din ROMANIA 〜ルーマニアからコンニチハ

10.Sep

今日はずいぶんラクになった。そうだ、写真の現像ができているはず。

街へ出かけるとするか。 その前にゴミ捨て。ジプシーが棒を持ってゴミを突付いている。私のゴミには触れるなよっと心の中で呟きながらポイッ。

表へ出るとちょうどトロリーバスが行ったばかりだった。20分に1台しかない。さらに乗ってから15分はかかるので時間がもったいない。歩いて峠越えコースなら15分で中心地に着く。
病み上がりのリハビリにお散歩するか。

距離は短いけど坂はかなり急だ。ゼェーゼェー言いながら登っていく。必然的に足元を見ながら歩く姿勢になり道を見るとピンコロ石を並べたデザイン的な石畳であることに気付いた。交通の足に磨かれ丸みをおびツヤツヤ光っている。そういえばこの前通ったとき滑ったっけ。

遠目に見える景色が何やら騒がしい。峠の頂上がもうすぐというところで、この通りにしては珍しく車や人が混雑している。ジプシーの馬車が立ち往生しているのが原因だ。通りかかる男性が押して加勢するが、あまり進まない。よっぽど年寄りか怠け者の馬で言うことを聞かないのだろうかと思っていたら、足が滑っている。近づいてみると小ぶりの若い馬だった。馬車のすぐ後ろで見ていたらジプシーのオヤジはなんと言っているのかわからないが叫びながら(たぶん掛け声)ムチで馬を打つ。それでも進まないものだから馬の首筋をムチの棒を握った拳で殴る。可哀想だ。殴られ押されながら頂上まで上がった馬を追い越し際に見ると馬蹄がボロボロにひび割れて痛々しい。車は部品が悪ければ動かないけれど、馬は少々ムリが効くものだから強引に働かされる。スナタテ(お大事に)。

家では食欲が出ないけど外に出るとお腹が空く。ストリートミュージシャンの音楽をBGMにベンチに腰掛けてゴゴシ(揚げドーナツ)を食べていると新聞の束を抱えた子供3人が目に止まった。働いているのか遊んでいるのか微妙だ。あっちへバタバタ、こっちでキャァキャァ。

「新聞買ってください」と私に話し掛けてきた。

ルーマニア語の新聞は難しくて読めないと答えると「いつもは英字新聞も持ってるのに今日はないわ」私には英語もムズカシイ。学校は?と訊くと「16日からよ。働くのが好きなの。家にじっといてもしょうがないもの。ママはもうすぐ赤ちゃんを産むのよ。4人目。パパとママはとっても愛し合っているの。新しい赤ちゃんは私たち家族の喜びなの。でも5人、6人となると経済的に大変だから4人で充分」随分おませな口を利く子でオモシロイ。

「新聞を売って1日で25,000レイ(100円)もらえるの。ディスコに行きたいわ」この発言には周りの大人も笑った。「あなた何の香水使ってるの?」私は香水など持たない、洗濯洗剤のニオイだ。年はいくつ?と訊くと11歳と答えたが実際はどうかわからない。

「公園に遊びに行こうよ」おいおい私がいくら子供っぽいといっても小学生と一緒!?
「あなた好きよ。ママみたい」・・・なんだそういうノリか。
クリスティーナはオルトドックス教でヴィヴィアナとロクサーナはエホバの姉妹。
「私たちの友情に宗教の違いは問題ないわ」 と話すおませなヴィヴィアナ(左)がオモシロイ。