃーく。


2006/5/2(火):GWの過ごし方:その四。練習。

授業参観が終わってPTA総会が終わって学級懇談会も終わって、教室で残った仕事を片付けて職員室に戻ってきたら、なんだかもう既に職員室は閑散。皆さん、それぞれの予定でもう帰宅されていた。

私は今日は学先生の所へ。七月に予定されている「母さんの樹」のソプラノソロ4曲のレッスン。
ようやくに2曲は覚えたけれど、この合唱組曲のメインになる「母さん」の歌だからまだまだ気が抜けない。何度歌っても、ああ、ここの音が今ひとつ響かない、ここのフレーズがうまく流れてない…と歌いながら気になるところがたくさんある。本番は7/17だったかな…の海の日。あと合唱団での練習は10回ほど?かな。それで本番。いつもの通り楽しみなんだけど、暗譜できるかどうかがいまいち不安。いやいや気合い入れてがんばらにゃぁ…。

ここの所の疲れがたまってて、なのか、今日は耳の調子が変。ぼわぼわ響いて自分の高音がうるさいったら。でも、喉の方はまあそれとは見事に正反対で調子よく、どんな音もスイスイとらえて発声できた。働くことの喜びと尊さを歌いあげる「母さんの樹」。のんき者で甘ったれな私にはちょっと気高すぎる世界なのだけれど、だからこそ演じきることの楽しみ面白みを味わってみたい。

さっ、がんばるぞ!


2006/5/3(水):GWの過ごし方:その五。小千谷闘牛!

さ、私の春のお約束。小千谷闘牛!
今年もぬけるような青空。白いご祝儀を紹介する筆文字が凛々しく記されたまっ白な条幅が何本も縄に結ばれ、はためいている。土俵まわりに色とりどりの幟旗。そして大好きな小千谷の人々…特に小千谷闘牛にはなくてはならない、司会役の親父さん、監物さんの声。牛持ちや勢子との親密さが伺えるアットホームな語り口。巧みにそつなくユーモアに溢れた見事な解説ぶり。しかも、この土地ののどやかな訛りとともにお人柄の温かさをかいま見る、素敵な話し手だ。この声を聞きに私は毎年この地の角突きに足を運んでいるのかもしれない。いいなあ。小千谷闘牛。

さあ、やってきた。清めの酒を含んで土俵に入り、今日の取り組みを確定する勢子の輪。何度見ても心がふるえる粋な姿。思わず立ち上がり席を離れて、その背にカメラを向ける。
はじまる!

「ヨシターィ!ソラ、ヨシタ!!」
鈍い音が響いて巨体の牛が額を合わせる。
勢子のかけ声に、その仕草に、牛を見たり勢子を見たり、はやる鼓動に咽せかえりそうに手を握りしめる。勢子長の手が挙がると、もう我慢できず思わず腰を浮かして喰い入るように見つめる。素早く牛の足に綱がかかる。若い勢子がするりと牛の斜め正面から身を入れて、さっと牛の鼻をとる。おお…!どよめきが起こる。二頭の牛が離されると、そこで私もふっと肩の緊張を解く。これが、大好きな角突き。

あ、来た来た、牛太郎!ん〜、なんだか元気がないなあ。今日は曙相手かぁ、ちゃんと額を合わせられるのかなあ…もうまるで我が子のようにはらはらしてしまう。今年の東山小学校の六年生は男の子が二人しかいないということで、その他の子は応援席から声を上げる。
「ぎゅぅうううたろぉぉおおぉ〜!がんばれぇぇええ!!!」
この取り組みだけはいつもほほえましい。どうかいつまでも牛太郎よ、元気でいてね。闘い終えて土俵を後にする牛太郎に思わず、「よくやったね」と、声をかけた。

どの戦いもみな引き分けて最後、満足げに綱をのばし場内を引き回す牛持ちの誇らしげな姿にまた胸を熱くする。今年は6月に小栗山の闘牛場に戻れるのだとか。何をおいてもこれは見に行かなくちゃ。
帰り際、駐車場に向かうと若い勢子達がありがとうございましたと笑顔で見送ってくれた。土俵から降りるとこれがまたごくふつうの若木のような男の子達で。いつものことながらうらやましくなる。
越後の山々はまだ白く厳しくそびえて麓にほんのりと山桜。萌え出ずる5月。
最高の一日だった。


2006/5/4(木):GWの過ごし方:その六。ハル。

学校のロータリーの珊瑚樹の根元に段ボールの箱が落ちていた。風が吹いたので、どっから飛んできちゃったのかな…。と持ち上げたら…ごそっ!中で何かが動いた!

それがこの猫。ハル。三匹兄弟の内の一匹。もう我が家に来てから三週間が経つ。すっかり我が家に馴染んだみたい。大好きなawabiが死んでしまって、もうしばらく生き物は…特に猫は飼いたくないと思ってたのだけれど、他にもらい手が見つからず、校長先生が二匹を、そして私の猫好きをよく知っている皆さんから、飼った方がいいよと半ば強引にあずけられて、我が家で飼うことになった。

初めのうちは、awabiの子ども猫の頃を思い出して、ハルを見ているだけで涙がこぼれてしょうがなかったのだけれど、私もようやくに普通にハルと向かい合えるようになった。で、今日はハルを散歩に出してみた。
awabiが死んじゃった原因の一つが猫エイズ。雄猫なのでしょっちゅうけんかしてたから、そのときの傷から感染したのだろう。もともと交通事故で脊椎を痛めて排尿ができず、腎臓が弱っていたのだが、その治療薬が効かなくなってしまったのは猫エイズの影響だったって。死んじゃった直接の原因は腎不全だったけど。
そんなこともあり、本当は猫なんだから外の空気を吸って元気に走り回らせたいなって思うけど…。心配で心配で、ハルを外に放す気にはなれない。だから、ちびのうちから散歩用のリードに慣れさせて犬みたいにお散歩させてあげようかなって、思ってるのだけど。
外に出したら、ハルは足がすくんじゃって動けない。そりゃそうだよね。初めての匂い、初めての風、広々とした空間で戸惑ってるハル。かわいいけど…なんだか笑っちゃった。
ちょっとずつ慣らして、お散歩できるようになるといいな。これから暖かい日が続くだろうから。これから何年一緒にいられるのかは分からないけれど、ハルを大切にしてあげようと思う。それがawabiを大事に思う気持ちとつながると思うから。

今日はawabiのお墓の廻りの草むしりもしたよ。awabi、お空からハルを見守っておくれね。


2006/5/5(金):GWの過ごし方:その七。新潟ってオイシイ。

Tanyが
「明日は海に行こうよ」
と珍しく格好いいことをいうので驚いた。んあ?海?を見に?
私の中にはこじゃれた海の見える丘のカフェかなんかで、のんびりぼんやり不思議色のカクテルなんか飲んでる図が浮かんだのだけれど、その妄想はすぐに黒板消しできゅっきゅと消し去った。たまには夜景のきれいな窓際の席かなんかが予約されてるレストランにおしゃれして出かけるなんてのも嫌いじゃない私だ。でも、Tanyのおつむからそんな計画が生まれるなんて事は、ましてやその口からそんなプランが語られるなんて事は決してない。全世界のくじらに誓ってもいい。
「太平洋岸は混むじゃない?だから新潟行こうよ。そして海のモノを食いまくる」
満足げにプランを語るTanyを見、ああ、そう来ると思った、と心の中でつぶやいた。よかった。まだ太陽は西からは昇らないらしい。

まあ、もちろん私だってその方が気楽さの面ではいい。非常に、いい。で、カーキのTシャツとファスナーつなぎのだぼだぼカーゴパンツ、コールマンのネックストラップのカラビナにメレルのチケットホルダーワレットを引っかける。足元はホーキンスのブーツ。カフェにはおよそそぐわないワイルドなカッコで出かけた。ふん、別にいいんだ何だって。どうせ行き先は、群馬のおばちゃんが集う魚のデパート、寺泊なんだから。そういうの嫌いじゃないし。

