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放射線を観測する
ガイガーカウンター
昇圧トランス
試作品
一号機内部
装置外観
画像をクリックすると実サイズの画像がご覧になれます。
2011年 5月22日(日)
ガイガーミュラー計数管 LND712 (米LND社)、LCD表示器付き、パソコンへのデータログ
機能を搭載したガイガーカウンターの販売につきましてはこちらのページを参照ください。
「
ガイガーカウンター YS-GC712
」
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2005年 6月 1日(水)
放射線を検出する!?。
放射線というと、非常に危険なイメージがありますが、レベルは別として身の回りでも微量な放射線が観測できます。
いわゆる自然界の放射線です。 今回はこのレベルの放射線を検出する事が目的です。放射線の検出といえば、ガイガーミュラー管が代表的なディテクターですが、 一昔前は秋月電子からもガイガーカウンタとしてキットが発売されていたようです。現在ではGM管の製造元である浜松フォトニクスが生産を中止したことにより、 秋月キットも販売中止となったようです。又、このGM管(浜松フォトニクス製)は自然界の放射線の検出を目的としたものでは無いようで、α線に対しては感度が低いようでした。 どうやら、GM管の国内製調達は難しいようなので今回はUSA LND社から取り寄せました。これは、コンパクトでそれなりの高感度なGM管です。価格もなかなかでしたが・・・。
精度と感度はこれが命ですから、気合をいれましたよ。 「
LND社 ウェブサイト
」
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まずは仕様から
放射線の検出については、最低限の機能として検出結果はLEDランプと圧電ブザーによる光とクリック音でわかるようにします。
※次バージョンではカウント値表示などの機能を追加する予定です。
写真は完成品
・1号機の仕様は次の通り。
・ディテクター GM管 LND712 LND社
・マイクロコントローラー PIC12F683
・HV GENERATOR
昇圧トランスによる。ダイオードとコンデンサにより平滑しDC500Vを発生。
昇圧トランスへのパルスはPIC12F683のPWMモードを使用。
・検出パルスは割り込み入力で受ける
・パワーコントロールはPIC12F683で行う。
ONE PUSH POWER SWITCH / AUTO POWER OFF(3min)
・パワー表示ランプ LED赤
・検出信号 LEDモニター LED赤/圧電ブザーモニター クリック音
・電源は9X、006P 電池
放射線検出原理
さて、ガイガーミュラー管での放射線検出原理ですが、筒状のGM管の片側は放射線が通過しやすいよう、雲母の窓となっております。 ここから入射した放射線により電離した電子は高電圧での電場で加速し内部ガスに衝突して電子が増えます。この電子を増幅回路で一定レベルの信号に変換し検出信号とします。
検出信号はステンレス製の筒全面で受けて、スポット溶接された錫メッキ線より得られます。 ステンレス管の内側はNe +Halogenガスが封印されたガラス管が入っております。検出窓とは逆の面からは電極が出ており、ここに高電圧を加えます。
写真は米LND社 ガイガーミュラー管 LND712
HVジェネレーター
ここで、まずは高電圧である500Vをどうやって得るかということになります。もちろんフィールドに持ち出して使用するので、パワーソースは電池になります。 電池は9Vを使用しますがこの9Vを500Vに昇圧する回路が必要になります。一般的なのはレンズ付きフィルムのフラッシュ回路が入手も容易ですが、作るたびに分解は資源の無駄。したがって、ちゃんと昇圧トランスを入手しました。 環境も気にしております。このトランスの1次側に約1KHZ、デュティ10%、振幅3Vのパルスを加えると出力である2次側にはダイオードとコンデンサにより平滑後、 DC500Vが発生します。
昇圧パルスの発生にはマイクロコントローラーPICを使用します。PWMモードで連続パルスを発生します。割り込みなどの処理に影響なく、 パルスが出力できるので便利なモードです。
右図は高電圧発生回路
ディテクターと:検出結果の出力
ディテクターであるガイガーミュラー管からの検出信号はトランジスターで増幅後、 PICにポート変化割り込みで入力します。この信号を内部で一定の期間にし5KHZで20mS間、クリック音を出力します。同時にLEDも検出したときに最小20mS期間、点灯します。
右図は検出回路
パワーコントロール
電源はワンプッシュでON/OFFができ、3分間オートパワーオフを組み込むことにより、電源の切り忘れによる電池消耗を防止しております。というわけで、8ピンのPIC12F683の全ピンを利用しております。このICがなければ、ピン数の多い16か18ピンタイプを使用することになりましたが、 サイズ的なこともあり、2005年5月現在、8ピンPICではPIC12F683でPWMが利用できますのでこれは今回の用途にぴったりでした。「
パワーコントロール部の回路はこちら
」
次回、カウント値を液晶表示するバージョンでは18ピンタイプとなってしまいます。これは仕方が無いですね。
使用してみて
電源を入れると、昇圧トランスから、かすかに高周波音が発生します。高圧が発生している証拠です。HV電圧を測定すると約490Vでした。GM管の仕様では500V±50Vなので、十分な電圧です。
※電圧測定には電圧計の内部抵抗によるドロップを考慮して行っております。
動作テストとしては 身の回りの放射線源としてキャンプ用ランタンのマントルを使用しました。バックグラントに対して、5倍ほどクリック音が増加した事が確認できました。 さて、いよいよ、河原に持ち出してテスト。いいレポートがまとまりましたら、またご報告いたします。
右写真は回路評価風景
販売について
このタイプの販売は2006年4月に終了しました。
最新モデルはこちら「
ガイガーカウンタのページ
」のページをご覧ください。