香港(HongKong)


【ザ・ペニンシュラ香港(半島酒店 The Peninsula)】

ホテル本館 
 ホテル遠景  ロビー・フロント 21階客室・カオルーンビュー 嘉麟楼・飲茶 

 約20年ぶりに香港を訪れました。香港返還後初めての訪問で、1928年創業の香港を代表する老舗ホテル、ザ・ペニンシュラ香港に初めて宿泊しました。新しい香港空港からエアポートエクスプレスで約22分、九龍駅で下車して無料のシャトルバス(行先エリア別に分かれている中のK2コース)で約10分、カオルーンホテル/ペニンシュラホテルバス停で下車すると、ペニンシュラホテルの裏手、カオルーンホテルとの間の道路に着きます。

 人口約700万人の香港の九龍地区、ヴィクトリアハーバー沿いにあるホテルは、英国領時代の面影を残す重厚な本館と、1990年代に建てられたタワー館があります。重厚な本館前の玄関には空港送迎用のロールスロイスが並び、壮観です。玄関を入ると、荘厳な雰囲気のロビーがあり、その先にフロントがあります。このホテルは、太平洋戦争の日本軍侵攻時に、英国軍の降伏調印が行われた場所として、その後「東亜ホテル」と改名され、戦争中を通じて日本軍の将校集会所および軍関係者向けのホテルとして使用されていた等、アジアの歴史を見届けてきた歴史あるホテルです。

 チェックインを済ませ、カードキーのセキュリティ完備のクラシカルな雰囲気のエレベータで客室階へ上がります。滞在した客室は、タワー館21階の2101号室です。キングサイズベッドに大理石の浴室、シャワー室や、タッチパネルによる最新のインフラ完備のカオルーンビューの客室です。ウェルカムフルーツや、バスローブ、ナイトウェア、歯ブラシに日本型電源、コーヒーメーカーに、ファックスコピー機等、至れり尽くせりのアメニティ完備の客室です。フロントの対応も素晴らしく、香港を代表する老舗ホテルならではのホスピタリティーがあります。アフタヌーンティーで知られる本館玄関すぐのザ・ロビーや、数多くのレストラン、スパ、フィットネス、プールや、地下にあるペニンシュラアーケードと言うショッピング街もあります。
このホテルに2泊して、香港市内を観光しました。20年前から飛躍的発展をしており、アジアンな香りの街は、近代的な巨大都市になっていました。


 当日は、昔ながらの雰囲気のスターフェリーに乗って、ビクトリアハーバーを渡り、香港島の中心、中環(セントラル)へ行き、地下鉄に乗り換え、賑やかな繁華街、銅鑼湾(コーズウェイベイ)を訪れました。セントラルには、IFC、ランドマーク、コーズウェイベイには、タイムズスクエアやそごう等のショッピングセンターがあり、週末ということで賑わっていました。
 翌日は、香港1日観光の現地バスツアーに参加して、上環の文武廟、ビクトリアピーク、アバディーン、ペニンシュラホテルの広東料理レストラン、スプリングムーン(嘉麟楼)での飲茶昼食の後、レパルスベイ、スタンレー、2階建てトラム乗車と、香港の日曜日を楽しみました。夜は、ヴィクトリアハーバーに面したホテルインターコンチネンタル香港のロビーで夕景を見ながら、アフタヌーンティーをいただき、その後尖沙咀プロムナードにてシンフォニー・オブ・ライツを見学しました。その後、香港最大のショッピングセンター、ハーバーシティを散策しました。
 最終日は、ホテル前から地下道で直結している、尖沙咀(チムシァツイ)駅からMTR(地下鉄)に乗り、3駅目の旺角(モンコック)駅
下車して、女人街(ノイヤンガイ)等、昔ながらの九龍の街を散策しました。

スターフェリー    フェリーから眺望 香港島夜景  シンフォニーオブライツ

【スターフェリー】
 尖沙咀(チムシァツイ)-中環(セントラル)、尖沙咀-湾仔(ワンチャイ)間を運航するフェリーで、ビクトリアハーバーの眺めを楽しめ、安価であることから、市民や観光客の足として親しまれています。1888年にイギリスの植民地であった香港島と中国大陸側の九龍の間を繋ぐ公共交通手段として長い歴史があります。美しいヴィクトリアハーバーの夕日を眺めながら、潮風に吹かれ、昔ながらの香港の風情を堪能しました。

【シンフォニー・オブ・ライツ】
 香港政府観光局が2003年から開催している毎晩午後8時からのイベントで、香港が英国植民地から中国へ返還されたことを記念して始まったと言われています。港の両側に立つ40棟以上のビルが夜空を照らし、「世界最大の光と音のショー」としてギネス認定を受けているとのことです。ホテルから徒歩すぐの尖沙咀プロムナードが眺望ポイントになっており、多くの観光客が集まっていました。