で、また新潟に向かったってわけだ。寺泊は連休中にしてはまあうまく車も流れて、いつもの平和の塔(?)の公園駐車場に車も停められた。で、この手のお出かけにはつきものの浜焼きのお魚買って、お寿司を買って、浜辺へてくてく。お手頃に転がってる丸太ん棒に腰を下ろして海を見ながら食べた。いや、これはもう、舞台効果も最高で、うまかった。浜焼きはやっぱり、「浜」で食べないとね。前橋でも買えるけど。嬉しかったのは私の大好きな「いが栗だんご」も見つけたのでデザートに食べた。寺泊に行くと、これを必ず買う。つやつやのお醤油おこわの中に甘さ控えめなあんこ入り草餅が入ってる。まわりには花豆と栗がトッピングされてかわいい。しょっぱあまい。と言うか、あましょっぱい、というか。うふふ。だいすき〜♪

食後のひと遊びはブーツを脱いで、カーゴパンツのジッパーをずいずい、っと開けてハーフパンツにして、靴下も脱いで、海へ。
つ・・・つ・・つ・つめたぁぁあああああいぃぃぃぃ!!!
初夏の汗ばむ陽のモトで帽子もかぶらずノンキに過ごして油断した。海の水はまだまだ夏は先だよって言ってる。そりゃそうだ。水たまりじゃあないんだから、何日か20℃越えの日が続いたからってそう簡単に水ぬるんじゃったら大変だ。

その帰りには燕市の方にまわって清水屋のれん分けというラーメン屋さんによって食べたけど…まあ、普通だった。いや、普通に美味しかったんです。でも、本家清水屋は国境越えの遥遠くにあり。ってカンジだったなぁ。

で、なんと言っても本日一番のヒットは

これ!新潟のセブンイレブンで買ったイチゴサンドパン。
イチゴサンドはこっちにもあるけど、これはココア味の食パンとカスタードクリームと甘酸っぱい新潟産のイチゴ。地域限定品です。ココアとカスタード、そして甘酸っぱいイチゴのコラボレーションがたまりません♪

って、おい!わざわざ寺泊まで行って、イチオシはこれか!
ふふふ。まあね、新潟はオイシイって事ですよ。うん。だいまんぞくぅー☆☆☆

…ああ、これだからカフェなんかにゃ連れて行ってもらえぬ。


2006/5/6(土):GWの過ごし方:その八。合唱団で

初めて今日、みんなの前で「母さんの樹」のソロの所を通して歌った。なんか、気持ちよかったけど、高い音を抑えて歌うのって難しい。ガンガン張り上げて朗々と歌うんなら簡単なんだけど。
特に、pで閉じたいフレーズの終わりののばす音。あまり不用意にビブラートかけるの好きじゃないし、かといってぐっとこらえると変な具合にぷつんと切れちゃう。うう。へたくそだ。

そんなこんなでまだまだ歌い込んで自分の歌にしていきたいと思った。発声も声の色も、きちんと自分でイメージを作りたい。ああ、もっともっと練習しなきゃあ……。
今年のゴールデンウイークは、終盤にくるにつけ自分がどんな人間かを見つめることが増えてきた。
時にはこんな風にお休みが続くって事はいいことだよね。まとまった時間があると、自分にようやく向き合える。

心を亡くすと書いて「忙」。そうだな、日常の忙しさにかまけてすっかり自分の心を失ってる。
この日記も、そんな自分の心をもう一回捕まえてまじまじと眺める事に役立ってるみたい。ふむふむ。


2006/5/20(土):学語録

合唱に行ってきた。教師をしてると教えることは日常茶飯事だけれど、生徒になって教えられることは語彙の本質的な意味はさておくならば、実際、稀なのだ。だから、私にとって、たとえ年下であろうと教えを請うことのできる学先生は、今のところダイレクトな意味合いではただ一人の「先生」だ。

生徒にとって先生は絶対な人なのだけれど、時としてその絶対性がある故に、いぢってみたくなるのだ。おもちゃにしたくなる。私も、子どもたちにとってはそんな存在なのかな。きっとね。

で、今日の学語録。

その1:「ああ、だめ、アタマが悪い。だめ。そんなの。もう一回」
…言われてる生徒たちは大ベテランの教師に建築士にお坊さんまでいる。なんとまあ、学先生、大胆なことを!…ってもちろん頭脳を指して、ではない。曲の出だし=アタマがきちんと歌えてないって事。でもしかし、私は字面だけとってそのブラックなお言葉に心の中で大爆笑。アタマ悪いなんて、きっとそこにいる皆さんは、過去の人生で一度も言われたことがないのではないかしらん?きゃー!ねえねえ、快感?

その2:「出も悪いし、音程も悪い、リズムも悪い。一つくらいちゃんとやってね。はい」
さらっと言いのけたこのお言葉。スゲエ。私もクラスでこんな事言ってみたい。どれほどスッキリする事やら。

その3:「…麻酔銃がほしいね」
となりの部屋で出番待ちに遊びまくってる子どもたちが、歓声というか悲鳴というかまあ実に楽しげな雄叫びを上げ、練習している私たちの所までその声がやかましく聞こえてきた。そこへ間髪入れずにこのお言葉。麻酔…だけじゃなくて銃ですか?狙い打ちしたいヤツがいるのね?どれどれ?どのがきんちょくん?

その4:「そんなにいっぱいお茶もわかめもあられもいらない!買えない!」
「行商」の歌。私のソロに続く合唱のとこで。だって明るく元気に歌うとこだからさ、ってみんながその気になっちゃうと異常なパワーを生み出す上州オンナなのでした。ほっほほほっ♪「ちょっとコワイんだよね〜」と、よく言われる私たち。だってね、ガンガン歌うのって気分がいいんだよね、実際。

学先生が言うとどんなにスパイシーなご注文も笑えてしまうから不思議。次はどんなこと言ってけなされるのかと、ちょこっと違う方向で期待しちゃったりしてね。ああ、今日も楽しかった♪


2006/5/26(金):もしかして疲れたって事?

なんだかアタマの奥でほこほこと真綿が転げるような鈍い響きがずっと続いている。首を振るとそれががらんどうな頭蓋のあっちこっちにぶつかってぼこんぼこんとはじかれて落ちる。そんなカンジ。

ま、どうでもいいんだけどね。


2006/5/27(土):あさのにっき

朝、唐突に目覚めてむくりと起きあがり、時計を見たらば9時だった。びっくり。最初に考えたのは、…あ、遅刻だ…学校に電話しなきゃあ…ってことだった。不思議と焦りが無く、まあ、しょうがないや、と緩慢に動き、う〜ん、なんて言い訳しようかな。正直に寝坊したって言うしかないよな…。って枕元の携帯を手にとりながら気付いた。
あ、土曜日じゃん。
考えてみればもう何年も平日に寝坊なんかしてない。4時にはいつもの小曽根真ピアノで目覚める。アラーム機能は平日のみにセットされてるのだ。9時までまったく無になって寝てるなんて久しぶり。寝過ぎて逆にアタマが痛い。いつも早起きしてのびをして、まだ薄暗い外の空気を吸いこんで、とことこと走ることで一日がうまく軌道に乗っているように思うのに。うん、こんなに寝坊しちゃうと変なカンジだ。
仕方ないからTシャツとパーカーを羽織って、それでも一応は走りに出た。幸いに雨が降っていて暑くない。よかった。
ひばりとあまがえるの鳴き声を聞きながら走る。夏になったらランニング。もう二十年以上の習慣になっている。どうせ今日は時間がたっぷりあるのだから、と、ちょっと遠回り。田んぼに水が入って代かきの耕耘機がぼこぼこと呑気な音をさせて行ったり来たりしてる。寒冷紗のトンネルの中に苗代が育ってる。種取り用の葱坊主がにゅっと首を伸ばしていくつもゆらゆらしてる。異星人の集会みたいだ。ぽこぽこと道の両脇を用水が流れるたんぼ道のランニング。大好きな初夏の朝。きままに曲がり角を選んであっちへこっちへ走って、ようやく帰宅したら雨と汗がごっちゃになって体をぬらしてた。
シャワーを浴びて、ようやくいつもの自分に戻った気がした。さて朝ご飯。たっぷりの鰹節で出汁を取って冷蔵庫で冷やした。粗目糖と生醤油でかえしを作った。冷凍してあった地粉うどんをあるでんてにゆでて、茗荷と大葉とネギを刻んでショウガをすり下ろした。かえしと冷えた出汁とを合わせて、さて、夏の朝の一品。ざるうどんです。コシのある上州のおうどん、だいすきぃ。お腹いっぱいになったら、またなんだか眠くなっちゃった。
雨脚が激しくなって外の景色はうすく溶いたミルクに沈んだよう。ぽってりとしろいお空もだんだんゴキゲンななめな鈍色めいてねむたげだ。ま、いいか。今日は一日、とろろん、とすごそ。


2006/5/28(日):不調

朝、激しい頭痛で目覚めた。う〜ん。ここんとこあんま調子よくないのかも知れないな…と、うすうす感じてはいたんだけど。
実際、本当に具合悪いのかどうか、痛みとかめまいとかはっきりした症状が出ないとあんまよく分からない超ニブなワタシ。昨夜の合唱団でも、自分のソロの1曲目を歌っている真っ最中に、突然猛烈に吐き気がして、それを吹き飛ばすように必死に歌ってたんだけれども…なんだかなあ。急にこんなになっちゃう。やだもう。
今日は頭痛薬飲んでぐだぐだと半日を過ごしてみて、いや、この怠惰が余計悪いのかも、病は気からか?なんてエイと動いてみたら、天上が猛スピードですっ飛んでいった。同時に喉の奥に何かがぐっと一気に駆け上がってくる。
…目眩なのでした。

やだなあ。明日仕事に行けるかなあ。行きたいよお。


2006/6/4(日):ごくろうさま

今朝は目覚めたら喉がずきずきと痛くて、鏡に向かってあ〜んと口を開けてみた。きゃ。まっかっか。そして両側の扁桃腺の所に小さな白いぽつぽつがある。右に3個くらい。左はちょっと大きいのと小さいのが一個。左の方がより痛い。イソジンでがらがらとうがいしてみた。しみるぅぅぅぅ。もう一回口を開いて覗いてみたけど、やっぱり白いのがついてる。化膿してるみたい。
でも、窓から外を眺めていたら田植えの始まった田んぼに鴨がスイスイ泳いでて可愛くて、うわあ♪らぶりぃ〜☆…って思ったらもう家でじっとなんかしていられない。Tシャツにハーフパンツにスニーカー。外へランニングに出た。

田んぼには4,5羽の鴨。ぽかりと浮かんだ体がスケートみたいに水面をつつーつつーっと滑っていく。いいなあ。鴨たち。楽しげだ。ウラヤマシイ…。
とことこと走っていくと、さらに先のまだ田おこししただけの田んぼのくろい土の上に、10羽ほどの鴨たちがワイワイと集まっていた。おお〜キミたち、よく来たねえ。と嬉しくて思わずスピードアップ。鴨たちは迷惑げに「なんだよぉ〜あいつさぁ〜こっち来んなよなぁ〜」ってカンジでおっきなオシリを面倒そうに振りながらやいのやいのと遠ざかっていった。あはは。

あさ、4:30〜5:00くらいのたんぼ道を走るのだが、その時間は農作業の皆さんにとってもお仕事の始まる時間らしく、結構な数の軽トラックやバイクなんかが道ばたに停まってる。おじちゃんやおばちゃんよりも、圧倒的におじいちゃんやおばあちゃんといった世代の方と出会う。私はすれ違いざまに必ず
「おはようございます」
とあいさつするのだが、いろんな返事が返ってくる。
「はやいねえ」「がんばってますねえ」「げんきねえ」
決して早くも速くもないわたしなので照れてしまうのだけど、応援されて嬉しくないはずもない脳天気。それだけで足取りが軽くなる。
「わかいのにえらいねえ」
これも結構よく言われるのだが…若いのに?う〜ん…ま、いいや。しかし、えらいのか?それはどうだろう…。
「ごくろうさま」
これには恐縮しちゃう。私はアソビで走ってるのだ。あなたはシゴトで農作業でしょう?ご苦労様ってどっちが?おばあちゃん、あなたこそ本当に
「ごくろうさま」
です。そしてさらに
「お歳を召しているのに偉いですねえ、お元気ですねえ、頑張って下さいね」
わたしの方こそ、そんな気持ちだ。走ってるときはとてもそんなこと言えないけど。


2006/6/18(日):このこの名は…?

子猫を貰った。チンチラとヒマラヤンのmixだということでやけに毛むくじゃらな子猫だ。なんて名付けようか…と思案していたのだけれど良いことを思いついた。
今日は日本vsクロアチア…World Cup Yearに生まれて、この日に我が家にやってきた猫だ。今日の試合で初ゴールを決めた選手の名をいただこう!ちょうど男の子だし。

ってなわけで今夜はソワソワ。日本代表に特別な思い入れがあるわけでもないけれど、私と同じ1月22日生まれのヒデが渾身の疾走で闘ってるところを見ていると、感情移入してしまう。心から日本代表には頑張って欲しいと思う。そして、このコにどんな名が付くのか…だから今日は本来の試合運びとはまた別なとこでハラハラ。ああ、できることなら呼びやすい、カッコイイ名前の選手にゴールを決めて頂きたい!ぜひ!

…………なのに。

0−0って。
リーグ敗退濃厚な日本代表を嘆く思いより勝ってしまうこのキモチ。
ねえ、どうしてよりによって0点!?

というわけで、今日は名無しのこのにゃんこ。


2006/6/21(水):みしぇる

今朝いつものようにFMを聴きながら車を走らせていると懐かしい曲が流れた。THE BEATLESの’MICHELLE’だった。なんか、子どもの頃に何度も聴いた記憶がある。ビートルズなんて全然興味なかった田舎のコドモにも耳に染み付いてしまう彼等のサウンドの素晴らしさと存在感になんだか感動。
で、ふと思いついた。

そうだ。ミシェルって名前にしよう。

MICHELLEは1965年にリリースされたビートルズのバラード。女の子の名前だけれど、確か男の子はMichelでミシェルと言ったような。英語ならマイケル?

ビートルズが初来日して大騒ぎになったのはいまからちょうど40年前の6月29日なんだって。
よし、それでいこ。
きまり。この子の名前はミシェル。


2006/6/24(土):そろそろ

学期末が近付いている。通知票を書かなきゃ。

ワタシは仕事が遅い。もう完全に自覚&開き直りしちゃってる。ふん。それがなにか?
シゴトを怠けてるわけでもないし、決して動きそのものが遅いのではないと思う。けれど、要領よく「適当に」仕事をこなすのが苦手だ。自分で納得するまでコネコネしちゃうのね。で、結果、遅くなる。
ま、通知票が子どもたちに渡される日も時間も皆ほぼおんなじなんだから、早く終わったからって結局は一緒なんだ。要はいかに早く書き上げるかではなく、いかに的確な内容に書き上げるかだと思う。だからいつもあんまり焦って仕上げない。どんな仕事もそう思っちゃってるので、まあ遅くなるのよね。〆切は過ぎないようにしてるから、よいのではないかと。

でも。今学期は何としても早めに仕上げたいと思っている。目標は7月15日金曜日の24:00。なにせ、その次の土曜日と日曜日は「母さんの樹」のコンサートに向けて体調管理をしたいのね。
今回の舞台では、ソロを1曲とソロを含む曲を4曲歌う。1部のステージでも1曲ソロを含む曲を歌うので7月17日は合計6曲、ソロパートを担当するのだ。で、責任感なんか感じちゃってるのね。ワタシにしてはめずらしく。

だから、シゴトしよ。
今日の練習ではなんだか声がかすれて気持ちよく歌えなかった。
でも、久し振りに会った団員の方が
「ねえ、久し振りに聞いたらなんだか以前より声がぐっとまろやかに膨らんできたのね。すごく素敵なカンジよ」
って。そうなの?自分じゃあ全然良く分かんない。