≪九龍半島≫

1881ヘリテージ クロック・タワー 女人街

1881ヘリテージ】
 1881年から建設が始まった、香港の歴史的価値のある建築物をそのまま利用し、ホテル、高級ブティック、レストランの入った施設として2009年にオープンしました。 5つの主要建築物で構成されています。
ペニンシュラホテルの裏の道路から左手正面に見え、徒歩すぐの場所にあります。

【クロック・タワー(時計台)】
 天星碼頭(スター・フェリー・ピア)のすぐ横にある時計台です。昔、九龍と広州を結ぶ鉄道の九龍駅があり、その当時の名残として現在も残されているものです。1915年に建てられたと言われていおり、高さは44メートルあります。夜は美しくライトアップされています。

【彌敦道(ネイザン・ロード)】
 ザ・ペニンシュラ香港と隣のそごうの間の通りは、香港の目抜き通りで、常に多くの人で賑わっていて活気があります。通り沿いには商店や百貨店、土産物店等が多数あり、夜遅くまで営業しています。地下鉄(MTR)が下を走っており、九龍半島を南北に結んでいます。尖沙咀駅から北へひと駅のジョーダン(佐敦)、2駅の油麻地 (ヤウマティ)の間には、近くに男人街等のナイトマーケットがあります。

【女人街(ノイヤンガイ)】
 地下鉄で尖沙咀駅から3駅の旺角(モンコック)からすぐの場所にあるナイトマーケットです。洋服、アクセサリー、土産物を扱う100以上の屋台が1キロにわたって並んでいます。


≪香港島≫

ピーク・トラム ピークから眺望 昔のトラム展示 文武廟
香港トラム  アバディーン レパルスベイ スタンレー

【ヴィクトリア・ピーク】
 イギリスのヴィクトリア女王にちなんで名づけられた、夜景を展望するためのエリアの名称ですが、山全体は太平山と言われています。香港島の中では一番高い山で、標高が552メートルあります。ピークトラムという列車が山麓から走っており、ピークトラムの終着駅には、展望台のあるピークタワーやショッピングモールのピーク・ギャレリア等があります。

【ピーク・トラム】
 ヴィクトリア・ピークへ上る電車で、1888年に開業した、香港で最初の公共交通機関と言われています。1.4kmの距離を2両編成の列車が約8分で結んでおり、全線が単線で斜度は最大27度あります。観光ツアー客は優先乗車できますが、週末や夜は多くの観光客で行列ができていて、個人で乗車するのには大変な時間がかかりそうです。

【香港トラム(市内電車)】
 1904年に開通し、香港島北部の主要地区を結ぶ重要な交通機関として活躍し続けています。路面電車としては珍しい、2階建て車両を使用しており、観光資源としても重要な存在となっています。安価な交通手段で、スターフェリーと同様に昔ながらの味わいがあります。香港島均一の料金になっており、下車するときに料金を支払う仕組みになっています。

【文武廟】
 上環の高層マンションの近くにあり、文学の神と戦の神を祀っている、昔ながらの風情ある寺院です。官僚登用試験の合格を願う若者たちが崇拝していたと言われています。1847年に建立されたこの寺院は、香港最大の文武廟とのことです。
ひっそりとした静かな場所にあります。

【アバディーン(香港仔)】
 香港島南岸にある地域で、アバディーン・ハーバーは、港の上に住んでいる蛋民と、珍宝王国(ジャンボキングダム)のような海上シーフードレストランで知られています。サンバン船という小さな船で湾内を遊覧しました。海岸に立ち並ぶ高層マンション群と、水上で生活する多数の船、海上レストランのコントラストがとても印象的です。

【レパルス・ベイ(淺水灣)】
 香港南部の海岸で、ヨーロピアンリゾートのような雰囲気があり、海水浴場があります。ハリウッド映画「慕情」の舞台となった旧レパルス・ベイ・ホテルを改築した建物があり、アフタヌーンティーで有名なレストラン・ヴェランダや、ショッピングアーケードがあります。海水浴場近くにある天后廟を訪れました。海と漁師の女神で万物にご利益があると言われています。

【スタンレー・マーケット(赤柱市場)】
 赤柱(スタンレー)は、香港島南東部にあり、香港に入植が始まったとき、香港島でもっとも栄えていた街はと言われています。もともとは漁村でしたが、軍事施設や監獄が作られるようになり、風光明媚な場所として、外国人が多く居を構えるようになったとのことです。ここには観光客向けの商店街が多数立ち並んでいます。

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