とにかく。モトモト声楽の勉強なんかしていないんだし、声は天性のモノでしかないワタシ。テクニックよりもハートで歌うしかないのね。がんばろっと。

で、とりあえずはシゴトだ。ふう。やっつけなきゃあ。


2006/7/17(月):母さんの樹

おわったーーーーーー!!!!!!!っと、ノンキに感慨にふけっている場合ではないのだが。

いや、いや、今日くらいはしみじみしても許されるのじゃあないだろうか。う〜む。しみじみ。
無事、合唱組曲「母さんの樹」舞台は終了しました。お世話になった皆さま有り難う。たくさんのお客様有り難う。
今回もたくさんの知らない人と握手してたくさんの知らない人にお褒めの言葉をいただいて、
何人かの人はナミダをまだ拭き拭きしながらハンカチを握りしめたその手で握手を求めて下さり…で、そのハンカチがかなり湿っていて、なんだか嬉しいやら申し訳ないやら、または恥ずかしいやらと複雑な気持ちだった。

今回の舞台はまさしく「主演」させて頂いたわけで、こんな事はもう二度と無いだろうから、私にとっては本当に貴重な経験になった。まだ子どもの頃演劇の舞台で主演したことはあっても、お金をいただくような舞台では当然なく、
だから…めずらしく責任感じて毎日真面目に家でも歌ってた。ソファーやベッドや天井の照明や壁紙の花々をお客さんにして。
私はけっして上手な歌い手ではないし、勿論ど素人で、なのにソプラノソロでチケット代までとるような舞台で歌ってしまう。もしかしたらだいぶん厚かましいんじゃあないだろうか。先週はようやくにそんなことに思い当たってた。いや、気付くの遅いよ。相当ニブイやつだ。
でも、不思議な自信があったのだ。歌は四流以下の素人でも心は一級品の母さんになれると思う。不当な差別と闘い、息子を愛し、凛と生きた母さんには心から共鳴できる。その母さんの歌も笑顔も涙も、私の中にもいつも住んでいる働く一人の女性として母としての、私自身の何かとしっかり手を結びあっていると確信していたから。

そんな気持ちで舞台に立った。演ずるのではなく、私をそのまま表現するつもりで。
リハが終わって袖にはける時、あらためて
「よろしくお願い致します」
と頭を下げたら、
「いや、あなたは素晴らしい。本当に素晴らしいですよ」
指揮者の先生が、そうおっしゃって下さった。勿論、私を励まそうとしてそうおっしゃって下さったのだと思うが、ずいぶんその一言で肩の荷が軽くなった。

本番が終わって、送り出しに出る時の通路で、別の合唱団の男の方が、
「私は何度か「母さんの樹」を歌いましたけれど、あなたの『母さん』は、いままで見たことがないほど本人の強さたくましさ美しさを表現していましたよ。いやあ参りました。すごく良かったです。またいつかどこかで」
と、びっくりするようなお褒めの言葉を下さった。うわあ。………ほっとしたぁ。

というわけで母さんの樹終了。次は終業式に向けて学期末仕事をやっつけ、そしてそれが終わったら臨海学校へ向けてしゃかりきがんがんばりばりで、それが終わったらフジロックだ。う〜ん。充実しすぎてて泣けてくる。


2006/7/25(火):よい子と一緒のてらどまり

こんなに楽に臨海学校を終えて良い物か。こんなによい子ばかりの臨海学校は初めてだ。まあ、雨が降って海に入るのがたったの一回だけだったってのが、功を奏したのかも知れないが。二日目以降は雨続きで予定外のことばかりになったが、海に入ってキャンプファイヤーもして水族館にも行って室内レクもして映画鑑賞会も出来た臨海学校!こんなに盛りだくさんってのもなかなかないのでは?いや、楽しかった。

私にとっては二年目のこの子たちを身贔屓しているといえばそれまでだが、こんなにきちんとやるべき事が出来、病気にもならず、けんかもせず、夜もよく寝て、朝も静かに過ごせる、そして仕事は真面目で、行き帰りのバスレクも一生懸命に取り組み楽しむ、こんな五年生初めてだ。スゴイゾ君たち!!

勿論今までも数え切れないほどの五年生と出会い、とってもいい子たちに恵まれてきた私なのだが…いや、今年ばかりは君たちの「よい子ぶり」に手を合わせる気分だ。ありがとう。
私もゆったりと過ごせた臨海学校だったよ。もちろん、沢山の先生方や保護者の皆さんの協力があったからこそなのだけれどね…うーん。ちょっとね、感動しちゃったな。
だから、帰ってきてから解散前のあいさつの時はみんなに
「おつかれさま、ありがとう。立派でした!」
って言いながらなんか、……またどうしてこんな事でさってカンジだけど……泣いちゃいそうでした。

ありがとね、みんな。お礼といっちゃあなんだが二学期も頑張るぞ!ビシビシと!!
…ん?何か問題でも?


2006/7/31(月):FUJI ROCK FESTIVAL '06 総集編その1

…てなわけで今年も苗場からただいま。みしぇる、元気だった?お部屋のライムポトスさんパキラさんシャコバサボテンさん、すみませんねえ、お喉は渇いていませんか?
ああ!帰ってきていつもの我が家も嬉しいんだけれど、その一方で、ずっとあの祝祭空間に身を委ねていたかった私がいる。最高!フジ!

というわけで、今日からまたバリバリシゴト!エアコンの効かないコンピュータ室で意識不明に陥り、その後医者で点滴してもらったことはナイショです。

 さて総集編その1。前夜祭の苗場探検〜2006/7/27〜

今年のフジロックはyasuちょとmikiちゃんと3人で前夜祭からノリ込んだ。駐車場ゲートオープンは12時という事だったけど10:15に余裕の到着。で、予想通り、R17から見下ろす会場には、もうキャンプサイト入場待ちの長蛇の列。すげぇ〜。ってことで、作戦通り、yasuちょとmikiちゃんがテントを持って降り、列に加わる。私は車と一緒に12時にのんびりと入場。国道から見下ろす会場は苗場の山がずどんと横たわって見えるだけなんだけど、もうマイクチェックやリハーサルが始まっていて、胃袋がでんぐり返ししそうなほどの爆音が聞こえる。
いえい♪キタキタキタ♪
 FUJI ROCK FESTIVAL '06!★★★★★

いよいよゲートイン!まだこんなに駐車場もがらがら。雨雲帽子をかぶった山に、カランカランの快晴気分で声を掛ける。
ただいま!苗場!ただいま!FUJI!
今年も帰ってきたよ!!

キャンプサイトにテントが並びはじめてる。yasuちょたち、どの辺りに建てたかな?いいとこ確保できたかな?ああ!ワクワクするよぉ〜!!!

すっごくいい立地のとこにテントを建ててくれたyasu&mikiに感謝感謝しつつ全て荷物も運び終えて、3人でお約束のプロスペリタへ。毎年、フジロック前の腹ごしらえは、ここのお店に決めている。素敵な笑顔のマスターと、お母さん。モッチモッチのピザと、ナッツとバジルの香ばしいジェノベーゼソース。今回はフジロック期間中2回足を運んじゃった。すっごくお忙しそうだったけど、ちょっぴりマスターとおしゃべりもさせてもらって、特製のタケノコやイタリア土産のオイシイものまでごちそうになっちゃって感激…!で、この写真は、なぜかプロスペリタへ行く途中に見かけた猿!見事な離れ業で電線に飛び移り、するするするとどこかへ去っていったのであった。いやあ。お猿さん、いつもの静かな森がフジロックの大騒ぎになっちゃって、びっくり仰天逃げ出して来ちゃったのかな?  

テント建てと荷物運びで疲れて昼寝…してる内にすっかり夕闇が迫ってきた。わおぉ!前夜祭!
慌てて身支度を調え、とっくに開場したオアシスエリアへ。うわあ、いったい何人くらい入ってるんだろう。オアシスの広場はもう人人人。年々人が増えてる気がする…前夜祭。
ワールドレストランでは迷わず今年もパエリアセットをいただきに。お昼にあんなに沢山食べたのに、不思議だなあ、もうおなかすいてるって…。で、FRF'06のフェスめしハジメ。
いやあ〜サングリア最高!パエリアうまし!

ワールドレストランにはJuneさんのキャンドルが並んでた。大きなボウルに、粉雪のようなキャンドルがしつらえてあった。するすると、Juneさんが灯りにそって指を滑らせる。その不思議な儀式のようなひとときを息を呑んで見つめていた。FUJIの夜を幻想的に彩る灯りたち。
あ、広場がにぎわってきた…櫓から声が聞こえる。もうじき前夜祭名物の苗場音頭が始まるんだ。いろんな顔がひとところに同居している前夜祭。FUJIのエッセンスがひとしずく、ここに零れているみたいに。

♪すぅ〜きぃいじょうおぉ〜♪ちょちょいのちょい、ふぉー!”日本一の盆踊り”♪苗場音頭で、もうみんな汗だくだし笑顔だし楽しくってたまんないし。って、花火が終わったら、このテープ切りますからねの声にスタート準備バッチリ。歓声上げて一気にレッドマーキーはいつものお気に入りの場所へダッシュ!Get!いえい♪
前夜祭LIVEではDJでレッチリやケミカルが流れてのっけから大合唱!跳ねまくり暴れまくり!
でもなんつっても圧巻はFLOOGING MOLLY!あのお祭りさわぎなアコーディオンやらバイオリンやらマンドリンやら、もう反則だよぉ。まだ前夜祭だってのに、この熱気。ふう。
ふと見上げたミラーボール。なんだかとても親密な気分になった。さ、始まるんだ。今年も。


2006/8/2(火):FUJI ROCK FESTIVAL '06 総集編その2

あたりまえの顔して、出張に行ったり、研修したり。こんなクソアツイのにネクタイ絞めたお兄さんがいる。クールビズとかって言っちゃってるのに、無理しなくて良いんじゃない?…日常の方にこそ不思議を感じてしまう。

自然の中で雨に濡れたり陽に焼かれたりくたびれて座り込んだり楽しすぎてジャンプしちゃったり。フジにいる時間はすごく自然に流れていく。あまりにもゆったりと。私に正直に。自然に。

 総集編その2。大好きな音楽たち〜2006/7/28-30〜

今年のスタートはOrange Courtから。わたしはFUJIの沢山のステージの中で、ここが一番好き。ワールドミュージック有り、アコースティック有り、ジャズテイストの音楽もブルースもぴったり合う。FUJIの最奥の会場。ボードウォークをトコトコと歩いていく。WhiteとHeavenの音を楽しみながらそれが過ぎると鳥のささやきも楽しみながらOrangeに到着。土手でのんびりしたり、グラウンドに座り込んだり。
OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUNDはMARTINのお茶目なMCに笑いながら、「モウイッコノ、ウルサイバンド」のTOSHI-LOWの綺麗な顔立ちを突っ立ったままじっと見つめるという希有な体験に感動しながら、きれいな旋律に身を委ねた。んーバイオリン、いいなあ。

わぁー!いっぱいいる!いる!いる!Avalonから下ってくる小高い丘から見下ろすWhiteでは、地鳴りのようにロッカーたちの歓声。お騒がせヒロトとマーシーのクロマニヨンズだ。それこそもうお皿から溢れてこぼれるポップコーンのように人が跳ね、アツアツの湯気か砂埃かが蜃気楼を作りそうに立ちのぼっている。やったぁ!ナツだゼ!
「いっぱい楽しんでねー」って、ヒロトのMC。相変わらずピースフルでちょっぴり哀しく明るい声。いいな。彼は本当に、いつまでもアオイ。Blue HeartsだろうがHigh-Lowsだろうがcro-magnonsだろうが、なんだっていいの。そこにヒロトがいて、マーシーがいて、いつまでも青春を歌い続けていて欲しい。そうさ、いっぱい楽しませて!

二日目の29日ヘッドライナーは、もうこんなのあり?の電気グルーヴとRED HOT CHILI PEPPERS!卓球の着ぐるみ「富士山!富士山!たかいぞたかいぞふーじーさん!」には正直泣いたし、彼等の音があまりにcleverでお茶目なので私は ずっとこのままでいたい、時なんか止まっちゃえ!って思った。心から。
けれど、続くレッチリのアンソニーの声を聞いた時、フリーのベースを聞いた時、もう全てが消え、今この瞬間を生きていることに感謝しないではいられなかった。miracle!正に。世が世なら彼等は宣教師にだってなれたに違いない。宗派なんかなんだっていい。ひれ伏す、という感覚はこういう心理状態を言うのかな。涙が止まらない。奇跡を体験した。

今年のフジロックのテーマは「おいしい物をおなかいっぱい食べること」って、決めていた。もちろん、そりゃま、一種のフェイクで、本気で食べることを中心課題にしていたわけじゃない。ただ、あのバンドを、あの音楽を…と、欲張って、自分をがんじがらめにするのが私はイヤだったから。けれど、そこはやっぱりフジロック。音楽がメインディッシュなのは当然のこと。今年も人生観に触れるような素敵な音楽を沢山、それこそ浴びるようにいただいて参りました。う〜ん。ごちそうさまでした。
今年楽しませてもらったアーティストは…
28日:OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND→ザ・クロマニヨンズ→A HUNDRED BIRDS ORCHESTRA→
    加藤登紀子→GANGA ZUMBA→OOIOO→矢野顕子→ハリー・ホソノ・クインテット→FRANZ FERDINAND→
    勝手にしやがれ(泣!
29日:ザ・キングトーンズ featuring ジミー入枝&ナンシー→THE HIVES→電気グルーヴ→
    RED HOT CHILI PEPPERS(あ!全部Greenだ…
30日:鼓童→THE REFUGEE ALL STARS OF SIERRA LEONE→KT TUNSTALL→rinocerose→
    THE STROKES→MOGWAI(衝撃!


2006/8/4(金):FUJI ROCK FESTIVAL '06 総集編その3

今日でようやく1学期が終わった、って子も、今年はいたかも知れない。私の勤め先だけじゃあなく、今年は県内のあっちこっちでサマースクールとか、補習授業とか、まあ、呼び名は色々だけれど実施していたようだ。その是非をここで問うつもりは毛頭ないけれど、ごく個人的な感想は、正直なところ「?」ってカンジだ。一体、このコ熱い時期に、扇風機回しながら勉強させることになんか意味があるの?補習補習って、今の子どもたち、そんなに学力に問題がある?そうかなあ。まあ、いいや。よい子の皆さん、おつかれさま。ようやく普通の夏休みが来たね。今までの年より短いけれど、満喫しておくれ。長いお休みだからこそ、夏だからこそ出来ること、いっぱい、いっぱい体験してね。

さてと。

 総集編その3。番外編〜2006/7/28-30〜

笑っちゃうんだけど、今年はなぜかFUJIの初日、いま正に入場ゲートがオープンして、リストバンドをピッとチェックしてもらって、会場に走り込むフジロッカーズのガッツポーズに笑顔がキラキラしたであろうその瞬間…………………私は沼田駅にいた。おい。
前夜祭から乗り込んでいたにもかかわらず、なぜ、こんな大事な時間に沼田駅?ん?
ま、人生にはそんなこともあるって事で。別に良いの。私ってばそう若くもないしガツガツも出来ない性分だし。ふん。

で、笑っちゃうと言えば、もう一つ。2日目の朝、キャンプサイトのトイレにおりていったら、こんなものが。トイレットペーパーにレッチリマークのラクガキ。本日のトリ、レッチリの出現を今か今かと待ちわびているコアな人々がいると言うことか、それともスタッフのオアソビか。いずれにしても、初日、へとへとになるまで遊びほうけた私のオツムのやあらかい神経の一本が、これ見てぐにゅあん〜と緩みまくりだったことは言うまでもなすぃ〜ってカンジで。
ええと。RED HOT CHILI PEPPERSならぬRED HOT CHILI PAPERSってこと?…やるなあ。イヤ、わりと感動。 

なつかしいBoard Walkを今年は2回しか歩かなかったのだけれど、ちゃんと今年も見つけてきました。私の名前。となりのとなりの、The Musicのサインはとうに消えて見えないけれど、あの日の思い出とともに、私の心からは消えない。永遠に。またいつか参加したいな。Board Walk作りはフジロックと親密な関係になれた貴重な体験だった。FUJIを他のフェスと同列に考えようがないのは、ひとつにはここに私の一部がそっとひそんでいるからかも知れない。

雨が降ったりピーカンだったり、今年のFUJIはまるごとすっぽり楽しめた。雨が降ればレインスーツに長靴、晴れればTシャツ1枚にスニーカー、お天気がどうでアレ、一番大事なのはここがFUJI ROCK FESTIVALだって事なんだって実感した。沢山のスタッフ、あきれるほど様々な人たち、磨き抜かれたパフォーマンス、自然、その中に作られた利便性…ある意味、人間のエゴイズムの塊が、ここにある。
そうさ、ダイスキだ。ニンゲンヂカラ。 


2006/8/6(日):FUJI ROCK FESTIVAL '06 総集編その4

今、合唱団では次の公演に向けた練習がいよいよ本腰になってきた。次回公演は子どもたち中心の合唱劇のような舞台になる。「ピカドンたけやぶ」っていう合唱組曲を歌うんだけど…「せんきゅうひゃくよんじゅうごねんはちがつむいか…1945年8月6日」…歌詞にも出てくるこの日。今日からきっかり61年前の、ヒロシマのお話し。

私はたまたま、今のこの時代にこの国に生まれて、たまたまこのまちでこんな人生を送っているんだけれど、それは全くの偶然に過ぎないわけで、その全くの偶然が、あの61年前のヒロシマだったとしても全然不思議はないはずだ。うーん。いつもそれを考えるとぐるぐるな気分になっていく。

偶然にも今、この人生を送っている事への感謝を。
 総集編その4。FUJI ROCKな夜〜2006/7/27-28〜

 
 

   

大人になるのなんか嫌だった頃があった。きっと良いことなんか何にもない。責任と評価と孤独としがらみと。そんな世界に生きることが嫌だった。いつまでも可能性と我が儘と幻想の子ども時代を生きていたかった。
けれど、とっくに大人になってしまった今、つくづくと思うのは、大人には大人の感動や幻想や自由があるんだなって。

FUJI ROCKな夜。そんな思いを包含した闇と光。
やさしい怪物がそこここから顔を覗かせていた。

 

というわけで、また新しい一年が始まった気持ちになる。See you next year! FUJI!またきっと、来年ね。

 


2006/8/8(火):たいふうみやげはふしぎいろ

夏の学校はみんな早く帰っちゃってすぐにがらんとしちゃう。

今日は学校のコンピュータ入れ替えに関わる資料作りや、いつも調子が悪い職員室内のネットワークのメンテナンスなんぞしてふと時計をみたら時刻は6時半。普段ならまだ職員室内でプリントやノートにせっせと丸つけてる先生や、わけのわからない書類を仕上げてる先生や、明日の授業の教材準備してる先生たちがまだまだ普通に頑張ってる時間帯だけれど、夏休み中の職員室にはもうとっくに誰もいない。

…あ〜あ。子どもたちは夏休み中だろうといつもと変わらず仕事の山なワタシ。だいたいにおいて情報教育主任って、「教育」なんて名が付いてはいるものの、教育に関わる事よりも、学校内のコンピュータとコンピュータ操作に関わるいろんな雑事に追われていることが多すぎ。そしてみんな、私に頼りすぎ。(ワタシだって世間的なレベルで言ったら全然コンピュータ初級編だと思うのだが……なぜに!?)

「これ、ネットワークにつながってないみたいなんですけど?」「どうしてメールが送れないんですか?」「Excelで平均てどう出すんですか?」「ワードで表作ってたら画面からはみ出しちゃうんですぅ」「プリンターが動かなくなっちゃったんですけど」「突然、マクロがナントカって出てきちゃって」「ネットみてたら変な画面が出てきちゃったの、どうしよう」「印刷したら、文字が点々になっちゃったんですけど」………

そんなことでもみんな思わず人に聞きたくなっちゃうのかなあ…。
ちょっと考えれば分かるのでは?と感じてしまうようなことでも、皆さんすぐに質問に来られる。で、私は地道に対応していく。よい子のコンピュータ教室初級編くらいのレベルの質問がほとんどだから、私にも難なく対処できるところは有り難いんだけど。まあ、本人たちにしてみれば、強制的に導入されたこのお利口さんなキカイに振り回される不快感を拭いきれないのだろう。(…いまだに?)で、ワタシは自分の事が後回しになる。シゴトが山になる。帰りが遅くなる。で、今日もまたひとりぼっちになっちゃった。うー。なつやすみってなにさぁー!

ま、それもよし、としよう。今日はPCを眺めて疲れた目をふと上げたら、校庭が薔薇色にかがやいていた。気まぐれな台風がずるずると引きずって来た雲たちと湿った空気のおかげで、夕焼けが世界を異空間に仕立てていた。
わあ…。みなれた景色がひかりたちの調べに響きあっている。
台風みやげだあ。

  

人生、捨てたモンじゃないぜ、って思うのはこんな瞬間。
ま、いいか。くだらねえシゴトでもシゴトはシゴト。はたらくばしょがあるだけらっきぃだぜ。
そうさ。ヒロト良いこと言うね。って事でもう一仕事。


2006/8/12(土):夏休み

昨日、この夏初めての「夏季特別休暇」ってのをもらった。フジロックであんなに遊んでおきながらこんな事を言うのもなんだが、ま、教員の夏休みなんかちょっぴりだ。でも良い。子どもたちがお休みなので土日は基本的に家にいられるし、平日もだいたい定時に帰れる。気持ちにゆとりが出来る。部屋の掃除もしなくちゃ、とか、にゃんことゆっくり遊ぼうか、とか。なにしろ、いつもならシゴトで使い古しのぼろ雑巾か出がらしのお茶っ葉みたいになって帰宅する私なので、家の中をじっと見渡すなんて事は、こんな時しかないのだった。我が家さんごめんなさい。

今日は何してすごそうか。HPも久し振りにアップしてみようかな。日記は書きためてはいるモノの、そのまんまだし。あ、掲示板にカキコミがある!…うひゃあ。まにゃちゃん、Sappyごめんなさい。いやまったくもう。

あ、今日はろしなんての公演があるんだ!あ…今夜って実家裏の利根川で境花火大会なんだ…う〜ん。どっちにしようか悩むなぁ。

しあわせだな。おやすみって。


2006/8/13(日):濾紙なんて

濾紙って、理科の実験で使ったアレのこと?何かが混じってますよ、さあそれは何でしょう?って溶液を、匂いを嗅いだり紙で濾したり、バーナーで加熱したりして調べたっけか。あの実験は推理モノで面白かった。

…って、そんな話じゃあなくて。

昨日は昼間から雷鳴が轟いちゃったりしてちょい不穏な空模様だったのに、夕方からかなり良い天気になっちゃって、私の決断は揺るぎっぱなしだった。
「決断」なんて言うとなんか凄く重大なことのようだ。否、まあ、たいして。バッタのお母さんが昔ちょっと付き合ってた人に出会っておじぎした拍子におんぶしてた子を落っことしたって事ほど重大事件ではないと思う。
私の決断とは、…やっぱり今夜は演劇を見に行こう。ってことで。

私は中学高校と演劇部に所属してたこともあるし、お芝居の舞台は結構沢山見てきた方だと思うのだが…最近はめっきり演劇を見なくなった。とりわけ、アマチュアの方がなさる芝居を見たのはもうずいぶん前になる。
う〜ん。正直、そのお芝居の印象がまあ、個人的な、ごく個人的な感想を言うとあまりにいただけなくて、原作は何度も読んだ大好きな話だったにもかかわらず、いたたまれずに途中で席を立って帰ってきてしまった。その後も、アマチュアの方々のお芝居のチケットを購入することは何度かあったが、どうも腰が引けて…途中で我慢できなくなったら申し訳ないよなあって…何かしら口実をつけて行かなかった。
で、昨夜も。本当は実家の真裏で打ち上げられる利根川の花火を見に行こうと思ったのだ。お芝居のチケットは買ったものの…う〜ん。

でも、雨が降ってるし、いつも合唱団でお世話になっている「ろしなんて」の舞台だし、せっかくチケット買っておいて、また見なかったの?って言われるのもどうかと思うし、今日の会場は毎年私たちが立ってる高崎市文なんだから客席からの眺めも体験しとくのもよいことだと思うし…とせっせと自分をせっちんづめにしてようやく「決断」したのだった。ああ、それなのに。空は見事に晴れちゃったのだ。花火、きれいだろうなぁ〜…と後悔たらたらで客席もはじっこの方に着席。

なのに…。あろう事か、そこに知り合いの方がいらっしゃり、めざとくワタシを見つけたのだ。
しかも結構な声量で
「あら〜!○○(←ワタシ)さん!来てたの?こないだの「母さんの樹」よかったわよ〜」
って。
だいたい、客層かぶりすぎ。その声にささっと周囲の方々の視線。ぎゃあ。
「あ、あのときのソロの人」「え?うそ?」「ほら、こないだ見たじゃない」「ふうん?そのひと?」「へえ〜?どのひと?」
…やだ。そういうの。こんなどーしょもないカッコで来ちゃってるし。
いたたまれずにトイレに立つふりして退席。後方に移動………。もう、かえりたいおーらばりばり。

けれど。

いや、これが面白くて。キャストの数名の方を見知っているからとか、そんなんじゃなく、純粋にお芝居として面白くて。ふっと気付いて時計を見たらもうとうに開演から1時間が経過していた。濾紙なんて(だめだなこのPCいつまでもこの一発変換)ろしなんて素敵!
正直に言って、「う〜ん、ここはツライ」って感じる時間帯が全くなかったわけではないんだけど(ごめんなさい、ごくごく個人的な感想)でも、ショートストーリーの小さな環が終幕に向かって次々と鎖に繋がり捻れ重なりあう脚本の面白さ、登場人物の味わい深さとがかなり絶妙で。久し振りに声を出して笑っちゃった。オチのNo〜!は、思わず同時に口走っちゃったし。吹き出した。
それに…あの赤スカーフ君…粕○中?で教えたような…あの身のこなし、声の抑揚…う〜ん既視感。ま、いいんだけどね。はは。

ああ、それにしても凄いなー演劇人!かなり元気をもらいました。行って良かった!チケット代安過ぎ!!帰りはもう二度と知り合いに会いたくないぞとばかりにそそくさと帰っちゃったんだけど、本当は送り出しに出られた皆さんに握手を求めたいくらい楽しかったです!
ろしなんての皆さま、本当に有り難うございました。


2006/8/15(火):終戦

終戦って。本当の意味で終わりになんかなっていない。そうつくづく感じた一日だった。

もう15年くらい前になるかな。香港に行った時…夜、友だちとはぐれちゃって、道にもやや迷ってしまって、そこにいた呼び込みのお兄さん数名に、メチャメチャたどたどしい英語で質問したら、みんなしてよってたかって、すっごくわかりやすい英語で道を教えて下さった。

香港でも今日、デモ行進があったって。あたりまえだよね。そんなの。
そんなあたりまえの、人の心をたやすく踏みにじっておいて、思想及び良心の自由だって言ってる人がいる。しかも全世界の人々に届くような大きなスピーカーに繋がったマイクの前で。終戦の日に。

小さな声で目の前のPCに向かってぼそぼそと話す私は、せめてあたりまえに平和という言葉を口にできる人生を送ろう。戦争はどんな理由があっても反対です、と、あたりまえの顔で口に出来る人生を。


2006/8/17(木):わりとのんびりすごした今日の日記。

たまには真面目に日記らしいモノでも書いてみようかと。

今朝は友人宅で起床。昨夜は懐かしい仲間が集まって焼き肉パーティーだったのだけれど、ノンアルコールで帰宅しようと思ってたのに、そんなこと許されぬ雰囲気に押されオサケ飲んで、結局みんなと一緒にお泊まりさせてもらっちゃった。まあ、夏らしい展開ではあったかも。

で、朝、7時前に帰宅。ミシェルにご飯を上げて、家の中を少し片付けて、ランニングしてシャワーを浴びて、朝食を作って食べて、9時過ぎに家を出た。子どもたちの水泳の県大会応援に。

大会では子どもたち、本当に良く健闘してた。メドレーリレーと補欠選手の友好レースってのと個人メドレーに参加してた。スイミングで鍛えてる子が多く、小学生といえど見事な泳ぎっぷり。感動。動く彫刻みたいに綺麗な泳ぎをする子もいる。特に個人メドレーなんて、バタフライから始まって最後のフリーまで、よくまああんなにエネルギッシュに泳げるモノだなあと…。凄いなあみんな。
我がクラスのTakkunが5年生ながら8位入賞でびっくり。よくがんばったなあ!終わった後に、報告に来た時の表情が晴れやかで可愛かった。おめでとう!がんばったね!

駐車場へ戻る途中で陶器やさんで信楽焼のお皿を購入。MOKUのパン屋さんですっごくひさしぶりにイギリス食パンを1本購入。お家で遅い昼食にした。厚切りにした食パンをトーストして、フライパンに昨夜お世話になったお宅の真っ赤な完熟トマトを輪切りにしてオリーブオイルでじゅうじゅう。ハーブソルトをぱっぱ。目玉焼きと一緒にトーストにのっけた。アツアツをがぶり。もぐもぐ。おいしー。

今日はやけに蒸し暑い。夕方からはちょい片付けたいお仕事があってPCをぱたぱた。ふと気付けばこの時間。あり〜。時刻はまもなく21時になります。お夕飯食べるの忘れた。夢中になるとご飯たべるの忘れちゃうんだ…。
ま、いいか。

そんな一日でした。にっきおわり。 


2006/8/19(土):こんどは

「ピカドンたけやぶ」公演に向けての練習。子どもたちのオーディションも終わってキャストが決まり、ようやくそれらしい練習になってきた。なにしろ、この合唱曲って、それぞれのキャストの独唱が重なりに重なって物語が語られていくから、キャストがきちんと決まってこないとどうもお話しにならないカンジなのだ。で、今日はなんだか気持ちよかった。オーディションでキャストからはずれた子どもたちが合唱隊に戻ってきたから歌声も迫力が出てふくらんできたし。
役つきの子たちが重要なのはあたりまえのことだし、舞台を観る人の視線はキャストへほとんど注がれるのは当然のことだけれど、作品全体を完成させるのはなんと言っても合唱だ。合唱組曲なんだものね。だから、実力のある歌をきちんと表現できる子たちがコロスに戻ってきてくれて、本当に良かった。合唱の中で、いかに個々が大切かって事だね。

さて。私もしっかり合唱の中で自分の役割を果たせるように、そしてみんなを支えられるように、がんばろっと。
今度の舞台は11月18日(土)。2部の「ピカドンたけやぶ」はモチロンのこと、1部の曲も頑張って覚えなきゃ。本番までの定例練習はあと11回。また頭の中が歌詞でいっぱいの日々がやってくるぅ。
…ふっふっふ。もう、近頃は暗譜地獄が快感になってきたゼ★フッ。


2006/8/20(日):恒例の

那珂湊襲撃に行ってきた。朝5時半頃に出発して9時過ぎに到着。お盆休みも終わったからか、覚悟していた混雑はなく、気持ちよくドライブできた。もう何度この道を走ったのか、道中の町並みのほとんどが、私のオツムの懐かしビデオに録画されている。あ、ここ舗装が新しくなったな、とか、車線が増えたんだね、とか、このお店つぶれそうなのにまだ頑張ってるのね、なんて思いながら、4時間ほどの道中があっという間。

魚市場ではいつものごとく森田水産の回転寿司を戴いて(生ホッキ貝にカレイ…泣ける)これまたいつものように夏の定番岩牡蠣と、那珂湊に来たらばお馴染みのウニのてんこ盛り貝焼きを戴いて、だいまんぞく。

おみやげにイカの沖漬けとか干物とか、今回は日持ちのするモノを中心にお買い物して、次なるターゲットへ。

何でもdancyuに掲載されてたとかいう極上おうどん屋さんが常陸太田市にあるって事で、遠出のついで、行ってみよう!ってカンジで出かけたのだ。なにしろ我ら全国長くて細いモノ愛好会としてはうまい麺といったら必ちぇきなのだ。

道すがら東海村を通った。ずっと気になっていた原発の村で、偶然に目についた原子力科学館へ立ち寄った。臨海事故からまもなく7年。でもあの不安だった気持ちは今でも忘れられない。原発なんかいらない!と言ってしまうことは簡単だけど、現実はそう簡単なモノじゃあない。だから、自分の目で見て、今、原子力ってどうなのさッてことを自分の頭できちんと考えてみたい、と、ずっと思ってた。
原子力科学館ではいろんな展示や模型を見たり、さわったりしてかなり感動。原子力エネルギーのしくみや放射線の性質などについて、そのよさと共に危険性までかなり分かりやすく、そしてきちんと詳しく紹介されている。JCOの事故の特別展示もされていた。
ちょっとの文章では書ききれない、いろんな事を考えた。沢山の資料ももらってきたから、残りの夏休みにじっくり読もう。私の夏休み自由研究、かな。今ごろだけれど。

ちょうどいいお昼時に常陸太田市に着いた。地図もなんにも持って行かなかったけれど、そこは全国長くて細いモノ愛好会の我ら。麺好きの嗅覚でみごとお目当てのお店に到着。初めてのまちなのに。奇跡的というか何というか。

お店の構えは、土蔵のようで、でも何というか…明治の匂いがした。中に入って見るといっそうそのレトロな雰囲気に心が落ち着く。そしてなんだか気品があって背筋がぴしっと伸びるカンジの気配なのだ。うだる夏の暑さなんかすっと昇華してしまう。一体この建物って?と思っていたら、これ、明治時代には銀行だった建物なんだって。はああ。どうりで。
お店の名前は「鯨荘 塩町館」。到底うどん屋さんの店名ではないよね。これ。

おうどんは拍手モノ。ざらっとしてふわっとしてぺちゃっとしてぷっつんしっとりなかんじです。は?ッてカンジですか?いや、あなた、それはあなたの麺への愛が足らないからです。精進して下さい。小麦の香りが堪らない!感涙モノのおうどんでした。いや、もう、拍手拍手。

で、私がもう一つ感動したのは、このデザート。「柿のうるてろ」って言うらしい。聞いたこともない言葉です。うるてろ?ん?記憶違い?ググってみたけど1件しかヒットしなかった。「うんてろ」だったよ、という意見もあったのでこれも試したけど…ヒット0件。だから「柿のうるてろ」で正しいと思う…。ま、わかんないのね。でも要は、完熟してくったりした柿を(または渋柿の樽抜きを)ちょっとお酒に漬けて冷凍したモノだと思う。半解凍のシャーベット状のモノを戴く。これがまた何というか…官能的に美味。

またこんな、美味しいモノばっかり食べて。夏の日帰り小旅行。帰りはラジオから伝えられる高校野球決勝の息詰まる投手戦(再試合なんて!きゃあ)に、エアコン直射されながらも汗だくになっちゃったのでした。


2006/8/21(月):おやすみ

明日はお休み。誰がなんて言ったって仕事になんか行くモンか。

昨夜はそう思ってベッドに入った。平日に家に堂々とお休みしていられるなんて、いいねぇ〜。うんとあさねぼうしてやるぅ♪なんて思ってたのに……目覚めたらまだ4時。ん?まるで遠足の朝の小学生みたいだ。嬉しくて目覚めちゃうなんて。もう一度目を閉じる。あさねぼうあさねぼうあさねぼう…と口の中で何度も唱えながら。

でも結局5時過ぎには起きちゃった。

今日はとにかく自分のためだけに1日を過ごそうと決めてたので、数日前にカレーまで作っておいたのだった。家事もせず、のんびりとぼんやりと…
でも、一人で昼間からぼんやりと部屋の中にいると、いつもなら気付かないことが気になってしまう。アレを片付けてこれをしまってココをお掃除して…と、気付けばもうお昼時になっていた。ひゃあ。きちんと片づいてないと寛ぐことなんかできないんだよね。そりゃそうだ。モチロンカンペキに潔癖主義って私ではないけれど、普段ほとんど家にいないので、あらためてのんびりと家で過ごすとなると気になって仕方ないところがぽろぽろ。

というわけでのんびりは午後から。まずは香りの良い珈琲を入れて、ガラスのお皿にカチンと冷えたチョコレートを2,3片。お気に入り春樹さんの本数冊を膝元に。ミシェルは自分の場所を確保せんとアタマをねじ込んでくる。はいはい。どうぞ。

てなかんじでのんびり読書。ああ、これこれ。これぞお休みってカンジです!最高!


2006/8/22(火):おやすみ2

今朝も目覚めは4時30分。まあ、いいや、と開き直ってベッドサイドの灯りをつけ、寝転がって本を読む。いいなあ。たいだぁ〜。らぶりい。

朝食の後は食器を洗ってお洗濯を干してお部屋中に掃除機とモップをかけて…ひょいと時計を見たら…まだ8:00。
あれぇ。まだ学校が始まるところ。う〜ん。家にいるってすごい。

今日は久々に会うつなちゃんとランチの約束があったので、それまでのんびり過ごすことに。さて、と珈琲を入れて、小曽根真ピアノを聴きつつ、ソファーにゴロン。今日は川上弘美さんと仲良し。「古道具 中野商店」…一気に読むのがもったいなかったのだけれど…読んじゃった。ああ、ほんわりといい。

シャワーを浴びて、着替えてミシェルに行ってくるね、と声を掛けて出かけた。ランチはイタリアン。つなちゃんは素敵なお母さん予備軍になっていた。なんか母になるきりりとした風格を感じちゃう。すてきぃ。会うのは1年ぶり?だったのかな。いろんな話をして楽しかった。プレゼントのネフのおもちゃも気に入ってもらえて良かった。ああ、私もはやくつなちゃんの赤ちゃんに会いたいなあ。きっと超可愛い天使が生まれてくることだろうな。いいなぁ〜。

沼田まで帰るつなちゃんを見送っていくつかお買い物して帰ってきた。シーツとか、にゃんこのご飯とか、こまごましたもの。べつになんて事もないのに、なんだかお店の中を歩く足取りが軽い。解放感ってヤツですね。ふっふ。

さあ、明日は私のお休み最終日。何をしようかな。どこに行こうかな。


2006/8/23(水):最後の一日はキミのために

夏休みは今日でおしまい。明日は2学期準備のために学校に行って、明後日が始業式。今年の夏休みはなんだかあっという間に終わってしまった。実質、短かったってこともあるんだけれど、それよりも序盤から異様にスケジュールが詰まってて、仕事も遊びもすごくタイトにこなしていたように思う。

今朝目覚めて、ぼんやりと夏休み最後のお休みの一日をどう過ごそうかと考えていたら、息子がまだちびだった頃のことを思い出した。夏休みはあのころ、8月31日まできっちりあった。ねえ、今日はどこにでも、好きな所につれてってあげるよ、どこがイイ?と我が子に問うた所、彼のリクエストは
「動物園がいい」
と。そうか、動物園…。桐生にも小さな動物園があるのだけれど、せっかくだから、と、上野動物園に二人で出かけた。夏休み最後の一日の動物園は、家族連れもそう多くはなくて、なんだか寂しいカンジだったけれど、二人でパンダを見て、カバ君に声をかけて、おサルたちの大家族に見とれながらお弁当を食べた。
夏の最後はいつも私を支えてくれる大切なキミに感謝の一日、と決めていた。今でもなんだかんだと言って日々を追いまくられるように過ごしつつも、結局は、家族のために頑張るということが何より重要なモチベーションの一部分をなしている。だから今日は、遠い所にいるキミのための一日を過ごしたいと思った。

まずは家中の掃除をして、お買い物へ。夏の疲れをとるには何がいいの?ビタミンB?かな?そうだ、お肉を買いに行こう!ということでグローバルピッグファームへ。贈り物用のお肉を宅配注文して次は産直の市場へ。お肉と一緒に食べられるようなものを中心にいろいろとチョイスした。それと 彼の大好きな梨。帰宅して段ボール箱に梨と野菜を詰めた。すきまには宅急便やさんに行く途中でコンビニによって袋入りのお菓子を。緩衝材代わりに詰め てガムテープをビビーっと。

さてさて明日明後日にはこの荷物がとどくことだろう。ヤツはどんな顔して開けるのやら。遠くにいる彼の顔を想像しながら帰路についたらなんだか涙が出てきた。変なの。